【スタッフコラム】家には心奪われるものだけ
編集スタッフ 齋藤
生まれてはじめて、断捨離をしました。
断捨離って物をただ捨てて整理するだけかと思っていたのですが、3つの意味があることを知ったのもつい最近。
「断」=入ってくる不要なモノを断つ
「捨」=不要なモノを捨てる
「離」=モノへの執着から離れる
モノへの執着から離れるのってなんだか難しそうだぞ、という気持ちがまずあり、そして収集癖があるのだって決して悪いことではないと思うので、本当に必要かしら?など考えつつ、でも今の私にはなんとなく合いそうだなと思い、試してみることにしました。
一ヶ月近くかけて、あれを捨て、これを捨て。
結果数百冊という本を手放し、何十枚という服を手放し、雑貨を手放し、食器を手放し、2つの棚がなくなりました。
そうしたら、私には本当に合っていたみたいで、家の居心地がすばらしくよくなったのです。ものがなくなってしまったらなんだか寂しくならないかしらという不安も、すっきりとした空間の心地良さの前では杞憂でしかありませんでした。
どれを捨て、どれを残すのか度々悩みましたが、私が自分に設けた基準は、自分の心を大切に考えた以下の2つ。
・見ていてなんだか嫌だなと思ったり、ソワソワしたりしたものは捨てる。
・気持ちが落ち着くもの、思わず見入ってしまうほど気に入っているものは残す。
効率とか使えるかどうかとか理を理由にすることも考えたのですが、私は小さい頃から美しいラインのものや、作り手の意志を感じられるものが好きなのです。
だから自分自身が「これは美しい」と思ったものは、使っているかいないかに関わらず残しました。
そしてじっくりものと向き合っていたら、置いておくだけで私の気持ちを焦らせるものがあると気がついたのです。それが、気持ちをソワソワさせるもの。
それらの共通点はといえば、私にとっては買った時の自分の気持ちにすごく紐づいていました。
例えばセールだったからと損したくないという焦った気持ちで買ってしまったもの。使いもしないのになぜだかストックしておかなくてはと思い不安で買ってしまったTシャツや靴下類。誰かに自分のことをこう見せたいと、見栄で買ってしまったもの。そして使っていない語学の参考書類。
どれもこれも、自分が本当に良いなと思って買ったというよりも、環境や刺激に流されて「買っておかないと」と思って買ってしまったような気がします。いつしかそれらが「自分はこうあらねばならない」という想いに変換され、ある意味圧力にもなっていたのかもしれません。
なんていらないもので自分をがんじがらめにしていたのだろうと、ちょっぴり後悔。けれど今気づけて本当に良かったと思いました。
そしてそういうものたちを手放して、落ち着いて自分が感じ入れるものだけを残したとき、自分が今持っているものたちの美しさが急に蘇ったような気がして、すごくうれしくなりました。
それらは別に高価なものでもないし、誰かにとったらいらないものかもしれません。
でも、私は好き。私にはこれらの美しさが見えている。それだけで十分。
私は、人が本当に癒されるのは、自分から解放されたときなのではないかと思って生きています。そして自分から解放される方法のひとつとして、「美しい」ってとても尊いことだと思うのです。
だって、例えば空や海の自然の美しさを前にしたら、自分の些末な悩みや欲なんてすっかり忘れてしまえますから。
だから、自分の家の中に美しさがあること、そしてそれらに心を奪ってもらえることが、私にとっては日々の救いなのです。
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