【スタッフコラム】寄り添うことのチカラ
編集スタッフ 塩川
ふだん、何気なく口にしてしまう「寄り添う」という言葉。その言葉の持つ力を、つい最近になって実感する機会がありました。
それは少し前に、1週間ほど入院したときのこと。
病院に行き不安を抱えた私に、担当となった若い女医さんはとてもロジカルかつ丁寧に、難しい医療用語を噛み砕いて、状況を説明してくれました。
その真摯さに「この人なら信頼できる」と、初めて会ったにもかかわらず、救われるような気持ちだったことを覚えています。
私の感じている、痛みや苦しみはわからないし、わかってあげられない。けれど、寄り添うことはできる。
彼女が慎重に選び、紡ぐ言葉のひとつひとつに、そんな心遣いを強く感じたのです。
急なことだったので不安が全くなかったといえば嘘になりますが、その女医さんのおかげで冷静さを保ちながら、仕事の引き継ぎなどを済ませ、手術に臨めたように思います。
真摯な対応は、手術室にいたスタッフの方も、術後にケアしてくださった看護師さんも同様でした。
ふだんあまり接することのない、医療の現場。そこで働く人たちのプロフェッショナルな仕事ぶりは、弱気になっていた私の心を強く支え、前向きになれるようにサポートして下さったように感じています。
今回入院して、人の気持ちは100%分かり合うことはできないけれど、「寄り添う」ことはできる。それによって気持ちが救われることを、身をもって知ることができました。
わたしはこんなふうに、大切な身の回りの人たちに寄り添えているのかな。
言葉の選びかた、言いかた一つでこんなにも気持ちを変えられるのだなぁと。優しさと言葉を、もっと磨いていきたいと思いました。
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