【バイヤーのコラム】どうしても捨てられない

断捨離が苦手です。
引っ越しを控えているので、少しずつ片付けようとしているのですが、懐かしのアルバムや友人からの手紙の束などを発掘するたび、いつのまにか思い出に浸る作業に忙しくなっている自分がいます。
とはいえ引っ越し先では収納スペースが今より狭くなるので、物を減らさなくてはいけません。
幼い頃から収集癖があり、お菓子のオマケや絵ハガキなど、とにかく集めて眺めることが大好きでした。その“物”への執着が高じて、バイヤーの仕事に繋がったのかもしれません。
職業柄(と言い訳させてください)、自宅には物が多く、さらにどんどん増えつつある状況です。増えた分、減らす努力をしているのですが、なかなかお別れできない物たちがいるのです…。
どうしても捨てられないもの

はたから見れば、「捨てちゃいなよ」と思われてもおかしくない物なのだけど、私にとってはどうしても切り離すことが出来ない物たちがあります。
たとえば、大学時代の教科書。今ではめったに開くことはないですし、この先も役に立つのかどうか謎なところです。
ただ、授業はとても楽しく、熱心にノートをとっていたので、学んだことは今でも記憶に残っています。

また、こちらも学生時代に「好きなデザイン」をひたすら集めてまとめたもの。
何冊にもわたるスクラップ帳は、本棚の中でもわりと幅をとる存在です。こちらも今ではめったに見返すことがないのですが、大掃除や引っ越しのたびにこうして開いては、当時熱を上げていた自分を思い出して、また胸が熱くなるのでした。
自分にとっての、おまもりのような存在
こうして捨てられないものを挙げてみると、なかなか手放せないのは、好きで没頭していた事に対する自負心のようなものがあるからなのかもしれません。
そのときの熱がまだそこに残っていて、自分自身も、それを忘れたくないから、なかなか手放すことが出来ないのではないかと思います。
実際、久々にスクラップ帳を開いたとき、昔の自分からエネルギーをもらえた気がしました。
大人になるにつれ、好きな事を勉強したり、没頭する時間をつくることが難しくなっていきます。何かに熱くなることも、日々少なくなっているような気がします。
だからこそ、熱くなったときの自分は、大切にしておきたいと思いました。
多少かさばる存在であっても、自分にとってプラスの方向に影響を与えてくれるものは、決して無駄なものではないのかもしれません。歳を重ねるにつれ忘れてしまいそうな「好きだ!」という純粋で熱い気持ちを思い出させてくれる、おまもりのような存在として、やっぱり大切にしまっておこうと思ったのでした。
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