【あの人が着てみたら】気持ちのハリは大切に、体に負担なく装いたい。黒田美津子さんの「ペグパンツ」着回しコーデ
あたたかい日が増えてきて、木々の新芽や花芽がふくらんだり、街中でとりどりの色を目にしたり、暮らしているだけで春を感じられるようになってきました。心も体も少しずつ開いてきて、いつになく新しいものが欲しい気持ちが高まっています。
今日ご紹介するのは、今シーズンからリニューアルして新たにお届けする「楽ちんなのに、スッキリ見え」たよれるペグパンツです。


もともと重ね着のためのボトムスとして誕生した当店のペグパンツ。今回からは、一枚でも着やすいように少し丈を長めにして、サイドポケットもつけてさらに使いやすく。インディゴに加えて、品のあるグレージュとブラックも加わり、オンオフ頼れるボトムスとして生まれ変わり、本日発売を迎えました。
今回の特集では、私たちの憧れの女性のひとり黒田美津子さんを訪ねました。最近のおしゃれの話を伺いつつ、黒田さんならどんなふうに着たいか、私服と合わせたコーディネートを見せていただきます。
「アップフィフティ」こそ、人生のプライムタイム
インテリアスタイリストとして第一線で活躍してきた黒田美津子さん。一年ほど前、北軽井沢に念願のアトリエを設けて、これまで集めた選りすぐりの家具や雑貨を実験するようにスタイリングして撮影したり、インテリア関連の企画展なども主催されています。
黒田さん:
「60代ももうすぐ終わるこの頃思うのは、人生も後半になると子育てや親の介護、それに更年期や病気など、慌ただしく時間が過ぎていくものだなあということ。それでも50代以降、みんなそれぞれのタイミングはあれど、ようやく少し時間ができてきて、自分に手をかけて、心ゆたかに暮らせるようになっていく。アップフィフティこそ人生のプライムタイムかもしれないと感じます」
黒田さん自身、60代は意識的に好きなものと向き合う時間を増やしていったそう。また、数年前に大病を患い、ずっとロングスタイルだった髪型をショートカットにしたことで装いに変化が生まれました。
黒田さん:
「病気はたいへんなことばかりですが、悪いことだけではなかったなとも思うんです。
たとえば私の場合、髪の質や量が変化して帽子を被るようになったのですが、ショートヘアも帽子も、意外と似合うじゃないと思って(笑)
帽子ありきでコーディネートを考える日も出てきて、おしゃれの楽しみがまた広がりましたから」
ふだんから動きやすいパンツスタイルが多く、適度なゆとりがあってすっきり見えるボトムスが大好きという黒田さんに、当店のペグパンツをはいていただき、初春の私服コーディネートを見せていただきます。
ペグパンツ、春はこんな風に着てみたい
黒田美津子さんの着回しコーデ
greige
春らしいロングシャツと合わせたい


黒田さん:
「グレージュのペグパンツは、ほのかなさくら色の春らしいロングシャツを合わせてみました。
まだ寒さが残る初春、ふわっとしたベストは暖をとるのにもちょうどよく、シンプルな装いに遊び心を足せるので気に入っています。
年々服がシンプルになっているので、アクセサリーなどの小物をアクセントにして楽しんでいます」
黒田さん:
「私は腰まわりをカバーできるロングシャツが好きなのですが、丈が長いものは上半身にボリュームがでやすく、太めのボトムスだとバランスがとりづらく感じることもあって。
このペグパンツは、スッと細身なストレートだからラインもきれいで、バランスがとりやすかったです」


indigo
ジーンズがわりに大活躍の予感


黒田さん:
「最近、ジーンズをぱったりはかなくなりました。着心地や動きやすさなど、おしゃれよりも自分の気持ちを優先するようになってきて。そんな気分に、このインディゴのペグパンツはピッタリだなと思いました。
肌ざわりがやわらかく気持ちよく着られるし、ストレッチも効いているから動きやすいです。スタイリングの現場では、動きやすいことが何より大事ですから」




黒田さん:
「サイドポケットもあるから、スマホなどの必需品を入れられるのもいいですね。
軽井沢は春もまだ寒い日があるので、後ろのポケットには小さいカイロを入れたいなと思いました(笑)」
▲腕時計はジョージ・ジェンセン


黒田さん:
「スタイリストという仕事柄たくさんのモノを見てきて思うのは、それぞれのモノには作り手のメッセージが込められている、ということ。
このペグパンツは気が利いていて、かゆいところに手が届くというか、着る人によりよく暮らしてほしいという思いが伝わってきました」

black
カジュアルだけど、ジャケットにも合わせられる


黒田さん:
「ブラックは、打ち合わせなどの少しちゃんとしたいシーンにも着られそうだな、と思いました。着心地がいいカジュアルなパンツは、ざっくりとした生地のものが多く、ジャケットに合わせらるものが少ないんです。
このペグパンツは生地がなめらかできちんと感もあるから、ジャケットに合わせてもおかしくない質感だなと思いました」


黒田さん:
「私は、ビジネスシーンにも特別なパンツを用意することはしません。たとえば大事なプレゼンがあるとして、普段はきなれていないパンツだったら、気持ちが落ち着かないですよね。そんな日はトップスをジャケットなどできちんと整えて、ボトムスははきやすいものに。大事な日こそ、気楽にはけるものがいいなと思います。
ゆるすぎず、かたすぎず。気持ちのハリは大切にしながら、体の負担にならない服がいま着たいもの。
このブラックのペグパンツは、普段着にもなるし、きちんとした格好にも合わせられる。いまの気分にもぴったりだなと思いました」
黒田さん:
「服もモノも、固定概念をいったん外して考えると、そこに自分らしさが自然と出るような気がします。
たとえばこの赤い糸のネックレスは、母のパールのイヤリングをアップサイクルしたもの。ベストのボタンは雑貨店で見つけた鳥のボタンに付けかえました。襟につけたのは、幼稚園の頃から持っているブローチです」
▲ハットは「chisaki」のもの
黒田さん:
「カジュアルなパンツだからって、ジャケットに合わせてはいけない、ということはないですし。服もモノもインテリアも、自分が心地よく、楽しくいられるなら、自由でいいと思うんです。
とくにアップフィフティの方には、人生のプライムタイムを自由に、思いきり楽しんで欲しいです。
好きなものに囲まれて、この先いちばん長い時間を過ごすであろう家を、今の自分が暮らしやすいように整えて。そのお手伝いになるような提案を、これからはしていけたらいいなと思っています」
物とたくさん向き合ってきたからこその視点で、いろいろなことをお話してくれた黒田さん。ご自身も生活しながら感じたことを、アップフィフティのために役立てたいという真摯な気持ちが伝わってきました。
とても気さくな方ですが、ふとした佇まいから滲み出るかっこよさを随所で感じて。素敵な方の着こなしを見せていただく度に、歳を重ねるほど、装いには人生がそのまま浮かび上がるような気がしてしまいます。
そろそろ春も本番。いつになく、おしゃれも暮らしもワクワクとした気持ちで楽しめる季節がやってきます。もしご興味持っていただけましたら「楽ちんなのに、スッキリ見え」たよれるペグパンツを、春のワードローブに迎えていただけたらうれしいです。
photo 鍵岡龍門
黒田美津子さん
インテリアスタイリスト。1988年「Hanako」(マガジンハウス)創刊メンバーとして雑誌記者を務めたのちに独立。雑誌の記事制作、執筆、スタイリングを担当。現在は広告やイベント、美術館や商業施設、住宅等のインテリアディレクション、スタイリング、コンセプトワークなど幅広く手がける。去年、北軽井沢にアトリエ「Laboratoryy_Fern_Barn」を開設。撮影スタジオとしての利用や期間限定の企画展を開催している。IG:@mitsulab/@laboratoryy_fern_barn
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