【スタッフコラム】十年前の自分と対面したかのような出会い
編集スタッフ 田中
すっかり寒くなって、秋ですね。
今年の夏の私は、ど派手なスニーカーを買いました。それは最初、私の足元はおろか、うちの玄関にも不似合いで。なんだか勇気が出なくって、天気がなぁ〜とか言い訳しながらまだ履けずにいたのです。
思い切って履いて出かけたある日の帰宅後、たくさん汗をかいたのでいの1番にシャワーを浴びて廊下を歩くと、玄関が、まだまだ〜!と、励ましてくれたように思えたのです。
私には眩しすぎるそのスニーカーが先頭に立って、スクラムを組んでいるようでした。毎日は履けそうにないけれど、たまの休日や、ちょっと元気を出したい日に。
そういえば、久しく会えてないけれど、そんな友達がいました。
会えば、あれやこれやと喋りたおして、そしていろんなところに連れていってもらって、お互い元気になっておやすみを言い合った仲の友達が。あの子は今頃どうしてるだろう。ああ、会いたくてたまらなくなりました。
人と知り合うことがすっかり減ってしまった近頃。先日、ひょんなご縁で十も下の方とお話する機会がありました。
話していると、その年頃の私に似ているような…。彼女の頭の中をいっぱいにしているであろうその話題は、いつしか些細なことに思えるようになってしまうかもしれない。でもその些細なことを考えていた時間が愛おしいな。そんな風に話を聞いた自分に、あれから十も歳をとったのね、と驚きながら。
みんなそうなのでしょうか。まだ若輩者なわたしにははじめての経験で、予想もしないタイミングで十年の月日を思い起こさせられて、ドキドキと興奮してきました。
「その頃にはもう戻れないんだな〜」と懐かしくもさみしい気持ちで思っていると、彼女は「だから私、今の気持ちを忘れないように日記をつけているんです」と話しました。
過ぎてしまうと戻れないことがわかっているから、せめて思い起こせるように記録しておく。
そんな会話をした数日後、昔の自分はどうだったかなと、SNSを遡って投稿を見てみました。
何年かに一度、やっては後悔する恥ずかしい記憶との対面です。
でも今回は不思議と、恥ずかしいけれど、嫌じゃなかった。あの頃の自分も、ありのままで肯定できると思えたような。
寒くなると、ついつい物思いにふけってしまってよくないですね。
彼女が私と同じような十年を辿ることなんてきっとないし、そうだったとしても何も言ってあげられることはないはずなのに、現在の自分を棚に上げて、彼女の未来に幸あれと願う、そんな出会いのあった夏から秋への変わり目でした。
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