【スタッフコラム】毎日をつくる、取るに足らないこと。

編集スタッフ 二本柳 編集スタッフ 二本柳

ここ数年で、友人との会話にある変化を感じるようになりました。

あ〜たのしかった!と大満足の後、なにをしゃべったか振り返ってみると、なんていうか、すごく生活感にあふれていることが増えたんです。

あの味噌がおいしいとかまずいとか、いやいや味噌はミックスするのが良いんだとか、オオゼキは魚がおいしいとか、カーテンはいつ洗濯したかとか、エトセトラ……

あれ、もうちょっと刺激的なテーマを話す仲じゃなかった?と思う人とも、気づけばそんな話で1時間でも2時間でもしゃべれてしまう。しかもそれが、とても楽しい。

トークテーマに恋とか転職とか、そういういかにも「人生」を形作るものが挙がらなくなったのは寂しい気もするけれど、仕方がない。興味の対象が移りかわったことは否めません。

でもそんな私のこの頃を、肯定してくれた小説を最近読んだので、ご紹介させてください。

それは長嶋有さんの『三の隣は五号室』という小説。

これを読んだ読後感は、生活は詩的だ、ということでした。

物語の舞台は、アパート 第一藤岡荘の一室。六畳と四畳半の和室、台所にお風呂、トイレという間取りの「五号室」で、過去の入居者たちがどのように暮らしてきたのか。それを淡々と書き綴った物語で、大きな事件やドラマは起こりません。

ここに描かれているのは、たとえばガスの元栓に残された3cmのゴム管のこと。夫婦二人暮らしの入居者が残していった、亡き妻のお手製雑巾。雨の降る夜に風邪をひいた、先代の住民たち。この部屋で繰り広げられてきた、いろんな嘘。

そんな、わざわざテーマに取り上げられたり書かれたりしない、本当に “つまらないこと” が、ここでは「人生の時間」として大切に描かれていました。

言われてみれば、賃貸物件には年月とともに移り変わる入居者たちがいて、そこには住んだ人の数だけ「生活」があるんですよね。

私が暮らしてる部屋は、バブルの時代に建てられたとのことなので、かれこれ30年ほどが経ちます。今はもういない誰かが、この同じ部屋で起きたり、料理したり、風邪を引いて寝込んだり、窓拭きをしたりしてたんだなと思うと、なんだか神秘的なことのようにさえ思えてきます。

この本をいま読めて、よかった。

味噌をひさしぶりに変えたら後悔したとか、カーテンを洗って悦に入るとか、スターバックスの無料券があたって幸せを確信するとか、私の毎日をつくる取るに足らないエピソードも、なんだか味わい深く感じられたから。

2020年のテーマは、生活は詩。これに決めました。

▲朝食用に切った果物も、ハッとするくらい美しい色彩でした。


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