編集スタッフ　塩川

これさえあれば、暮らしを心地よくしてくれる。明日がちょっと楽しみになる。

そんな大切なモノはありますか？

連載「ご機嫌をつくるモノ」は、毎日を支えてくれる愛用品に着目した読みものです。

今回は東京・国立駅から徒歩10分ほどのところにある、カフェ「circus（サーカス）」の店主、セキグチテルヨさんにご登場いただきました。

住宅街の中にある「circus」は、静かでゆったりとした時間が過ごせる、私たちもお気に入りのカフェです。

セキグチさんに、心地よい空間を作るために集めているモノを3つ伺いました。

 

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心地よい空間作りに欠かせない
3つのモノ

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絵を飾って、空間にアクセントを

セキグチさん：
「人物が書かれた絵は、地元・栃木の古道具屋さんで見つけました。

この古道具屋さんには、店舗入り口のガラス扉を作って頂いたご縁があり、こちらは『circus』のオープン祝いに頂いた大切な絵です。

描かれている男性のなんとも言えない表情や、背景の色、お医者さんのような佇まい、謎が深まる絵ですが、1枚大きな絵があることで、空間のアクセントにぴったり。

その他にも、季節を感じるモチーフが描かれた絵に惹かれることが多く、時期や気分によって入れ替えています」

 

抜け感を演出できる、アルミ製の器や道具

セキグチさん：
「祖父が金物屋をやっていたので、昔から台所回りの物に触れる機会が多くありました。

陶器やガラスに、アルミ製の物を添えることで、カッチリし過ぎず抜け感が出るところが気に入っています。

アルミはガシガシ洗えて、軽く、頑丈で使いやすいところもいいですね。

日本製・海外製・時代など関係なく、おままごとセットのようなチープで可愛いものを中心に集めています」

 

贅沢な時間に欠かせない、徳利（とっくり）と盃（さかずき）

セキグチさん：
「一人暮らしをしていたとき、家で吞む日本酒を、とあるお店を真似て徳利と盃に移してみたら、晩酌の時間がとても贅沢に感じたんです。

いつかお店をやるときには、日本酒をメニューに入れたいと思い、面白くて美しい徳利や盃を見つけるたびに、少しずつ集めていました。

徳利は遊びゴコロのあるデザインが多く……。例えば、ひょっとこの形をしたものは、口の部分が注ぎ口になっており、ユーモラスなところも魅力の一つです」

▲お店で提供している晩酌セット 850円（税込）。お好きなアルコールとおつまみ2品がつきます。

 

肩の力が抜けているから、心地いい？

今回セキグチさんのお話を伺って、「circus」の心地よさの理由が1つわかりました。

丁寧に作られた料理はもちろん、あえてふぞろいに組み合わされた器選びには遊び心が感じられ、その自由さに思わず肩の力が抜けていきます。

セキグチさんはモノを選ぶとき「持っていて嬉しい、楽しい、面白いなど自分の気持ちが動くモノであるということ」を意識しているそう。

全てが完璧すぎると、少しかしこまってしまうもの。リラックスできる空間作りの秘訣は、「抜け感や遊び心」があることなのかもしれません。

今日はひとまず手を止めて、身の回りのモノについて考えてみませんか。

 

▽連載「わたしをご機嫌にしてくれるモノ」一覧。

【写真】kicori

circus店主　セキグチテルヨ

喫茶店やカフェなど様々な飲食店で勤務した後、独立。 2013年にカフェ「circus」をオープン。鳥取県産大山鶏で作るフォーや丼、季節のおやつ、ドリンク、アルコールなどを提供している。　http://twilight-circus.com

▽著書はこちらからご覧いただけます

 

circus （サーカス）
住所：東京都国立市中1-1-17　セントラルハイツ106
Tel：080-8161-9889
営業時間：12:00 〜 21:00
（お食事 L.O 20:00 / お飲物・おやつ L.O 20:30）
定休日：火曜日・水曜日

 

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