【スタッフコラム】入社5年目、生まれてはじめての企画書
お客様係 渡邉
最近、とある読み物の企画と編集を担当することになりました。
社会人になって13年、クラシコムに入って5年になりますが、企画書を書くこと自体生まれて初めて。
普段からこれやりたい!というアイデアを出したり周りを巻き込んでいくタイプではなく、そういう人を素敵だなと思うからこそ、企画書を書くことをハードル高く感じていました。
でも、型が決まっている仕事に黙々と取り組む方が好きだし、性格的にも向いていると思う一方で、どんどん新しいスタッフが入ってきて、どんどん新しいことに挑戦していく姿を見ながら、私だけ変われていないんじゃないかというプレッシャーを感じるようになってもいました。
こんなチャンスはないから頑張ろうと思う気持ちと、他の人はもっとタフなこといっぱいやっているよという焦り、そして今の仕事をちゃんと進めていけるだろうかという気持ちで、この1ヶ月ほどかつてない感情の波が押し寄せています。
変わらなきゃと思っていたけれど
他のスタッフのアドバイスも受けながら、なんとか書き上げた企画書。
無事に快諾をいただけて、飛び上がるほど嬉しかったのも束の間。今度は詳細を詰めるための打ち合わせ準備です。
自分はこの企画を通して何を伝えたいのか、どうしてこの方にお願いしたかったのかを自問自答しながら、思いを言葉にすることの難しさと、編集チームのスタッフはひたすらにこれを繰り返しているんだなということに改めて気づき、みんなの背中が今まで以上に眩しく見えました。
そして迎えた、打ち合わせ当日。
会社に向かう途中で、歩きながら思わず笑いが込み上げてきました。
それは楽しみとか自信のような類の笑いではなく、私、緊張がピークに達すると、無意識に身体がバランスを取ろうとするのか、ニヤついてしまう癖があるのです(自分でも変だとは思っています……。)
どうしようこんなところで、とハッとして、決して周りに悟られないように上唇を噛み、何か他のことを考えなくてはと急いで頭の中の引き出しをひっくり返しました。
そうして思い出したのは、小学校の運動会で任された地区対抗リレー、前職で初めて行った単身海外出張、クラシコムの最終面接、それから出産前に陣痛が始まって夜中にタクシーに乗り込んだ時のこと、などなど。
幼い頃から緊張しいで、さあいよいよ!という時には決まってニヤニヤしてしまう。昔から何も変わっていなくて、どこで何をしていたって私は私。それでもどうにか切り抜けてきたんだということ。
多分これから先の人生も、何か新しいことにチャレンジするときはいつだってジタバタして、いざという時には変わらずニヤニヤしちゃうんだろう。
もっとスマートに、堂々とできたら理想だけれど、こんな自分の性分は変わらないのだとしたら、今この瞬間だって楽しむしかないのかも。
それから、少しでも緊張をほぐすためにもう一つ思い出したことがありました。それは、落ち込んだ時や疲れている時に鏡の前に立ち、その中に映る自分に向かって「大丈夫、できる。なんとかなる」「お疲れさま」と声に出すということです。
日頃は頭の中だけで呟く独り言を、敢えて口に出して自分の耳で聞くと、何となく他の誰かに言ってもらえたような気がして、前向きになれるから。
だから今回も、打ち合わせの直前に鏡の前で自分を励ましてみました。そこに映っていた私の顔は目元は強張っているのに口元は緩んで、なんとも情けなかったけれど、それでもやっぱり憎めなかった。
今進めている企画は、これから本格的に始まるところ。まだまだ手探りなこともあるし、慣れる日なんて一生来ないような気もしているけれど、読者の方に喜んでいただけるものになるように、そしていつかこんな時もあったなとすっきり笑える日が来たらいいな。そんな風に思っています。
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