【きっかけシネマ Vol.02】シンプルを目指す!明日への逃避行。「テルマ&ルイーズ」
ライター 新田まるむ
文 ライター新田まるむ
みなさま、こんにちは!ライターの新田まるむです。
先日からスタートしたこのコラム。お楽しみいただけていますでしょうか?
今日はわたしが「アメリカ映画」に憧れるキッカケとなった、この映画のことを書いてみたいと思います。
『テルマ&ルイーズ』(1991年)
【監督】
リドリー・スコット
【キャスト】
スーザン・サランドン
ジーナ・デイビス
ハーヴェイ・カイテル
マイケル・マドセン
ブラッド・ピット
【ストーリー】
平凡な主婦テルマと独身でウェイトレスのルイーズは、息抜きに週末のドライブ旅行に出発する。
しかし立ち寄ったバーでテルマが男に襲われ危うくレイプされそうに。助けようとしたルイーズは男を射殺してしまう。週末のヴァカンスは逃避行へと一変、次第に追い詰められながら、二人は男社会の抑圧から解放されていく。伝説のラストが爽快な、女の友情と解放を描くロードムービー。無名時代のブラッド・ピットの肉体美も要チェックな作品。
シンプルを目指す!明日への逃避行。
「逃避行」、なにか自由を感じるこの響き。
すべてを振り切って、パーッとどこか遠くへ、あてのない旅に出る。そんな日常からの脱出って、ちょっとワクワクしませんか?
『俺たちに明日はない』のボニー&クライド、『明日に向かって撃て!』のブッチ&サンダンス、『イージーライダー』のキャプテンアメリカ&ビリー。
映画史に名を刻む、胸おどる逃避行物語の主人公たち。
そしてこのテルマ&ルイーズ、彼女たちは女性二人で『明日に向かって撃て!』をやるところが最高にカッコイイのです!
二人は私の映画人生を通じての憧れであり、また全編に「アメリカ」があふれるこの映画は、私の「アメリカ映画」への憧れを決定づけたきっかけシネマといえましょう。
二人の乗った空色のサンダーバード、西部劇のようなアメリカの荒野、ウエスタンブーツを鳴らして踊るバーや、ブルージーンズの似合いすぎるブラッド・ピット!
一見平凡な主婦のテルマと、独身でウェイトレスのルイーズもいかにも典型的なアメリカ人女性。
ルイーズが、くわえ煙草で地元のダイナーで働いてるとこなんか、彼女の日常のくたびれ感がムンムン漂ってくるんですね。
そんな日常を抜け出してドライブ旅行へ出かけようと、二人がオープンカーにドサドサ荷物を詰め込むところは週末の逃避行の始まり!こちらまでワクワクしてきます。
もちろん楽しい旅行では終わらないこの映画、途中からハードボイルドな地獄の逃避行へと様変わり。
この映画はいうまでもなく“女性の解放と、男性中心の社会からの逃走”を比喩的に描いたロードムービー・・・なのですが、彼女たちにはそんなことは恐らく関係なくって、ただ女性として、もっと自由に人生を謳歌したいだけ。
二人を追い詰めようとするのは男性社会や、追ってくる警察だけじゃない。
女性として生きること、女性として歳を重ねることの不安に向き合う苛酷が、彼女たちを逃避行へと駆り立てるのかもしれません。
私もいつの間にか二人と同じ年齢になったからか、共感が高まるのはそんな、女性の人生の岐路に立つ二人の姿。
もうそんなに若くもない、家庭もある、責任もある、自分を磨かなきゃ、化粧もしなきゃ、恋もしなきゃ。
そんなふうに、ふと気づくと細々とした荷物が増えていることもある女性の人生。
時にそんな荷物の断捨離をして、二人のように「シンプル」への逃避行にダイブしたくなるのです。
そんな願望が心のなかで顔を出すからか、口紅を捨て不安も捨てて自由へと突っ走るラストシーンの二人に向かって、私の心は叫びます。
「逃げ切ってくれ!」と。
テルマとルイーズ、潔い二人の逃避行。永遠の憧れをのせた、私の「アメリカ」映画です。
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