ライター　桒原さやか

 

こんなところに住みたいな……の妄想の日々です。

もう少しでノルウェーに住んで一年近くになります。時間がすぎる早さにおどろきつつも、ちょっとずつこちらの暮らしにも慣れてきたかなと思います。

そんなわけで、すこし余裕がでてきたのか、最近は物件探しがたのしみです。

今は夫の会社から離れたところに住んでいることもあり、会社の近くでいい物件があれば……と思ったのがはじまりでした。でも、いざ探しはじめるとすっかりはまってしまい、住めるわけもない大きな一軒家まで調べては、夫婦そろって鼻息荒く妄想を楽しんでいます。笑

というわけで時間があればインターネットをカチカチ、物件探しに夢中な日々です。

 

みんなが住みたい、トゥールテレング！

物件を探していて、よく目にするのがこの見出しです。

「Turterreng!（トゥールテレング！）」

日本語に直訳するのがむずかしいのですが、自然のなかを散歩する場所がすぐ近くにある！といった感じだと思います。

すこしでも時間があれば、ご近所を散歩したり、山へハイキングに出かけたり。土日はもちろんのこと、平日の仕事あがりにも、生き生きとした顔で散歩にでかけるノルウェーの人たちをよく見かけます。

というわけで、自然が近くにあるということは、引っ越しをするときにとても魅力的なポイントのひとつなんですね。

逆に日本で見かけるような「南向き」「西向き」などの、家の方角の記載はほとんど見かけません。

夏は太陽が沈まない、白夜があるからでしょうか？

 

食洗機や洗濯乾燥機は、必須アイテム？

わたしが住んでいるトロムソは学生がたくさん住んでいることもあり、1〜2年住んで引っ越す人が多いのです。そんなわけで、家具付きの物件がたくさんあります。

おもしろいなぁと思ったのは、一人暮らしの物件にも、食洗機や洗濯乾燥機がついていること。

もちろん日本でも使っている方は多いと思いますが、わたしが日本で住んでいた賃貸物件にはなかったですし、必須の家電だという意識がそもそもあまりなかったんですね。

そこでノルウェーの友人に聞いてみたところ、こんなことを言っていました。

「こっちでは食洗機と乾燥機は、だいたいみんな持っているね。機械に頼れるところは、とことん頼る！毎日の家仕事は、楽をして早く終わらせるのが、こっちの美徳なんだよ」と。

そうかぁー、なるほど。こんなところにも、お国柄が表れているような気がします。

 

なぜか使われないままの、我が家の食洗機……。

実は我が家にも食洗機があるのですが、ほとんど使われないままの状態なんです。

なんで使ってないんだろう……？と考えてみたら、手で洗うことに慣れているからかなぁというぐらい、なんとなくの理由でした。

あとは大げさかもしれないけれど、食洗機を使うことに対するちょっとした「味気なさ」みたいなものを感じていたのもありました。

そこでふと思ったのは、「ひと手間かけることに愛着を感じる日本」と、「家族とゆっくり過ごすことを何よりも優先しているノルウェー」のちがいがあるのかもしれないなぁと。

我が家で使われないままになっている食洗機を見つめながら、そんなことがぐるぐると頭を巡りました。

些細なことですが、ふとしたときに、やっぱり根本的に考え方がちがうんだ〜と気づかされることがあり、毎回ハッとさせられます。

 

ライター　桑原さやか

『北欧、暮らしの道具店』で、お客さま係として6年間働いていた元スタッフ。旅が好きで、冬の旅行で訪れたノルウェーの北極圏にある町、トロムソに一目惚れ。スウェーデン人の夫と共に、2016年6月より移住をはじめている。

 

---

感想を送る

本日の編集部recommends！

小さな不調のケアに
手間なくハーブを取り入れられる、天然エッセンシャルオイル配合の「バスソルト」を使ってみました【SPONSORED】

【11/26（火）10:00AMまで】ニットフェア開催中です！
ベストやプリーツスカートなど、人気アイテムが対象に。ぜひこの機会をご利用ください♩

お買い物をしてくださった方全員に「クラシ手帳2025」をプレゼント！
今年のデザインは、鮮やかなグリーンカラー。ささやかに元気をくれるカモミールを描きました。

【動画】北欧をひとさじ・秋
照明ひとつでムード高まる。森百合子さんの、おうち時間を豊かにする習慣（後編）