【大切なお知らせ】10月末をもちましてオリジナルジャムの販売を終了いたします。
店長 佐藤
日頃より「北欧、暮らしの道具店」をご利用いただきありがとうございます。店長の佐藤です。
今日はお客さまに宛てて大切なお知らせがございますので、最後までお読みいただけましたら幸いです。
KURASHI&Tripsのジャム販売を10月末をもって終了いたします
オリジナルのジャムブランド『KURASHI&Trips JAM LABORATRY』をスタートさせたのは、2014年の3月のことでした。
あれから約3年半にわたり本当にたくさんのお客さまにオリジナルのジャムを愛していただき作り続けることができてきたのですが、今月10月末日をもちまして、当店での製造販売を終了することとなりました。
経緯はのちほどご説明させていただきますが、先ず、販売終了までのスケジュールについてお知らせしたいと思います。
【最終日までの販売スケジュール】
・10月10日(クリムソンルバーブとりんごのジャム)*完売
・10月17日(いちじくとアーモンドのジャム)
・10月24日
・10月31日(最終販売日となります)
*ジャムの種類につきましては、果物の調達の兼ね合いで変更するケースもあるため、これまで通り当日にお届けするメールマガジンにて告知をさせていただきます。
*製造できる瓶数に限りがございますので、最終販売日に近づくにしたがってご注文速度が急増した場合、お買い求めいただける個数を絞らせていただく可能性がありますことご理解いただけますようお願い申し上げます。
終了することに決めた理由についてお話します。
オリジナルジャムの製造販売にまつわる事業の撤退を考えはじめたきっかけは、『KURASHI&Trips JAM LABORATRY』がブランドとして、またクラシコムの一事業として、ひとつの役割を終えたのではないかと感じる状況になったことでした。
「また、どうして!?」。
心のなかでそんな第一声が出た方もいらっしゃるかもしれません。
きっと、ジャムの製造販売事業が変わらずに好調なのだろうと、そう感じてくださっていたからこそだと思います。直近でも「どうしていつもジャムはすぐに売り切れてしまうのですか?」というお問い合わせをいただくことがあったくらいです。
たしかにこの事業を開始してから1,2年、まさにそのような状況が続きました。
工房スタッフを増やし設備投資をしジャムを煮るお鍋の回転数を増やしても増やしても、需要と供給がなかなかバランスせず、「買いたいのに」と思ってくださるお客さまをお待たせする状況が続きました。
月間3000個近いジャムを、このブランドのプロデューサーでもある料理家フルタヨウコさん含めて最大5人のスタッフで作っていた時期のことです。(現在は3名です)
しかし同じように好調な状況を継続させるのは難しいことでした。徐々に徐々にですが、以前ほどの需要ではなくなっていっていることをいくつかの数字から感じ取るようになっていきました。
なにか策を打って、もう一度、良い波をつくりたい。そのためにいくつかの試みをしましたが、残念ながら状況が大きく好転することはありませんでした。
唯一、ジャムの値下げに踏み切ることを控えたのは、この価格そのものが私たちのポリシーや事業コンセプトの表現だったからでもあります。
体力面でのハードさも含まれる工房での仕事に携わっているスタッフに、適正な給与を支払いたい。
できる限り国産の旬の果物にこだわって、日々我が子のように愛情や手間を注いで果物を育てている農家さんにも喜ばれるお取り引きをしたい。
そしてできることなら、そのような背景を含めて「妥当だ」と感じていただける、本当においしいジャムをつくろう。
実際このような背景のもとにつくられたジャムにご賛同いただき、繰り返しご購入くださった方が数え切れないほど沢山いらっしゃったのも事実です。
とは言え時間の経過とともに「もしかしたら、この事業はひとつの役割を終えたのかもしれない」と感じる状況は深まり、増産や工房スタッフの拡充を控えるようになっていきました。
事業を拡大することが難しいだけでなく健全に維持し続けることも難しいかもしれないとなったとき、私とクラシコム代表の青木は決断を迫られることになります。
そしてなんども話し合い、この事業の立ち上げに参画してくださったフルタさんとも合意のうえで、この事業を閉じることを決めるに至りました。
このような場に書くべきことかは分かりませんが、「はじめる」以上に「やめる」は心苦しく、そして勇気のいる決断であることも改めて学ぶことになりました。
何事においてもそうですが、決めたときにはそれが正解か不正解かは分からないものです。
ですが、またここからさらに足腰を強くして主力事業である「北欧、暮らしの道具店」の運営含め、まだ見えぬ新たな可能性やそこから広がるかもしれない未来というものを真面目につくっていきたいと思っています。
ジャム工房のメンバーからお客さまへの挨拶です
フルタヨウコ(プロデューサー)より
「ずっと一人でジャムを作ってきたのですが、KURASHI&Trips JAM LABORATORYを立ち上げるにあたり、スタッフを抱え、チームで作り出すことの楽しさ、大変さ、喜び、葛藤をここでは書ききれないほどに日々味わってきました。その経験はなににも代え難い貴重なものでした。
自分の名前がラベルに印字されている、というかつてないプレッシャーにおしつぶれそうになりながら丹誠こめて作り出し、ジャムを売れ残ることなく購入してくださったお客さまへ感謝いたします。
そしてめくるめく天候に左右されながらも愛情たっぷりこめて果物を育ててくださり、私たちの無理難題にも応え、美味しい果物を届けてくださった農家の皆様、本当にありがとうございました。
また全国のみなさまへジャムを届けられる日を願いながらこれからも精進していきたいと思います」
福成(工房スタッフ)より
「ここに至るまでにいろいろなことがありましたが、
これまで、KURASHI & Trips JAM LABORATORYに関わってこれたことを嬉しく思います。心より、ありがとうございました。そして、これからも、北欧、暮らしの道具店をよろしくお願い致します」
松井(工房スタッフ)より
「これまで、KURASHI&Tripsのジャム作りをさせてもらってきた中で、嬉しかったことを色々と思い出しました。
やはり、お客さまから『おいしい』『つらい気持ちが和らいだ』といったようなお声をいただいたこと。誰かの日常に明るいものを届けられたということがとても嬉しく励みになっていました。一方で、どうなの?といった意見も非常にありがたかったです。
そしてもうひとつ、皆で試行錯誤しながら理想のジャムに近づいていったこと。
経験を重ねながら、それぞれの知識を活かしながら、ときには気まずい空気になり悶々としながら、納得のいくジャムができたときは喜びと安堵でした。
KURASHI&Tripsのジャムがなくなるのはとても寂しく力不足を感じていますが、これまで、ジャムを愛してくださった方々への感謝の気持ちもいっぱいです。ありがとうございました」
上山(アシスタントマネジャー)より
「日々すくすくと育つ果物を相手に奮闘努力されている農家さんのご苦労や果物への愛情に気づいたのも、このジャム作りにかかわってきたからこそ。
果物の到着や製造は、その年の天候や寒暖さに左右されることも多く、予定通りにできあがるかな?お客さまに気に入っていただける味に仕上がっているかな?と、この3年半はドキドキしたりワクワクすることの連続でもありました。
またいつか関わって頂いた農家さんや製造メンバーでもっとパワーアップした美味しいものをお届けできる機会があると良いな〜と思っています」
*****
今日は残念なお知らせとなってしまい、この記事を書きながらも心苦しい気持ちでいます。
これまでジャムを食べてくださったお客さまから多数いただいた喜びのお声は、私たちにとって力になっていましたし、工房スタッフにとっても誇りの源になっていたと思います。
あらためて、これまでのご愛顧にスタッフ一同心よりお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
最終販売日となる10月31日まで、まだまだジャム販売の機会がございます。「一度食べてみたかった」という方にまでご注文の機会が広がればうれしいです。
店長 佐藤友子
【最終販売日までのスケジュール】
・10月10日(本日:クリムソンルバーブとりんごのジャム)
・10月17日
・10月24日
・10月31日(最終販売日となります)
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