【あの人が着てみたら】白いシャツワンピースを自分らしく。LOISIRデザイナー 前田敬子さんが私服とコーディネート
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本日より「憧れを、凛と」白いシャツワンピースが発売となりました。
この企画は、開発を担当したプランナー緑川の「今の気分で白いシャツワンピースを自分らしく着こなしたい」との思いからスタートしました。
服作りをご一緒してくださったのは、スタッフにも愛用者の多いファッションブランド、LOISIR(ロワズィール)のデザイナー・前田敬子(まえだけいこ)さん。
念願だったコラボレーションが叶い、私たちにとっても、ひとさじの非日常感があり、けれど肩肘を張らず、着回すのが楽しみな服に仕上がりました。
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この記事では、前田さんのこれまでのご経歴や、今回のデザインのこだわりを伺いながら、私服と合わせた着回しコーデもご紹介していただきます。
デザイナー歴30年、シャツワンピースが好きな前田敬子さん
LOISIRの服は、上質な素材で、ロマンチックさがありつつ、大人の落ち着きをまとったもの。デザイナー歴30年という前田さんに、まずはデザイナーになった経緯を聞いてみました。
前田さん:
「振り返ると、小さな頃からファッションが好きでしたね。母もおしゃれが好きで、一緒に仕立て屋さんへ行ったり、学生時代は、母のお下がりのジャケットを着回したりして、遊んでました。
新卒でアパレルの会社に就職したのですが、配属先は営業企画で、もう毎日数字ばっかり。苦手だし、眠くてしょうがないし、これは向いてないなぁと(笑)
それで、ファッション専門学校の夜間コースに通うことに。3年間のパリ留学の後、転職して、BIGIでデザイナー職に就きました」
▲前田さんの愛猫・えいた。撮影にたくさん協力してくれて、取材スタッフみんながメロメロになりました。
入社した後、前田さんが立ち上げたのがADIEU TRISTESSE(アデュートリステス)。その数年後に、congés payés ADIEU TRISTESSE(コンジェペイエ・アデュートリステス)をスタートさせ、また2007年にカジュアルラインとして立ち上げたのがLOISIR*でした。
これまで、どんな服をデザインされてきたのでしょう?
前田さん:
「ずっと自分の好きな服を作ってきました。もともとワンピースが大好きなんです。昔の映画に出てくる、Aラインの襟付きのシャツワンピースのようなものを、大人が着るならどんなふうにするといいだろう、と。
日常で着やすい服がいいので、オフボディーシルエットに仕上げることが多いです。服と体に、間(ま)がある、ぴったりしていないラインで、天然素材と、いつか見た絵画のような色味も、ブランドの特徴です」
*2020年にブランド化されました
「気さくな表情」のワンピースを
続いて、今回のコラボについても教えてください。当店から「白いシャツワンピースを一緒に作りませんか?」とお声をかけたときは、どんなふうに感じたのでしょうか。
前田さん:
「以前から『チャポンと行こう!』のリスナーだったので、うれしいなと思いました。白いシャツワンピースは好きですし、自分が関わるイメージもしやすかったです」
今回のワンピースの、特に気に入っているポイントを尋ねると「素材とシルエット」と前田さん。「自分がデザインで大事にしていることと、北欧、暮らしの道具店とのコラボだからできること、その両方をバランスよく詰め込んだ」と満足そうです。
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前田さん:
「LOISIRは、リネンを使うことが多いんです。
今回、それだとシワが気になるかもということで、合成繊維も検討したのですが、最終的にすっきりしたコットン生地を使うのはどうだろうと。さらに、緑川さんから『近江晒し』を使えるとお聞きして、すごくうれしかったんです。
上質で、やわらかな風合いで、近江晒しならではのわずかなシワも入っていて、ナチュラルな感じ。やわらかいけどハリもあって、襟や袖も扱いやすい。おかげで、気さくな表情のシャツワンピースになりました」
前田敬子さんの着回しコーディネート
– 身長 158cm、Mサイズ着用 –
ここからは、本日発売のワンピースを、前田さんの私服と合わせてコーディネートしていただきます。定番アイテムだけどマンネリにならない、着こなしのコツも教えていただきました。
ジャケット+デニムで、大人っぽくハンサムに
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▲ジャケット・バッグ・靴はLOISIRのもの。
前田さん:
「まずは、ダブルブレストのジャケット+デニムと合わせました。
ちょっとハンサムな着こなしで、お友達とレストランへ行くときや、美術館やコンサートに行くなど、お出かけのシーンをイメージしています。
上はピリッと締まって、下はほんのり揺れるドレープ感。かごバッグやストラップシューズなど、あえて可愛らしい小物を合わせて、全体のバランスをとってみました」
▲ボタンを外した時にそわそわしないよう、あえて第一と第二のボタンの間隔を狭くした
前田さん:
「今回はジャケットに合わせて、ハンサムな気分で着こなしたいなと、ボタンは上まで留めました。
襟は、立てても下ろしてもいいように、調整を重ねたポイントです。スタンダードカラーで、大人の首周りがきれいに見えるよう、襟の大きさ、ライン、角度にもこだわっています」
前田さん:
「裾のカーブは、あえてボトムスが見える角度にデザインしました。まっすぐにするよりも、足元に抜けが生まれて、軽やかな印象で、足捌きもよくなりました」
春色コート+ニット
やわらかなカラートーンを楽しむコーデ
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▲アウター・ニット・靴はLOISIRのもの。
前田さん:
「次は、春らしいピンクの一枚仕立てのスプリングコートと合わせてみました。
白いシャツワンピース+ピンクだけだと、ちょっと爽やかすぎるかなと思い、薄手のチャコールグレーのニットと、同色のソックスを合わせて、全体を引き締めました。
足元は、レースアップのドレスシューズで、大人っぽく。春物にレザーの靴を合わせるのって好きなんです」
前田さん:
「私は、下にベージュのペチコートを穿きました。ワンピース自体はやわらかい生地ですけれど、透けている感じはなく、安心して着ていただけると思います」
前田さん:
「白+ピンク+黒の合わせも好きなのですが、ややモードになるため、今回は、チャコールグレーを合わせて、大人のナチュラルなコーデにしました。
白いシャツワンピースを一枚で着るのはむずかしい、かしこまった感じになりすぎるという方にも、レイヤードスタイルはおすすめです。
ボタンを外すと、首元に抜けができるので、レイヤードするときにはお好みで調整していただけたらと思います」
カジュアルな気分のときは
スニーカー+ボーダーと合わせて
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▲カットソー・ボトムス・ベルトはLOISIRのもの。
前田さん:
「最後は、初夏の休日のイメージです。ボーダー+春カラーのボトムスに合わせて、ワンピースはボタンを開けて、羽織りにしてみました。
白いシャツワンピースは凛としているけど、足元をスニーカーにして、ぐっとカジュアルなコーデにするのも、すごく可愛いなと思います。
ボーダーは首元が詰まっているものを選んで、さりげないパールのネックレスと、細いベルトを合わせました。カジュアルなコーデは、子供っぽくならないように、組み合わせに気をつけています」
前田さん:
「袖口のカフスはひと折りしても可愛いように、あえて長めの丈に。タックがたっぷり入っているのもポイントです」
前田さん:
「ボーダーなどの柄物を合わせると、透け感が気になるところだと思うのですが、私はそんなに気になりませんでした。
一枚でさらりと着ても単調にならず、色々なアイテムと合わせてもいい。日常で着やすいワンピースになったと思います。ぜひたくさん着回していただきたいです」
白いワンピースを着ている人を見かけると、いつもハッとするんです
取材中、前田さんに白いシャツワンピースの魅力をと尋ねてみると、こんなふうにお話ししてくださいました。
前田さん:
「凛として軽やかなところが好きです。
あとは、一枚で完結するところ。小物で表情を変えられるところ。かしこまったシーンじゃない時にも着たい、日常の服。そういう気持ちで、このワンピースを作りました。
秋冬はタートルネックを合わせたり、一枚でゴツめのブーツを合わせても可愛いですし、春夏はばさっと羽織にしたり、ハンサムなレザーシューズを合わせても可愛いです。年中、着ちゃいますね。
……でも昔から、白いワンピースを着ている人を見かけると、ハッとするんです。なんででしょう。つい目で追いかけてしまう。理由もなく、とにかく好きってことなのかもしれません(笑)」
実は、この取材をするまで、私自身は、白いシャツワンピースにちょっとした苦手意識がありました。気取った感じになってしまいそうだし、汚れやシワも気になるなあ、と……。
けれど、前田さんのお話を聞いていたら、細かなところまで着やすい工夫が詰め込まれていて、苦手意識はどこへやら、自分ならどんなふうに着る?と、ワクワクする気持ちが湧いてきました。
おしゃれの楽しさにふれた一日でした。
気になった方は、ぜひ商品ページもご覧ください。スタッフの身長別レビューもご用意していますので、ご参考にどうぞ。
【撮影】芹澤信次
前田 敬子
ファッションデザイナー。2002年に『ADIEU TRISTESSE(アデュー・トリステス)』をスタート。現在は『LOISIR(ロワズィール)』のデザイナーとして、リネン素材をベースに大人のスタンダードスタイルを提案している。映画、本、アート、音楽、猫、コーヒーが好き。著書『まこという名の不思議顔の猫』(マーブルトロン)。猫のえいた、にんにんと暮らす。
Instagram: @ytrpics
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