【暮らしを変える手帳術】第1話:「やりたいこと」を「できた」に変えて、ご機嫌な毎日を。

編集スタッフ 二本柳

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やりたいこと、やるべきことが山積みのまま。

今年の冬は温泉に行きたい。
週末はキッチンをまるごと掃除したい。
あの作家さんの展示会に足を運びたい。

頭のなかで思い描いている 「やりたいこと」 リスト。そのほとんどが達成されずに1週間、1ヶ月、1年と時間ばかりが過ぎていく……。

そんな経験はありませんか?

何を隠そう、わたし二本柳はそんなもどかしい思いをしているひとりです。

今年もあと1ヶ月で終わり、という時に、年始に書いた 「2016年でやりたいこと」 がほとんど終わっていないことにも気がついてしまいました(!)

あれもできなかった、これも。そんな罪悪感で落ち込むのは、もうやめたい。でも一体どこを変えたら良いのだろう?

そう考えたときに行き着いたのが、今回の特集テーマでもある 「手帳の使い方」 だったのでした。

 

手帳のプロ・佐々木かをりさんを訪ねました。

techou__Q9A1232photo/Bunpei Kimura

わたしが訪れたのは、株式会社イー・ウーマンと株式会社ユニカルインターナショナルの2つの会社で代表を務めながら、自身の体験から開発した手帳 「アクションプランナー」 を販売する佐々木かをりさん。手帳の活用術や時間管理にまつわる著書も多数執筆されている、いわば “手帳のプロ” といった存在です。

さらにその一方では、現在17歳と22歳となったお子さんを育てあげ、子育てと仕事と多忙な生活を送ってきました。

わたしが手帳にヒントを見出したのは、そんな佐々木さんのインタビュー記事を 『暮らしのおへそ vol.3』 (主婦と生活社) で読んだことがきっかけ。

そこには、こんなことが書かれています。

「やりたいこと = できることになった時、人ってハッピーになれるでしょ?手帳で時間を管理するのは、その幸せ度を上げるため」(p.58-59)

そう、そう、その通り! 「やりたいこと」 を 「できること」 に変換したいのだ、と頷きました。

特集 第1話は、具体的な使い方に入る前に、佐々木さんにとって手帳がどうして大切な存在なのか? その理由から伺ってみようと思います。

 

夜から朝に、時間を変えてみたら・・・。

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佐々木さん:
「まだ子供が小さかった頃の話ですが、当時、新聞のコラムを週1で連載していたんです。

その頃の私は、なんでも順番に物事をすすめなくてはと思っていて、コラムも子供が寝た後の時間を使って書いていました。でもやっぱり、いつも疲れているから頭がボーッとして、1本書くのに1時間もかかってしまっていたんですね。

そんなことを続けていたら、ある日、ついに子供を寝かしつけながら自分も眠ってしまって。起きたのは朝の4:00。びっくりしました。

でもね、とっても気持ちよかったんです。原稿に取りかかったら1時間で5本も書けて……。これまでは何だったんだろう、というくらい生産性が高まったんです」

techou__Q9A1206photo/Bunpei Kimura

その時、佐々木さんは 「そうか!」 と気がつきました。子供ができる前の生活スタイルを引きずったままでは、「自分勝手 + 子供」 になってしまう。だからうまくいかないんだ、と。

佐々木さん:
「そこからは一気に朝型へ切り替えました。

家に帰ったらすぐにお化粧を落として、夕飯を食べて、子供が寝るのと同じ時間にわたしも寝ちゃう。そして朝は、新聞配達がくるより前に起きるんです。

早朝は家族も街もすごく静かで、早寝しているから頭もすっきり。仕事もグンとはかどりました」

現在は子育ても一段落し、当時とは生活スタイルも変わったという佐々木さんですが、時間に対する考えを少しだけ変えたことで、以前より自分自身がリラックスした状態でいられるようになったと言います。

そして、そんなふうに自分が機嫌よくいられることが、結果的に何をするにも1番の近道であることがわかったそうです。

 

小さな達成感が、毎日のご機嫌をつくる?

techou__Q9A1184photo/Bunpei Kimura

でも、ならば朝型にしたらいつも 「ご機嫌」 でいられるかというと、そういうわけでもないようです。

ここで大切だったのは 「やるべき仕事や家事ができていない」 という状態から脱出できたということ。朝起きて、1時間で5本のコラムが書けたときの達成感こそが 「ご機嫌」 の原点でした。

佐々木さん:
「たとえば、週末に色々とやるべきことがあったのにダラダラ過ごして1日が終わってしまった! と落ち込むことってありませんか?

でもそれは、ダラダラすること自体に問題があるわけではなくて 『期待している行動』 が 『実際の行動』 になっていなかったからガッカリするんですね。

もしも 『今日はのんびりしよう』 と決めていた日であれば、まったく同じ行動をしても、すごく充実感があるはずなんです。

毎日毎日、ちょっとずつでいいから 『期待している行動』 = 『実際の行動』 の達成感を得ていたい。そうすればいつもハッピーでいられるのではないでしょうか」

 

だから手帳は、予定を詰め込むためのものじゃない。

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今日という日を 「やりたいことがやれていない」 と落ち込む日にしたくないから。

少しでも毎日をご機嫌でハッピーな状態で過ごしたいから。

そんな思いを原点に、佐々木さんは自分で自分の時間を予約します。

佐々木さん:
「ご機嫌でいられる、その状態を作るのはやっぱり自分自身なんですよね。

手帳の中にある今日、明日という時間に予定を書くことは、大袈裟かもしれないけれど 『人生の脚本』 を書いているようなものだと考えているんです」

だから単純に仕事や家事の効率を上げて予定をぎゅうぎゅうに詰め込む……というのは、佐々木さんの目的ではありません。

むしろ 「何だか忙しい」 というザワザワをなくすためにも、手帳に書かれた時間軸で物事を整理することが大切だと話します。

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佐々木さん:
「何となく忙しい、というザワザワはよくよく整理してみると、ただの 『錯覚』 かもしれません。本当はもっとゆとりを持って1日を過ごせるかもしれないんです。

それに気付くためにも手帳が大切なんですよ」

頭の中で TO DO がぐるぐるして、何だかよく分からないけれど忙しいような気がする。

もしかすると、そんな気忙しい感覚が、やりたいと思っていたことも 「できない」 と諦めてしまう1番の理由かもしれません。

次回からは、佐々木さんから教わる手帳活用術をご紹介していきます。

時間管理はピリピリするものではなくて、むしろ毎日をご機嫌に、ストレスなく暮らすために必要なものだということが私にも納得できたんです。

どうぞお楽しみに。

(つづく)


もくじ

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佐々木かをり

横浜市出身。株式会社イー・ウーマンと株式会社ユニカルインターナショナルの2つの会社で代表を務めながら、自身の体験から開発した手帳 「アクションプランナー」 を販売する。その他、テレビのコメンテーターから大学客員教授など、多方面にわたり活躍。著書に『自分を予約する手帳術』(ダイヤモンド社)、『なぜ、時間管理のプロは健康なのか?』(ポプラ新書)など多数。
※佐々木さんの手がける手帳 アクションプランナーの詳細はこちら http://www.actionplanner.jp/
※時間管理術の講座は全国で開催されています! 表参道カレッジ URL http://omokare.ewoman.jp/

▽佐々木かをりさんの著書はこちらから!


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