【スタッフコラム】ど・ち・ら・にしようかな?
編集スタッフ 田中
日々の生活のなかに、どれほど多く選択の機会があることか。
子供の頃によくしていた歌遊びを思い出しました。
「ど・ち・ら・にしようかな?」
今はもう、その歌を歌うことはなくなってしまいましたが、日々の選択、それは大抵、選択という名の願掛けなのだと思います。
デニムかな、コットンパンツかな。
電車で行こうか、バスで行こうか。
コーヒーにしようか、紅茶にしようか。
ストレートにしようか、ミルクティーにしようか。
お肉か、魚か。
こうして上げてみると、大抵は食関連。私は食べるのが好きだから、そこにかける情熱ばかりを思い出すからかもしれません。
口に含んだときに、当たりだったかハズレだったかがようやっとわかる。その判定は、大体が「そのときの気持ち」という曖昧なものによるものです。
レストランへ出かけたとき。
夫は相変わらず、私を甘やかすので、それぞれ食べたいメニューを注文したはずなのに、お互いのものを一口ずつ味見をして、「いつもキミのが美味しいものを当てるんだから」と悔しそうに食べ始めるのです。
そんな口車に乗せられて、私はホフホフと笑うのだけれど。
夫との食事の時にはお店選びからメニュー決めまで、ほとんどの選択を任せてもらえる程度には自信がついてきました。(ふたりきりの時に限ります)
歌まかせに選択をしなくなってから、もう何年が経ったのでしょう。
プレッシャーというにはとっても大袈裟だけれど、毎度の選択が、迷う間も含めてずっと楽しくなったのも、願掛けだと思うようになったから。文字通り、願いを掛けると、掛けた分だけリターンがあるようにも。
言葉にできない気持ちを、言葉にしないままに「こっちがいい」と選べる関係性にある夫との選択はより一層楽しいです。それはきっと楽だからでしょうけど。
思い一つでいつものことにちょっとだけ圧がかかる。でもグッと押されたその分、ちょっといい未来がやってくる(かもしれない)。
そんな風に、押しては受け止め、また押して。
選択だらけの日々も、ひとつずつのらりくらり乗りこなせたら、まぁ悪くないかもと思います。
さて、今夜はなに食べようか?
久しぶりに歌ってみようか、そんな好奇心も湧いてきました。
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