【店長コラム】10周年を記念してつくった本が、いよいよ発売日を迎えました!
店長 佐藤
当店の開店10周年を記念してつくった本が、いよいよ正式な発売日を迎えました。
全国書店、amazonはもちろんのこと、本日から当店サイトでもご注文いただけます。(当店でお買い上げいただいた場合は、10周年記念プレゼントのオリジナル手帳もついてきますよ♩)
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『「北欧、暮らしの道具店」店長のフィットする暮らし』
たくさんの方の暮らしのなかにこの本が入り込んで、そしてまた誰かの「フィットする暮らし」が生まれるキッカケになればと願ってドキドキしながら送り出したいと思います。
正直なところを話すと……
これまで「北欧、暮らしの道具店」としては過去に2冊の本を出版させていただいています。
・北欧、暮らしの道具店 しあわせ雑貨でつくる自分スタイル(二見書房、2010年)
・「北欧、暮らしの道具店」の心地いいすっきり暮らし(マイナビ出版、2014年)
2冊とも「お店」としての発信が主体の企画だったので、それほど躊躇なく取り組むことができたのが正直なところでした。
ところが今回の本については、お話をいただいてから「よし!」と自分のなかで決めるまで、なかなかの長い時間迷うことになってしまいました。
もし店長であるわたしで一冊の本をつくることになるとしたら、それは今の家、今の暮らしではなく、リノベーションの夢がいつか叶ったその後でと勝手に決め込んでいたところがあったんですね……。
でも、そういうことを考えている自分に、はたと、ちょっと引くというか、気持ちが冷める瞬間がありました。
「またなんで、特にまだ何の予定もないリノベーションをした後でという発想!?」と。
そういう発想って私たちが日頃から掲げている「フィットする暮らし、つくろう」じゃ全然ないじゃんと。
それに今の家や暮らしのことが自分としては大好きなのです。
賃貸マンションですから、今後、家族の変化にあわせて引っ越しをする可能性は大いにあります。
とはいえ、6年前に引っ越してきた今の賃貸マンションも、真っ白でがらんどうだったところから少しずつ少しずつ自分たちにとって居心地がいいと思える空間にしようと手を入れ工夫を重ねてきました。
その重ねてきた工夫と手間の分、本当に愛おしいんだとあらためて気づきましたし、それこそがわたしの「いま現在」の「フィット」なんだと思いました。
ならば「フィットする暮らし」というタイトルで、制約事項と理想の狭間で苦しむのではなく、わりとそれを楽しんでしまっている等身大っぷりをご覧いただくことに意味があるのかもしれない。
迷っていた気持ちとは一転、そういう好奇心がふつふつと湧き上がってくるようになりました。
(いったん腑に落ちると方向転換めちゃくちゃ速いタイプです、笑)
「フィットする暮らし、つくろう」というコンセプトを10年間掲げてお店をやってきたからこそ、10周年を迎えたこのタイミングに「いま現在」の「フィット」で本を出すことに意味を見出しはじめた自分がいました。
いま読みたい「暮らし本」て?
本づくりに関わってくれたスタッフとも、編集や取材執筆を担当してくださったライター・編集者の加藤郷子さんとも何度も何度も話し合ったのがこの問いでした。
「いま自分が読みたい暮らし本て、どんなもの?」
出来上がる一冊を、この問いのアンサー的な本にできたらいいねと話しました。
結果、3章仕立ての構成に決まりました。
第1章では、賃貸マンションを選ぶ理由にはじまり、いくつかの制約のなかでどんな工夫をしてインテリアをつくっているのか?家具や雑貨をどんなふうに選んでいるのか?植物や灯りの役割は?といった内容を取材していただいています。
続く第2章では、ルーティンな家事のなかに「楽しみ」を見つけている様子や、仕事をしながら家事や育児に奮闘するために自分なりに見出した仕組みについて触れています。
最後の第3章は、20代の頃の壮大な自分探しの話や、現在進行中の育児の迷い、そんな少しばかりお恥ずかしい部分についても書いてもらいました。
兄とふたりきりで始めた10年前から今までの歩みについても掘り下げました。最近になって「北欧、暮らしの道具店」を知った方にとっては「え?そんな時代あったの?」という驚きもあるかもしれません。
この本のために二篇ほどエッセイも書き下ろしました。
二篇ともわたしの両親について触れている内容なのですが、どちらともいつかまとまった文章にしてみたいなと感じていた思い入れのあるテーマ。
「いま」の自分のルーツというものに、文章を綴りながらあらためて想いを馳せることができた気がしています。
本全体を通じて「こういう人だから、こういう暮らし方なのね。こういう選択なのね」と「人と暮らし」をセットでご覧いただくことで、読者のなかのどなたかが「この悩み、分かるなぁ」だったり「制約って、敵じゃないな」と感じることにつながったら、この上なくうれしいです。
たくさんの方に届きますように!
(この本づくりプロジェクトのディレクターを担当した編集・津田と、本のデザインを担当したデザイナー・波々伯部と共に)
社内でこの本づくりプロジェクトをサポートしてくれた編集スタッフの津田においては、わたしの代わりに我が家の隅々について質問に答えられるくらいにまでなってしまいました。
今回ブックデザインを担当した当社デザイナーの波々伯部(ほほかべ)も、2種類の紙質で、最後の最後までどちらでゴーを出すかについて悶絶しながら悩んでいました。
それほどに本づくりに関わったひとりひとりが「自分ごと」にしてつくったので、結局のところは、わたしひとりの発信ではなく「私たち」からの発信という形にかえられたような実感も持てています。
物が少ない暮らしでも、シンプルな暮らしでも、好きなものに囲まれた暮らしでもなく、そもそも自分に「フィットする暮らしって?」と共に考えていくきっかけにこの本がなればうれしいです。
(すぐこの隊列を組みたがってすみません。またもや圧強めの隊列ですがドキドキしている私にとっては背後のスタッフが心強いです)
▼10周年を迎えてお客様への感謝の気持ちをこちらに綴っています
【写真】2〜4枚目
木村文平
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