【イベントレポート】コラボブラウス『hope』発表トークイベントを開催しました

広報担当 白方

マザーハウス代表でアパレルブランド『ERIKO YAMAGUCHI』のデザイナー・山口 絵理子さんとともに、1年以上の時をかけてつくった真っ白なブラウス『hope』。お店としてもブランドとしても、新しいチャレンジとなるコラボレーションを記念して、3月2日(土)に、山口さんと店長・佐藤によるトークイベントを開催しました。

このレポート記事では、ブラウスの完成までのストーリーやインドでの制作秘話、ふたりへの質問コーナーなど、当日のトーク内容をぎゅっと詰め込んで、お届けいたします。ご来場いただいた方も、残念ながらお越しいただけなかった方も『hope』に込められた想いにふれるひとときになれば、嬉しいです。


 

200名のお客さまがいらっしゃいました

すっきりとした青空の土曜日。午前中、昨年「チャポンと行こう!」の公開収録イベントを開催したスパイラルホール(東京・青山)で、30名ほどのスタッフによってイベントの準備が行われました。

初めてお客さまへブラウスをお披露目するこの日。開演直前のリハーサルでは、登壇する佐藤はもちろん、スタッフの間にも微かな緊張感が漂っていました。

▲今回は、社内スタッフのみで行うYouTubeライブ配信にも挑戦しました。

13:30、いよいよ開演30分前。扉が開くと同時に、お客さまが続々といらっしゃいました。

ホールの入口では、『hope』の特大パネルがお客さまをお出迎えします。

受付では、『hope』のコンセプトとふたりのメッセージを添えたリーフレットを、手渡ししました。お客さまのやわらかな表情に、スタッフの緊張も自然とほぐれていきます。

開演5分前、ついに会場は満員になりました。

いよいよトークイベントのスタートです!

開演時刻。ステージに、司会をつとめたスタッフ馬居(うまい)が登場しました。

「本日は、お集まりいただきありがとうございます。みなさんとお会いできることを、心より楽しみにしておりました! トークイベントを始める前に、みなさんに見ていただきたい映像があります。2023年1月に始まったコラボブラウス『hope』プロジェクトが、どのように今日という日を迎えたのか、約2分のオープニング映像となります。どうぞご覧ください」

ステージの明かりがふっと消えると同時に、バックスクリーンに映像が流れはじめます。

春風に包まれるような浮遊感と、日常から半歩飛び出す、ちいさな冒険心。

1枚のブラウスが生まれるまでの道のりと、ふたりの言葉が綴られた、この日のための特別なオープニング映像です。

“出会いは小さな希望となり、やがて白いブラウスになったー”

これから一体どんな話を聴けるのだろう? 胸が小さく高鳴るなか、パッと明るくなったステージに、真っ白なブラウス『hope』を纏ったふたりが登場しました。

▲お客さまの温かく大きな拍手に、迎えていただきました!

まずは佐藤からみなさまへご挨拶。

「店長の佐藤です。1年前に企画が始動してからずっと夢見たイベントで、みなさまをお迎えすることができて、胸が熱くなっています」

続いて、山口さんにもご挨拶いただきました。

「私たちマザーハウスは、クラシコムと同じ時期に創業しました。同じ18年間という時のなかで、ものづくりをすることができ、今日を迎えられたことを、とても嬉しく思います」

開演の挨拶の後は、さっそく制作トークへと移ります。

前半は、制作の裏側をじっくりと語ります

まず伺ったのは、ふたりの出会いとお互いの印象について。

佐藤が、はじめて山口さんのYouTubeチャンネルを見たとき、経営者としても作り手としても強く惹かれたエピソードから、山口さんが、ウーマン・オブ・ザ・イヤーの授賞式で『ERIKO YAMAGUCHI』のワンピースを着用する佐藤の姿を見てとても驚いた話まで。

互いに強く惹かれつつ、2022年末、ついにふたりは対面することになります。佐藤は、そのときのことをこんなふうに振り返りました。

「実際に会った山口さんは、チャーミングで屈託がなくて、お会いした瞬間から、悩みを共有することができました。山口さんが『私も逃げたいと思うときがあって……』と弱音を話してくださったとき、あぁこの人がつくっているから『ERIKO YAMAGUCHI』の服が好きなんだと気づきました」

一方、山口さんは佐藤について意外な印象を感じたようです。

「佐藤さんは、もともと想像していた誠実さや透明感、丁寧な雰囲気は纏いつつも、根っこはロックな人だと感じました(笑)。変革者といいますか、新しい道をつくるぞ!という情熱と気概が、おなかの底でぐるぐる渦巻いている人だな、と。佐藤さんのおなかの底にあるムズムズしたものを、ものづくりで引き出せたら……とすぐにお伝えしました」

初対面で、お互いに感じあうものがあったふたり。その後、佐藤が山口さんへ送った企画書の話へと移ります。

「山口さんに最初にお会いした日の帰り道、コラボレーションするなら『ERIKO YAMAGUCHI』と一緒に服をつくりたい、と思いました。小文字の『hope』というタイトルも、そのとき湧き上がってきたんです」と佐藤。

マザーハウスの代名詞であるバッグをつくるという選択肢もあるなか、なぜ『ERIKO YAMAGUCHI』と服をつくろうと思ったのか? 司会の質問に、こう続けます。

「山口さんとお会いして、個人的に『希望』を感じたんです。山口さんのひたむきで真摯で、人を遠ざけるのではなく、人を引き寄せたり、思わず応援したくなったりするストイックさ。私もそういう姿勢で仕事に向き合いたいと願い、葛藤しながらここまで生きてきたので、それをやってのけている人に、ついに出会えた!と希望を感じたのです。だから山口さんがきっと大きな勇気を持ってスタートされたであろう『ERIKO YAMAGUCHI』というブランドと一緒に、ものづくりをしたいという気持ちがあったのだと思います」

▲山口さんへ送った企画書。企画書の一部抜粋はこちらの記事でもお読みいただけます。

企画書を受け取った山口さんは、企画書に込められた熱量に圧倒されたのだそう。

「私は経営者の側面もある一方で、デザイナーとして、ものづくりをすることに対して、何よりもストイックに向き合ってきました。それが単なるストイックではなく、ある一点に徹底的に向けられたものだ、と書かれていたことが嬉しかったのです。そんな自分の名前を冠したブランドと一緒に服をつくりたい、と熱い思いをしたためた企画書をいただいて、これは全力で真正面から応えなくては、と感じたのがそのときの気持ちです」

続いて、ステージのバックスクリーンに表示されたのは、アトリエの床に真っ白な布を広げ、裁断をする山口さんの写真。

「これは、いよいよ今日からつくります!という日に山口さんから送られてきた写真です。デザイン画を描いています、ではなく、床で布を裁断するところからいくんだ!と。私、この写真を見て、とてもワクワクしたんです」と佐藤。

山口さんは、この写真のときの心境を、こう説明してくれました。

「『hope』のイメージを机の上で考えていても、なかなかまとまらず、悩んでしまったんです。むしろ頭よりも手のほうが、素直に意図してくれる感覚があったんですね。それで迷ったときこそ、素材が教えてくれるものがあるはずだと信じて、布を広げて、サンプルに取り掛かったんです。どんなプロダクトでも、最初のサンプルの段階で、必ずといっていいほど最後まで宿っていてほしいデザインのエッセンスがあります。そのエッセンスを素材から掴み取る、というのを初日にしたいなと」

こうして始まった『hope』プロジェクト。ブラウスは、インドの伝統的な素材である、手紡ぎ・手織りの「カディ」を使用して生地からオリジナルでつくられました。インドでの制作についても、山口さんから工房のみなさんへ、じっくりとご説明いただいたそうです。

「インドでのものづくりは、綿花からスタートします。糸ごとに適した綿をとり、工房のあるコルカタから遠い村にあるおばあちゃんたちが紡ぐんです。そこから布を織り、洗って、やっと工房へと送られてきます。私は、どんな人が、どんな気持ちでつくるのかが、プロダクトに最も宿るところだと思っています。今回のブラウスを手がけたコルカタの工房では、約40名のスタッフが働いています。みんな最初はちょっぴりヤンチャでしたが、今ではとても愛らしい人たちです(笑)。あぁ、こういう人たちならこういうブラウスができあがるな、と人とものがつながっていく瞬間がありますね。彼らに佐藤さんを紹介するときは、ロックな人だよ! と伝えました。みんな、佐藤さん佐藤さん、って言いながらつくっていました(笑)」

▲ふたりのチャーミングな掛け合いに、お客さまも思わず笑顔に。

前半のコーナーの締めくくりは、このプロジェクトを通じて、お互いに影響を受けたことについて、聞いてみました。

まずは山口さんから。「私たちは、ものづくりからスタートしたブランド。この国のこの素材で、何ができるだろう? と生産地がいつも起点だったので『北欧、暮らしの道具店』チームの、お客さまへの向き合い方に感動しました。届け方の細かな部分一つひとつを、丁寧に選択していることに驚きました」

そして佐藤も。「さまざまなオーダーをする中で、一度も山口さんの口からブランドの世界観はこうなんです、という返答を聞いたことがなくて。こんなにまっすぐに誰かに喜んでもらうためにものづくりをしてくださる方たちがいるのかと『ERIKO YAMAGUCHI』チームのみなさんに刺激をもらいました」

『ERIKO YAMAGUCHI』と『北欧、暮らしの道具店』、違うところを大切にしながら、共通してストイックに向き合ってきたからこそ、影響を受け合うところが多くあったのかもしれません。

後半は、お互いへの質問コーナーです

まだまだ制作の裏側を聞きたいところですが、後半のコーナーへと移ります。最初の質問は、佐藤から、山口さんへの質問。

「もう無理!となっても何度でも打席に立つ姿勢を尊敬しています。なぜ何度も打席に立つのか、その源泉と動機を知りたいです」

山口さんの回答は……

「自分のためだけにしていることだったら、何度も打席に立てないな、と思います。実は、私、飛行機が苦手なんです。苦手な飛行機に何時間も乗って、ようやく到着した生産地の工房でがんばろう!と思えるのは、売上や規模の拡大を目指しているからではなく、その国のベストな素材、技術、デザインで、最高のものをつくっていると信じているからです。それが私にとっての誇りであり、打席に立つモチベーションの源泉なのだと思います。これがもし自己表現だけのモチベーションだったら、何度も立てていないと思います」

続いては、山口さんから佐藤への質問です。

「佐藤さんは自分とお客様の関係は仲間だ、と話していたとお聞きしました。つまりそれは、佐藤さん自身が生活者として感じたことを起点にしているということなのでしょうか、あるいは自分の外にあるお客様の声を取り込んでいるということでしょうか。さらに、そのなかで、今あるものではなく『新しい提案』に昇華するためのプロセスを教えてください」

佐藤の回答は……

「私の場合、ものづくりはお客さまからのコミュニケーションが返ってきて初めて完結するもの。だからはじまりは、自分が感じたことを大切に、つくった後、お客さんから返ってくるいろんな声に耳を傾けて、自分の感覚とお客さんの反響をシンクロさせていく。そしてどうしたらお客さまに届くかを一つひとつ考えながら、次の企画をまた送り出す……というシンプルなサイクルなんです。なので山口さんに『新しい提案』と言っていただけたのが、ちょっと意外でした!」

そして3つ目は、会場のお客さまからいただいた「仕事と休日の気持ちの切り替え方法とリフレッシュのためにやっていることはありますか?」という質問。

山口さんは「3歳の娘と一緒に公園にでかけたり、家族みんなで自然に触れたり。普段の仕事とは全然違う生活をするのが、リフレッシュになっています」

佐藤は「掃除をしたり喫茶店に本を読みに行ったり、何か一人で没頭できる時間を1時間でもとれると、リフレッシュできます。でもそういうリラックスした時にこそ、良いアイデアが浮かぶんです。なので最近は、仕事とプライベートを切り替えようと思わず、過ごすようになりました」

ふたりの素の表情が垣間見えたところで、いよいよトークイベントは終盤へ。

お洋服のこだわりを、お客さまへたっぷりとお伝えしました

終盤は、ブラウスのこだわりポイントをたっぷりとお聞きしました。

まずは山口さんから。「がんばって整えなくても、きれいな落ち感になるドレープは、デザイナーとしてこだわったポイントのひとつです。それから着脱のしやすさ。実はこれ…..ドレープの後ろにあるファスナーで、ばさっと着脱できるんです」

▲ドレープの後ろにあるファスナーを、みなさんへチラッとお見せしました。

「このファスナー、よくワンピースの背中などに使われているコンシールファスナーというものなんです。本来ならあまり正面には使わないものをあえてここに持ってきて、ドレープを邪魔しない美しいデザインでありながらバッと着脱できるようにしたのです」と山口さん。

▲会場からも「おぉ〜〜!」と、どよめきの声が。

会場からの反応に、思わず佐藤も「この反応!ファスナーにしてよかったね!」

このほかにもドレープの美しさを引き立てる丈感やサイズ展開など、身振り手振りを交えながら、お客さまへブラウスのこだわりをお伝えしました。

▲終盤は、会場中から熱い眼差しと、カメラが向けられました!

こうしてあっというまに1時間が過ぎていきました。最後に、ふたりからお客さまへ、メッセージが送られます。

「ブラウスを着た瞬間、つくった人の手の温もりが伝わり、みなさんが何かに挑戦されるときの少しでも後押しになれば、つくり手として嬉しいです」と山口さん。

続いて佐藤から。

「山口さんとの出会いからはじまり、こうしてブラウスという形になって、今日お客さまへお披露目できたことが、とても嬉しいです。みなさんの、ささやかな希望の種として、ぜひ着ていただけたら嬉しいです。」

熱気と余韻をひしひしと感じる中、ステージからふたりが退場しました。

終演後は、嬉しい声をたくさんいただきました

「ブラウス、きっと購入します」「たくさんエネルギーをもらいました」「私も仕事を頑張りたいと思いました」 終演後は、お客さまから嬉しい声をたくさんいただきました。

フォトブースの横に展示されたブラウスのトルソーにも、長蛇の列が。ファスナーを確かめられたり、横からドレープをぐるりと眺めたり、そっと手に触れて軽やかさに驚かれたり。お客さまたちの真剣な姿が、印象的でした。

イベントを終えて

1年以上の歳月をかけて完成した、真っ白なブラウス『hope』。1着のブラウスのために、こうしたトークイベントを開催することは、私たちにとって、はじめての試みでした。店長佐藤も私たちスタッフも、お客さまにはじめてブラウスをお披露目するこの日を、ずっとずっと、待ちわびていました。

ついに迎えたイベント本番、ブラウスを身に纏いステージに立つふたりの凛とした姿はもちろん、1年をかけてふたりが大切に歩んできた小さな希望のプロセスを、ひとつずつ、しっかりと受けとめてくださるお客さまの眼差しに、静かな感動を覚えていました。

お客さまとの対面でのコミュニケーションを通じて、たくさんの希望をいただく1日となりました。当日ご来場いただいた方、YouTubeのライブ配信をご覧いただいた方、この記事を読んでくださっている方へ、この場を借りて心からの感謝をお伝えさせてください。本当に、ありがとうございます。

『ERIKO YAMAGUCHI』とコラボレーションした、真っ白なブラウス『hope』は、本日、発売開始です。数量限定ですので、気になった方はぜひお早めに、チェックしてみてください。


 

photo:鍵岡龍門


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