【バイヤーのコラム】なんでも真似ることから、はじまる
バイヤー 森下
ある日の休日。
家の本棚の整理をしていたら、小さい頃に読んでいた絵本がいくつか出てきました。
掃除が全部おわっていないのに、ついつい開いちゃう。掃除タイムが一旦停止します。
「懐かしい〜!この主人公の真似っこ、よくしてたな〜」
「このシーン、おままごとの定番だったな〜」
私は長女でお手本になるお兄ちゃんやお姉ちゃんがいなかったからか、絵本に出てくる憧れの人をよく真似っこをしていました。
自分が「いい!」と思ったら真似をする。
▲大人になった今でも手放せないです!
絵本の中でも大好きな一冊が、林明子さん作の「はじめてのキャンプ」
小さい頃からよく家族でキャンプには行っていましたが、この絵本を読んでからは「自分のものは自分でやる。いや、やりたい!」と荷物の準備段階からワクワクしていたのをよく覚えています。
「自分でもできるかも!」とやる気スイッチを押せそうなものはやってみたくて仕方がなかったのです。
よくよく思い返すと、「見て真似する」のは小さい頃だけではありませんでした。
中学から大学までやっていたモダンダンスでは、上手な人の動きをひたすら目で追って、体のどこの部分を使っているのかまで細かく見ていました。
うまくできなくても、見よう見まねでやってみると「ここができないな」「だったらここの基礎練を重点的にやってみよう」と自分の課題をみつけるきっかけにもなるのです。
その課題を克服して上手く踊れた時は、もう嬉しくてどんどん楽しくなります。
社会人になった今でもダンスを細々と続けていますが、学生たちのダイナミックな動きに少しでも近づけるようにたくさん観察しています。(歳の差を理由にして諦めることも…笑)
「百聞は一見に如かず」という言葉がありますが、そこに「真似る」を付け加えることが私なりの学ぶための近道なのです。
大人になってからは…
▲お気に入りのノートとちょっとしたおやつのご褒美つき。
社会人になってから、自分のできること、苦手なことがハッキリ見えてくるようになりました。
この仕事をしていても、未だに私は「文章を書く」ことがとても苦手。
でもなんとか克服したい…!その対策として、好きなエッセイや文章をただひたすら模写します。
そうすると「本当に苦手なんだよ〜」という気持ちとは裏腹に、ペンを持つ手はスイスイ動きます。
それを続けているうちに、「あれ?なんだか楽しいぞ?」と苦手意識でこんがらがってた気持ちがスーっと解けていくのです。
これをやれば文章があっという間に上手くなる!ということはないですが、なんとなく単語量が増えたり、文章のリズム感がわかってきたりと、自然とコンプレックスに向き合うきっかけに。
「やっていることが簡単でもいいじゃないか、それでも一歩前へ進んでるよ!」と自分の肩をポンポンとたたいて励ましています。
苦手なものでも、もっと伸ばしたいものでも、何かにつまずきそうになったらまず自分が見つけたお手本を真似てみる。
そうすることで自分が知らない間に、真似を超えて自分にしかできないものになる気がします。
気づいたら「自分の目で見て、とにかく行動する」が私なりの学ぶ方法の基礎になっていたなぁ。
そんなことを考えながら、絵本をパラパラ眺める穏やかな休日でした。
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