【ラジオ|チャポンと行こう!】第172夜:カゴ愛、再燃中! シルバニアや赤毛のアンなど、カゴ好きのルーツも紐解いてみました
【スタッフコラム】分け合うべきか否か、それが問題だ。
お客様係 石井
日々の生活を送る上で「まずは家庭を穏やかに保つべし」とは、いつも自分に言い聞かせていることです。
とはいえ、想像の斜め上をいく突飛なことが大好きな子どもたちがいるなかで、それを実践するのは、かなり、難しい。
それでもできる限り、ほんのちょっとでも、心穏やかに過ごしたいがため、我が石井家には日頃から口を酸っぱくして子どもたちに伝えている鉄の掟が2つあります。
ひとつめは「嘘をつかない」。信頼関係の根幹です。大事です。
ふたつめは「ひとりじめをしない」。こちらがなかなか一筋縄でいきません。
みんなで仲良く分ければいいじゃない。
育ち盛りの子どもが5人いる我が家では、お菓子を買ったり、チキンカツやギョウザが食卓に並んだりすると、「ボクの!」「アタシの!」という争いがすぐに始まります。
泣き声(アタシが食べたかったのに~)と怒号(〇〇がボクのぶん奪った~)で、阿鼻叫喚の地獄絵図となります。
「ああ、穏やかさは一体どこへ?」という思いは心に封じ込めつつ、未来の我が家の安寧のために、私は声を荒げて「ひとりじめしない!」と、子どもたちに言います。
「ひとり、ふたつずつね。あまったひとつは私がもらいます。みんなで分けると美味しいでしょう。ねっ!」
でも、ひとりじめ、楽しい。
こんな日常ではありますが、一方で、子どもたちに無茶な注文をしちゃってるなぁ、と思う自分もいるのです。
なぜなら。
好きなものを、自分だけで、ゆっくり、たっぷり、楽しみたい!とは、私も心底思うことだから。
しあわせな没頭感。なんとも言えない優越感。怖いものなんてなくなるような全能感。
時間を忘れるほど、魅力的です。いくらでも味わいたいものです。
…あ。
「いくらでも」で思い出しました。先日、夫から誕生日プレゼントに大好物のいくらをもらったときのことです。
やっぱり、ひとりじめ、したい。
冷凍いくらだったので、いそいそと解凍して、ちびちびと、ひとり楽しく白米とともに食べるつもりだったのですが。
さすが私の遺伝子を継ぐだけあって、次男もいくらが大好き。そんな私を目ざとく見つけます。
「ボクも食べる!」
「え〜。これ、私がもらったものなんだけど」
「おかあさん、いつもひとりじめはダメって言うじゃん」
このひとことで、私もいくらを分けざるをえなくなりました。
でも、できるだけたくさんのいくらを独占したい気持ちは捨てきれず、次男が食べすぎていないか、いくらをよそう手元をじーっと見つめる私。
また次男に言われました。
「おかあさん、いつもみんなで分けたほうが美味しいって言うくせに」
ハイ。ですよね。すみません。
あ〜、やっぱり私もめちゃくちゃ「ひとりじめ」したいんじゃないか!!
だから、いいとこどり。
母は反省しました。
どうぞ、私のいくらをお食べください。でも。できれば、控えめに。お願いします。
その代わり。今度買うお菓子も、ちゃんとみんなで分け合ってよ。笑顔でね。
あとさ。
いつもはみんなで分けちゃうアイスだけどさ、今度はひとり1つずつ好きなやつを買って、みんなで「ひとりじめ」しようよ。
多くのものを持つ人が豊かなのではなく、多くのものを与える人が豊かなのだ
Not he who has much is rich, but he who gives much.
エーリッヒ・フロム
たくさん与えるだけでは苦しくなりそうなので、私は、まずはたくさん持ちたいな(いくらを)、そしてたまにはひとりじめを楽しみたいな(いくらの)、と思います。
それならきっと、みんな心穏やかに過ごせるはず!
ですよね?
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