【店長コラム】勝ち負けって、むずかしい。子どもにそれを教えるのが、もっとむずかしい。
店長 佐藤
文・写真 店長佐藤
「負ける」たびに泣いてしまう息子に。
「椅子とりゲームで負けてしまって大泣きしてしまったんです」
息子(4歳)が通う保育園の先生から、ある日のお便りにこう書かれていました。
それからというもの「今日はフルーツバスケットで泣いてしまいました」「リレーで負けて泣いてしまいました」と『負けて泣いた』というエピソードがお便りに書いてあることが増えました。
一時的なものかなと思っていたのですが、案外毎回そうなっているらしいので息子に話を聞いてみることに。
こんな時わたしは夕飯の後、息子を散歩に誘うようになりました。
「ねえねえ、TSUTAYAに映画でも借りにいこうよ」「自動販売機までジュース買いにいこう」といった感じで。
面と向かって話すより、夜道に手をつないでお互いに同じ方向に向かって歩きながら話したほうが、自分がなんだか喋りやすいことに気づくキッカケがあったんです。
わたし(母):
「今日ゲームに負けて泣いちゃったんだって?」
息子:
「そうなんだよ、悔しくて、悔しくて、泣いちゃったんだよ」
わたし:
「そうか、悔しいから泣いちゃったんだね」
息子:
「◎◎(自分の名前)は、いつも本気なんだから!」
わたし:
「いつも本気っていうのは、すっごくいいことだよ」
本気で悔しいという感情が息子にも芽生えたんだとどこかで成長を喜びながらも、はて?ここから何て話そう?と迷ってしまう自分がいました。
「負けてもいいんだよ」ではなく「負けることもあるんだよ」。
本気の息子に「負けたっていいんだよ」とは言えないなぁと思い、「だれでもね、負けちゃうことがあるんだよ」と話すことにしてみました。
「ゲームで毎回いつもいつも絶対に勝つお友達っている?」と聞いてみると「別のお友達が勝つかな」と。
「でしょ?ずーっと勝ち続ける人っていないんだよ。ある人が勝つときは、別の人は負けちゃうけど、次はその別の人が勝つかもしれないじゃない?一生懸命やって、それでもみんな毎日負けたり勝ったりするから面白いんだよ」と伝えてみました。
「”本気”と”悔しい”はセットだよね。ママもお仕事で本気だから毎日悔しいことばっかりだよ。でも、次こそって思うんだよ」と愚痴っぽく話してみると「ふーん」と息子。
「だから今度ゲームで負けちゃった時は、『あーあ、負けちゃった。次は勝つぞー!』って言えたらすごいよ」と話しました。
4歳児に求めることか?と迷いながらだったので、大したことは何ひとつ言えず、息子も分かったんだか分からなかったんだか…。
ほかのお母さんならなんて言うんだろう?教えてほしい!
でも、つい先日の先生からのお便りに、こう書いてあったんです。
「お母さん!◎◎くん、ゲームで負けても泣かずに『負けちゃったよ~』と言いながら最後まで笑顔で参加できたんですよ!」と。
あぁ、どれだけ、そのお便りがうれしかったことか。あんな話でもちゃんと聞いて理解してくれたんだなと心底うれしかった瞬間でした。
でも、いつか勝って、メダルもらえるといいね。
普段「なぜ?」「どうして?」と考えていないことの答え。
まだまだ幼いとは言え、いろんな感情をもつようになった息子に「これはどう教えてあげたらいいんだろう?」と悩むことが沢山あります。
今日書いた「負ける」ことについてもそうでしたが、普段「なぜ?」とその答えや理由をつきつめて考えてないような類のことは特に。
うまく気持ちを切り替えるための概念みたいなものを、分かりやすい言葉と論理で伝えようとすることに四苦八苦してばかり。
(あ、これ、仕事でも同じでした。どんな場面でも言語化するって難しい。訓練の日々です)
息子が成長するにつれ持ち帰ってきそうな様々な悩みにちゃんと答えてあげられるだろうか?ずっと先のことまで考えると不安に押しつぶされそうになるけれど、わたしも息子と一緒に、きっとひとつではない答え探しをしていこうと思います。
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