【スタッフコラム】ふいに現れる、おまけ
編集スタッフ 中村
寒さがとにかく苦手です。それなのに、毎年寒い日がやってくるまでそんな自分の性質を忘れてしまっているのです。
つい数週間前まではポカポカしていたはずなのに、ここ数日でぐっと冷え込んで。
あらかじめ寒さ対策をなにもしていなかったことにてんやわんやしながらも、いかに自分を温められるか試行錯誤の日々が始まりました。
この家に引っ越してから湯船に浸かったのは2回ほど。根っからの面倒くさがりなので、シャワーでさくっとが定番です。
特に寒さが厳しかったとある夜。お風呂場から出た瞬間の、心臓が止まりそうなほどの寒さを想像するだけでぶるっとしたのをきっかけに、思い切って溜めてみることに。
スイッチを押して待つこと数十分。しんとしたリビングに、予想外の音量で響き渡るお風呂が沸いたよミュージックにびくりとしつつ、いざ入浴。
冷え性なこともありキンキンに冷えきった手足にお湯が触れると、ピリっと痛い。少しだけ我慢して浸かり続けていると、頭に浮かぶ「極楽」の文字。体が温まるだけじゃなく、なんだか心も緩んできて。
どうせならこの時間を少し特別にしたいと思い、友人が誕生日プレゼントにくれたふわふわの真っ白なタオルを使ってみることに。マシュマロのような柔らかい感触に包み込まれると、さっきまで感じていた寒さのストレスをもう思い出せなくなっていて。
体が冷めぬうちにと、そそくさにパジャマとルームソックスで全身を防備し、布団に潜り本を読みはじめたとき。
「すごい、全く寒くない」
当たり前のことかもしれませんが、そのことに感動したのです。
思い返してみるとこの面倒くさがりな性格からか、少しの工夫で防げるようなことも結局なにもせずに我慢することが多かったように思います。
そもそも小さいことだからか、我慢していることにさえ気づきませんでした。きっとこういう小さな悩みのタネこそ、すぐに解決しておくことが大切で。
眠る前の寒さは湯船に浸かれば解決したし、おまけにふわふわのタオルに包まれれば心も緩まるということが判明。そういえば、腰痛解消のために始めた歯磨きをしながらのスクワットには、日常のちょっとしたフットワークが軽くなるというおまけがついていたっけ。
なにかひとつ解決するために工夫をしてみると思いがけないおまけがついてくる。これは楽しいかもしれない。
ほかに何か解決できることはないかと、なんだかウキウキしながら自分を見直す年末です。
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