【クラシコムのしごと】ほっとゆるまる “お湯加減” を。「チャポンと行こう!」制作チームに密着しました
編集スタッフ 藤波
当店で働くスタッフの現場をお届けしている不定期連載「クラシコムのしごと」。
今回は、当店のインターネットラジオ「チャポンと行こう!」の制作陣に話を聞きました。
店長・佐藤とスタッフのよしべこと青木がパーソナリティーを務める「チャポンと行こう!」は、隔週日曜日に配信中。まるでお湯に浸かっているようなゆるくて熱〜いおしゃべりを繰り広げています。
スタートからもうすぐ5年。昨年10月には初のリアルイベントも開催し、オンライン参加も含めてたくさんのリスナーさんにお会いすることができました。
「チャポンと行こう!」
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制作チームの3人に集まってもらいました
今回は、そんなラジオ番組の裏方である制作陣に密着。普段はそれぞれ動画コンテンツや読みものを担当しているスタッフ3人でチームが構成されています。
左から、
青木(あおき)
入社1年目、コンテンツ開発グループ所属。 TikTokのショート動画を担当。お気に入りの回はジブリ愛が炸裂した第110夜。ラジオはジムで聴く派
澁谷(しぶや)
入社3年目、コンテンツ開発グループ所属。ディレクター / 編集担当。お気に入りの回はカゴ愛を熱く語り合った第69夜。ラジオは通勤途中に聴く派
岡本(おかもと)
入社7年目、メディア編集グループ所属。ディレクター / 編集担当。お気に入りの回はじーんと染みる言葉がたくさんの大人の進路相談室、第71夜。ラジオは料理中に聴く派
ラジオ制作の現場に、密着してみました
岡本と澁谷がそれぞれに担当回を持ち、テーマ設定や台本作成などのディレクションから、収録音源の編集まで一連の流れを担うのだそう。
今回は、1/8(日)に公開された第124夜の制作に密着してみました。
お湯加減が偏らない「テーマ選び」
収録2週間前。毎週リスナーさんから届くお便りから、ラジオ冒頭で読む2通を選びます。
メインテーマとなるお便りはディレクターが候補を選び、その中から番組パーソナリティーの2人と相談して決めているのだとか。
澁谷:
「『チャポンと行こう!』はリスナーさん(愛称は “チャポラー” です)と一緒にお湯に浸かっているようなトークを繰り広げる番組なのですが、悩みを話す進路相談は熱めになりそうだな、雑貨や食べ物の話はゆるっとしそうだな……など、テーマのお湯加減が偏らないように気をつけています。
お便りを一通ずつ読みながら、皆さんの暮らしや姿に思いを巡らせて、今どんなことが気になっているかな、どんなおしゃべりが聴けたら嬉しいかな、と考えながら選んでいます」
テーマが決まったら、収録の流れや選定したお便りを書き加えた台本を作成します。
岡本:
「台本といっても筋書き程度で余白が多いものです。ラジオで話す内容は、収録当日の塩梅にほとんどお任せしていて。
それもあって、その時その時に2人が考えたことを自然におしゃべりするような番組になっているのかもしれません」
おしゃべりが “沸騰” することもしばしば
▲この日は、1/5に販売した「チャポンと行こう!」グッズの宣伝も。商品の名称やこんな風に楽しんでほしいよね、というポイントを改めて確認していました
収録はオフィスの会議室で、マイクと簡単な機材をセットして隔週で行なっています。
この日の収録開始は9時から。制作スタッフは30分ほど前から集まって機材のセッティングや音声確認をします。
パーソナリティーの2人が到着すると、はじめに台本の読み合わせと簡単な打ち合わせを。その後、この日のディレクター岡本の合図でいよいよ収録がスタートです。
▲収録途中、笑いがとまらず店長・佐藤がズコーッとなるシーンも
計45分ほどで収録は終了。これはスムーズに進んだ方で、おしゃべりが盛り上がると1時間半近くなることもあるとか。
時に「ありがたいねえ」と感じ入り、時に突っ込み、まるでお便りを書いてくださった方がそこにいるようにおしゃべりしている姿が印象的でした。
紡いだ言葉が、すんなり入ってくるように
当店のラジオは生配信ではないため、編集作業が入ります。「チャポンと行こう!」は毎回30分程度でお届けしているので、収録内容を半分くらいに削るイメージです。
澁谷:
「編集は、専用ソフトを使って担当ディレクター1人で行っています。ラジオは音だけのコンテンツなので、ながら聴きでも言葉がすんなり入ってくるのが大切だと思っていて。
カットや調整をひたすら重ね、時に分かりやすいよう言葉を入れ替え、最後に効果音や音楽をつけます。
その後のリリース記事の制作もあわせると、一つのラジオの編集に半日〜1日はかかっていますね」
岡本:
「私は普段メディア編集グループで当店の読みものを書いているのですが、取材をして自分で構成を考えて書く記事とは違って、ラジオ音声は収録したものが全てです。
当たり前だけれど、言い回しを変えたり表現を柔らかくすることはできません。最初から最後まで聞き通しやすくすることはもちろん、これを聴いて傷つく人がいないかな、というのは常に考えています。
音声の波形とにらめっこしながら編集していると、波形だけで『えっと』『なんか』などの単語を判別できるようになってきました(笑)」
そうしてラジオが完成したら、最後の調整。
YouTubeやSpotify、当店の記事など7つの媒体で配信しているので、各配信先へのセッティングをします。
澁谷:
「少しでも多くの方に『気になる』『聴いてみようかな』と思ってもらえるよう、配信先ごとに少しずつタイトルの文言を変えています。
それを考えるのが結構難しいのですが、目に入ったコンテンツを開くかどうかはタイトル次第だと思うので、大切な調整ですね」
誰かにとって、安心できる場所をつくれたら
普段は当店の映像コンテンツを担当している澁谷と青木、そして読みものを担当している岡本。年次も配属も違う3人に、どんなことを考えながらラジオを制作しているのか聞いてみました。
岡本:
「ラジオというコンテンツは、出勤の時に聴く方もいれば、料理中の方もいて、眠る前の方もいますよね。状況によって受け取ることは様々だと思うので、例えばこれを聴いて元気になってね、癒されてね、という気持ちは正直あまりないんです。
ただ、リスナーさんの暮らしや姿を想像して紡いだその言葉が素直にそのまま届くように、というのだけは心がけています。
誰も傷つかない内容というのは難しいですが、それでも、『このラジオはいつでも安心して聴ける』と1人でも多くの方に思っていただけたら、すごく嬉しいなあと思っています」
澁谷:
「私もかなり似ているのですが……トークするのは2人なので、私たちはあくまでテーマ選びと編集で何ができるかというところですよね。
普段生活していると、色んな気持ちの時があると思います。ゆったりしたい時、もうひと頑張りしたい時、元気が出ない時、自分の気持ちやテンションにあった回を見つけて聴いてもらえたら嬉しいなあと思うんです。
そのために、その回を選んだ時に誰かの心に引っかかる部分がないか、尖りすぎたことをしてないか……というのはいつも意識しながら編集しています」
青木:
「前職で動画編集をしていたこともあって、入社2ヶ月目からTikTok担当としてチームに参加しました。
TikTokでは、番組内で読み切れなかったお便りの質問に一問一答する、 “お便りの足湯” をやっています。
おすすめの季節の花だったり、おやつ事情だったり、サクッと答えられる質問を選んで、ちょっとの合間で見られる1分程度の動画を配信しています」
青木:
「電車を待つ間や、お子さんのお迎えに早く着いて3分くらい時間がある時とか、何気ない一瞬におまけでちょっと楽しんでいただけたらなと。
もちろん、番組にある安心できるような温度感は同じように感じてもらえるよう意識していて。
音声だけだと分からない、パーソナリティーの2人の身振り手振りにも注目していただけたら嬉しいです」
密着した収録でも、スマートフォンを使って青木が動画撮影をしていましたよ。
気になった方は、ぜひ覗いてみてくださいね。
▲TikTokのホーム画面はこんな感じです
***
「チャポンと行こう!」をはじめて聴いてみた時、まるで喫茶店で隣に座っている人たちのおしゃべりがふっと聴こえてきて、くすっと笑ってしまったときのような、不思議な距離感があるなあと思ったんです。
今回話を聞くと、全員が “安心できる場所” を届けようと心を尽くしていることがひしひし伝わってきて、それがあの距離感を生み出しているのだと腑に落ちました。
熱いチャポラーさんも、今回初めて知ったという方も。皆さんの生活にそっと寄り添うラジオをこれからもお楽しみいただけたら嬉しいです。
▼ラジオのバックナンバーはこちらから
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