【店長コラム】キホン出不精のわたしが(時おり)旅に出る理由。
店長 佐藤
文・写真 店長佐藤
旅=リフレッシュ?
旅の魅力ってなんだろう。
ある大好きな人が「人生は旅のようなもの」と話してくれたことがあります。
本当にその通りと共感しつつ、最近、真夏の沖縄を家族で旅行したばかりのわたしは「旅も人生のようなもの」だなぁと思いました。
旅先では、大小はあれど人生の凝縮版みたいな出来事を幾つか体験することもあるし、自分や家族の意外な一面に「おっと!」となることもある。
正直なところ、旅のおかげでリフレッシュできたのか?逆に日常以上に消耗したとも言えるんじゃないか?その境目が分からなくなるくらい。
でも、その境目が曖昧なところが旅の魅力なのかもしれない!
ならば旅先でリフレッシュしなきゃと思い過ぎないようにしよう。最近こんなふうに考えられるようになりました。
今回の旅でも、大好きな海に心底癒されましたが、子連れの旅だったことやイレギュラーなことが起きたりもして、それなりになかなか消耗したのも事実。
でも、「リフレッシュ」と「消耗」の境目が曖昧な状態だからこそ『感じるアンテナ』は不思議と全開モードになるし、そうして感じることは何かのヒントになるので、キホン出不精のわたしも懲りずにまた旅に出るんだろうなと思います。
海に入って思い出した、あの小説。
こういう瞬間も旅の魅力なのかも。
実はわたしは飛行機の気圧の変化に弱くって(これも出不精の原因のひとつ)沖縄本島に到着した日の夜、頭痛に悩まされました。
フロントに「鎮痛剤ありますか?」と聞きに行くも、とても丁重に「ホテルには薬剤師がおりませんので」と。「ですよね、、」とわたし。
その日はだましだまし眠りにつくことができたけれど、翌朝もまだ鈍痛が続いていて、頭も重たい…
でも、息子が「海!かいすいよく!」と張り切っていたので、水着に着替えてホテル前のビーチに行くことに。
海に入り、浮き輪のなかでキャーキャー言って喜んでいる息子のとなりで自分も漂ってるうちに、身体がスーッと軽くなっていくような感覚がありました。
思わず仰向けに浮かんで、空を見上げながら後頭部までしっかり海水に浸けてしまったほど(笑)
海水に浸かるって、なんだか癒されるなあ。このままずっと浮かんでいたいなあ。
体調がいまひとつだったからこそ、はじめて体感できた海の魅力でもありました。
その瞬間に思い出したのが、何年か前に読んだよしもとばななさんの小説「海のふた」。
あの小説を生み出したばななさんご自身も、こんなふうにして海に癒される体験をされたのだろうなぁ、そんなことも思いました。
小説の世界のなかで勝手に疑似体験していたことを、「あれは、こういうことだったのかも」という実感に落とし込める瞬間と出会えるのも、もしかしたら旅の魅力のひとつ?
海ですっかり元気をもらったわたしと家族は、その日の午後はレンタカーを飛ばして、念願だったカフェ『浜辺の茶屋』に行くこともできました!
また、旅に出よう。
そして何かアウトプットできたら。
今回は沖縄本島の糸満(いとまん)にあるホテルを宿泊先に選んだのですが、このホテルの部屋から見える早朝の海、お昼間の海、そして陽が沈んでいく時の海が最高でした。
3泊4日の旅の最終日。
「たった3泊でもいろんなことがあったな」と一人しみじみしながら眺めた海に沈む夕陽は、本当に美しかった!
息子に見せてあげたかった『美ら海水族館』に行くために、ほぼ一日がかりの移動もしましたし、ビーチでのんびりだけじゃない、なかなか詰め込んだ3泊4日でもあったのでした。
いよいよ東京に帰る日。
チェックアウトする時、恐らくたった今ホテルに到着したばかりなのだろうという荷物を預けている人たちを見て、うらやましくなったりも。
あの人たちはこれから旅がはじまるのか、いいなぁ。
空港で帰りの飛行機にのる手続きをする時、到着したばかりの人を見て、またしても「いいなぁ」という気持ちになる。
冒頭にも書いたように、旅っていいことも沢山あるけれど決してそればかりでもない。
なのに旅の最後には、お決まりのように、こういうセンチメンタルな気分が襲ってくるのも面白いものです。
今年の夏の旅行も、身体で心で「感じる」ことに集中できた旅でした。
昨年は石垣島に行ったのですが、そこで感じたことがモトとなってできたのが、この『わたしが旅に出る理由』というリトルプレス。
オトナのおしゃべりノオト「わたしが旅に出る理由」
おそらく自分自身がキホン出不精だから、旅に出る「理由」を探しちゃうんでしょうね。
今回の旅の最中も「旅の魅力って?」「なんで旅に出たくなるんだろう?」と自問自答しながら、誰に指示されたわけでもなく一人勝手に引き続きこのテーマを探求しました(笑)
またいつか、なにかのカタチでアウトプットに変えられたら。
そして、またいつか、旅に出よう!と思います。
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