【ケの日のこと】片付けが苦手でも、心地よく暮らしたくて。

「家族と一年誌『家族』」編集長 中村暁野


第22話:心地よさのコツ


 

片付けは得意か、と聞かれれば、わたしは不得意なほうだと思います。ただ、散らかった部屋で過ごすのは耐え難い性分なので、一見わが家は片付いて見えるようで。ふいにやってきた友人に「いつもきれいにしてるよね〜」等言ってもらっては「いや、そんなことないよ。うん」なんて言葉を濁していました。

わたしの片付けのモチベーションは「いま目に見える部分」をきれいにしておきたい、という事のみに焦点があてられています。なので、リビングやキッチン等、ぱっと見は片付いているものの、引き出しの中はぐちゃぐちゃ……とか冷蔵庫の中には液だれの跡……とか、扉や引き出しを開けてみればズボラなのが一目瞭然なのです。角が揃わないまま畳んで仕舞ったタオルが棚の中で雪崩を起こすたび、片付けには丁寧さと正確さが必要なんだよな……と思います。

わかっているなら丁寧に正確にやればいいじゃないって話なのですが、片付けって毎日のことだから、一日やそこら気をつけてみても変わらない。そんなわけで自分の大雑把な性分に地味に落ち込んでいたのです。

先日、ガラス戸棚の曇りが気になったらしい夫に「30秒できれいになるのになんで拭かないの?」と尋ねられました。30秒できれいになることが数限りなく、無数にあるのが片付けというものなのですよ、とすかさず反論。そして、気づいた方がやりましょう、と今回は夫に掃除をしてもらうことにしました。そうやって磨いてもらったガラス戸の美しさときたら……。わたしが拭いたら絶対こうはならなかったよなあ、と思う程のきれいさだったのです。

夫は基本面倒くさがり屋で、使ったものは出しっぱなし、物の在り処がわからなくなっては「◯◯どこにあるかな?」と聞いてくるようなタイプです。でも洗濯ものをたためば下着までピシっと整えるし、掃除機をかければ隅々のホコリまでくまなく吸い取っている。彼はわたしにはない、片付けにおける丁寧さと正確さを持ちあわせているのです。

できれば心地よく、できれば丁寧に、そんな暮らしができたらいいけれど、それを追い求めすぎて自分を責めたり落ち込んだりしていたら、むしろ心地よさからは離れてしまう。

全部が得意である必要なんて全くないのだから、苦手なことは苦手!と潔く諦めることが、時に自分の心地よさにも繋がるのかもしれません。そして、得意なことは得意な人に、というわけで、最近は週末のたびに夫に家中掃除機をかけてもらったり、戸棚の整理をしてもらったりしています。

ちなみに、わたしからしたら曇ったガラスよりも脱いだまま床にちらばった夫の靴下の方がよっぽど気になるのですが、本人はまったく気にならない様子。なのでそこは、気になる人(わたし)が片付ける。

自分も責めない。相手も責めない。それがなんてことない「ケの日」の心地よさのひとつのコツかもなあ、と思う最近です。

 

【写真】中村暁野

中村暁野(なかむら あきの)

家族と一年誌『家族』編集長。Popoyansのnon名義で音楽活動も行う。7歳の長女、1歳の長男を育てる二児の母。現在は『家族』2号の取材を進めている。2017年3月に一家で神奈川県と山梨県の山間の町へ移住した。http://kazoku-magazine.com

 


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