編集スタッフ　青木

ひらがなの50音から始まり、アルファベットと続けてきたネコかるたが、ようやっと最終回になりました。

始まりがある以上、終わりがあるわけですが、始めた瞬間からゴールが見えている連載も珍しいなと思いながら、週に一枚、大切に描いていました。

どんな絵にしようか、どんな言葉を話そうか、最初はなにも決まっておらず、今も相変わらず細かい設定や決め事はないけれど、気に留めていたのは、暮らしの中にチラチラ出てくるであろう「かわいい瞬間」。

ネコたちには機嫌よく生きていて欲しかったので、楽しそうな瞬間だけを切り取るようにしていました。

日常の中には心和むかわいい瞬間がたくさんあります。けれど、あまりにも一瞬すぎるものだから、幸せな気分だけを残して消えていくんですよね。

幸せな気分もほんのいっとき。長く続くものではありません。でも、ふと思い出した時に再び心を温かくしてくれます。

ネコかるたを描くうちに、いつもそんな「かわいい瞬間」の中を生きていたいと、真剣に思うようになっていました。

可愛い瞬間を心につめこんで、機嫌よく健やかに。そう、機嫌よく、健やかに。

 

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