【23時の、僕とおやつ】OYATSUYA SUNをはじめたきっかけは?

OYATSUYA SUN 梅澤

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こんにちは、OYATSUYA SUNの梅澤です。今週から新しいコラム『23時の、僕とおやつ』の連載をはじめます。

ふだんはグラノーラやケーキを淡々と販売している僕たちですが、実はみなさんが思っている以上に笑いあり、涙あり(?)の日常を送っています。

これまでもグラノーラのおいしい食べ方を紹介してきましたが、今回からは制作の裏側や、実際にどんな人たちが作っているのかなど、「オフ」の部分にフォーカスを当てていきたいと思い、新しいコラムを始めました。

タイトルの「23時」は、仕事が終わってご飯も食べ終わって、のんびりしているオフの時間をイメージしていただければと思います。

 

おやつ的な存在は、人生を楽しくしてくれる。

23oyatsu1▲企画や新製品のアイデア出しなどを梅澤(右)が、試作やレシピのアレンジを菅野(左)が担当しています。

僕は1985年生まれ、東京都出身の30歳です。大学卒業後はインテリアを扱う企業で営業として働いていました。4年前から菅野と二人でOYATSUYA SUNをはじめ、製造や企画、ディレクションからお皿洗いまで何でもやっています。

日々、仕事としておやつをつくっているのですが、僕たちはおやつのことを「なくても困らないけど、あったらうれしいもの」と捉えています。

それが実際に食べられるお菓子じゃなかったとしても、おやつ的な存在がある方が人生楽しく暮らしていけるんじゃないかと思っています。

ですので、今回始まったこのコラムでは、僕にとっての「おやつ的なもの」のお話を書いていこうと思います。

初回は、自己紹介も兼ねて、OYATSUYA SUNをはじめたきっかけについて。

 

「よし、やろう」

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2011年のことです。

今考えると、なぜあんなに迷いがなかったのかわかりませんが、OYATSUYA SUNをはじめることを決めました。

当時、僕はインテリアを扱う会社の営業として働いて4年目になろうという時期でした。後輩もできて任されることも増えてやりがいもある。けど、このままでいいのかな、働くのって大変だな……なんてことを考えていた時期でもありました。

もともと、大学で経営学を学んでいたこともあり、二十歳くらいの頃から頭の片隅でぼんやりと、「自分で仕事をつくって、その仕事が人に喜ばれて、それで生活できたら幸せじゃないか」という「起業」への憧れを持っていました。

当時の僕にとって「働くこと」を前向きに捉える手段が起業だったのです。

ただ、この頃は、「何をしたらいいかわからないけど何かしてないと落ち着かない!」という時期だったので、本を読んだり会計の勉強をしたり、いいなと思うウェブサービスの記事をストックしたり、ひたすらインプットをしていました。

特に本は、何も考えずに選ぶと自分の好きなテイストのものしか読まないので、好きな本を書いている著者が紹介しているものを芋づる式に読んでいって、自分では選ばないような本をたくさん読みました。

今もそうですが、自分の中で「知らないことがたくさんあるんだぞ!」というアラームみたいなものが鳴っていたんだと思います。

 

「ここで何かやってみない?」

23oyatsu6▲オープン前の世田谷の店舗。内装はすべて自分たちでやりました。(現在は営業していません)

「ここで何かやってみない?」

知人にそう言われた場所が、僕らが最初にお店を始めた世田谷の物件でした。

言われた時は頭の中に全くアイデアがなく、半ば他人事のような感覚で聞き流していました。でも、同時に、「何かやっていいのならここで何かやりたい!」と思うくらいには自分の中でこの先どうしたいかが決まっていました。

行き場がないなと思っていたら、たまたまそっちに道があった、というくらいの偶然が今につながっています。

 

「おやつをつくろう」

 23oyatsu2▲小麦粉を使わずにつくったフォンダンショコラ。温めると中がとろりとします。

最初は、菅野が何の気なしにつくったフォンダンショコラでした。

濃厚で、中がとろけていて、甘くて、ちょっと贅沢で。

こういうものが日々の暮らしの中にあったらきっといいだろうなあ。と、その瞬間に何のお店にするかが決まりました。

菅野に当時のことを聞くと「そんなつもりでつくったわけじゃなかったな〜」と言っていましたが、何がきっかけになるかなんて本当にわからないですね。

何を売るかを決めてからはあっという間。DIYで内装を作り、少ないメニューながらもすぐにオープンしました。

二人とも特別なスキルがあったわけではないので、勉強したり教えてもらったりしながら、少しずつおいしいものが作れるようになっていきました。

いい材料を使ったものはおいしいはずだ、ということを信じて、おいしい果物や作物を作っている農家の方々に連絡をして直接取引できるようにしてもらいました。

時には山で栗を拾ってきたりもしましたし(これは失敗でした)、途方もない数の鬼胡桃を金づちで割ったこともありました(手がパンパンに腫れました)。

今でも新作の開発などで試行錯誤を繰り返していますが、以前よりは成長しておいしいものがつくれてるかなあと思います。

こんなきっかけでOYATSUYA SUNは始まりました。これからも人生を楽しくする「おやつ的な存在」をつくっていきますので、よろしくお願いします。

 


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