【夏靴マスター】前編:薄着でも、カジュアルでも、おしゃれしたい。この夏ベストなサンダルは?

編集スタッフ 糸井

サンダル迷子が続いています

お店でサンダルを見かけることが増えました。

夏だからこそかわいいサンダルを履きたい気持ちはありつつ、カジュアルな格好も増えるので、足元のバランスを考えるのが難しそうな気持ちも。

デザインや色、雰囲気も様々なサンダルがあるからこそ、どれが自分のコーデに合うか迷ってしまうんです。

今年こそ、サンダル選びに自信をつけたくて、特集『夏靴マスター』ではスタイリストの植村美智子(うえむらみちこ)さんに、夏の足元の悩み事をお伝えし、解決策やそのコツを学びます。

植村さん:
「この時期になると『新調するなら、どんな靴やサンダルが万能なのでしょう』という
悩みをよく聞きます。これまでは色々チャレンジしていたとしても、年齢や暮らしの変化から慎重になり『来年もちゃんと履けるか、子どもっぽくならないか、歩きやすいか』と、私も気にするポイントがいくつもあります。

そんな方へのサポートになればと、今回は大人のサンダル選びについて考えてみました」

早速前編では、3つのシーンを絞って紹介していきます。

 


01.
華奢でも履きやすいサンダルって?


華奢なサンダルがおしゃれで気になります。でも、足が痛くなってしまわないかと買い物やお出かけの際に躊躇します。おしゃれで、履き心地もいいものの選び方を知りたいです」

ホールド力をストラップで見分けると◎
一足あると重宝します

item data
(左)シルバーサンダル / NICOLAS LAINAS / ¥11,000(税込み)
(右)ブラックダブルベルトサンダル / PLAKTON / ¥11,880(税込み)

植村さん:
「華奢なサンダルは、一足持っておくとおしゃれがはかどるアイテム。私も大好きで、3足ほど揃えています。

使いどころは特に、フルレングスのボトムスのとき。パンツスタイルでは、足元にボリュームがないほうが大人っぽくまとまるんです(ボリュームがあると、若く元気な印象に)。

普段パンツスタイルが多い人は、1足あるといいかもしれません」

▲フルレングスのパンツから、細いストラップが覗くことで垢抜けた印象に

植村さん:
「華奢なサンダルは、ストラップが細く少ないため、ホールド力は弱め。履き慣れない方には疲れることもあるかもしれません。

負担を減らすには、甲のストラップが足首寄りの方にあるものや、かかとにベルトがあるものを選ぶと大分変わりますよ」

▲左から、キセカエ インソールシート、Puffyjell ポイントミニ /ともにオレンジヒール フェミナ

植村さん:
「履き心地が不安な方に、ぜひ取り入れてほしいのが『インソールシート』。
私自身、サポート力の弱いサンダルにはすべてこのシートを貼っています。

足が疲れる原因は『歩く度に縦や横に足が滑ること』。そのままにしていると、滑らないようにするためおかしなところに力が入り、くたびれてしまうんです。

でもこれがあることで足の滑りがなくなり、ぐっと快適になりますよ」

▲実際にソールが薄めのシューズに貼ってみることに。一枚あるだけで驚くほど歩きやすくなり、その場にいたスタッフも思わず購入

▲ベルトが当たって痛くなりがちなところに、スポットで貼れるインソールシールも。いずれも貼り直しもでき、はじめてでも使いやすかったです

植村さん:
仕事柄、一日歩き回ることも多いので少しでも疲れにくくなることは譲れません。特におろしたての靴で出かける日は、カバンにこのシールを入れ、痛くなったときにさっと貼ることもあります。

透明なので脱いだときも目立たず、サンダルのデザインも損ねません。できるだけ快適に過ごすために、インソールもぜひ活用してみてください」

 


02.
夏の装いを上品にしたいなら?


「お出かけなどでシックにまとめたいとき、春はパンプスを選んでいたのですが夏だと蒸れます。夏でも快適に、おしゃれに、きちんとしたい時のおすすめはありますか」

グルカサンダルや
シースルタイプがおすすめです

植村さん:
「印象を上品にしたいときは、爪が見えないように『つま先を隠すこと』がポイント。これだけできちんとした印象になります。もっと上品にしたいときは、かかとも隠すと尚よしです。

つま先が隠れるサンダルは、ミュールやグルカサンダルが一般的ですが、履きやすく、コーデに組み込みやすいのが『グルカサンダル』です。

ベルトがいくつもついた見た目は抜け感が生まれ、黒を選んでも重たい印象になりません。ソールにほどよい厚みがあったりホールド力があったりと、履きやすいものが多いです」

植村さん:
「特に、上品に見えるグルカサンダルはこんな特徴がありますよ。

・ヒールがある
・かかとが隠れている
・つま先がスッキリしたデザイン

上記の要素が少ないものはカジュアルな印象と言えます。ご自身の普段着や、仕上げたい雰囲気により近いものを選んでみると間違いないと思いますよ

▲実際に履き比べてみました。上品寄りのグルカサンダル(ヒールあり/かかとが隠れている)はこのように。

▲ヒールなし/かかとがオープンなタイプを履くと、よりカジュアルな印象に仕上がります。

植村さん:
「グルカサンダル以外の選択肢に、シアーデザインのバレエシューズ等もあります。

透け感のあるデザインは、通気性も良く、足元も軽やかに。特にロングスカートに合わせるときに上品見えする、おすすめスタイルです」

 


03.
大人っぽいスポーツサンダルって?


「Tシャツスタイルに、足元までスニーカーにするとメンズライクになりすぎることも。スポーティーすぎず、大人っぽくて履きやすいサンダルを探しています」

スポーツサンダルも
華奢ストラップが◎


植村さん:
「パンツスタイルが多い場合は、ストラップの太いスポーツサンダルだと若く元気な印象に。

大人っぽく垢抜けたい、けれどフェミニンさや楽さも欲しいのであれば、華奢なスポーツサンダルを選ぶのがコツ。なかでも『Teva』というブランドはデザインも豊富で、華奢なタイプも出ています。

ちょっと個性やおしゃれさを加えたいなら、色にこだわるといいと思います。

たとえばベージュ。ヌードカラーが肌に馴染み、素足で楽しむサンダルならではの色です。コーデも選ばず、ほどよく華奢な印象に仕上がりますよ」

つづく後編では、夏におすすめのカラーサンダルやスニーカー、靴下選びについて教えていただきます。

(つづく)

– 掲載アイテムのお問い合わせリスト –
セムインターナショナル|092-622-5221

photo:滝沢育絵
styling:植村美智子


もくじ

 

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植村美智子

スタイリスト。雑誌や広告などで活躍し、2010年より個人向けファッションコーディネートサービス「Liltin’(リルティン)」もスタート。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、『「今の自分」に似合う服』(天然生活ブックス)などがある。


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