【あると、うれしい】ばっちりメイク感は出したくない。そんな人におすすめ、年末のご褒美リップ
よしいちひろ
先日SAVVYの連載で「あの子にあげたいリップ」というテーマで原稿を書いた(現在発売中)。
近頃は若者の間で口紅を贈りあうのが流行っているらしい……
ということで、私も友人たちにあれこれ見立ててみる、という企画だった。
名前を挙げさせてもらった友人への連絡ついでに「こういうの欲しいとか、これは似合わなかったみたいなリップはある?」と聞いてみたところ、
「パキッとしたカラーに憧れがあるけれど、実際付けると攻撃的になるのが悩み」と。
ああ、わかる!
私もリップはフェミニンな色よりも断然、赤とかプラムとかはっきりした色のほうが好きだけど、リップしかりアイメイクしかり、ちょっと凝ったり強い色を使っただけですぐにバッチリメイク感出ちゃうんだよな……
同時に、メイクに目覚めたころ、あれこれカウンターで試してみるも、自分の求める雰囲気のリップになかなか出会えなかったことを思い出した。
当時探し求めていたのは、「じわっと滲むような」リップ。
そもそもデパートでタッチアップしてもらうときって、リップブラシを使って丁寧に輪郭を取ってキッチリ塗ってくれることがほとんど。
素敵だけど、なんか違う、洋服と……浮いてる?
理想のリップを探す旅は長く続いた。
が、最近ようやく気づいた。
自分でじわっと滲ませればいいんじゃん。
例えば、しっかりめにティッシュオフする。
例えば、リップをラフに唇にのせて、指でポンポンとスタンプする。輪郭を馴染ませる。
例えば、コンシーラーを使って輪郭をぼかしてグラデーションにする。
それだけで、かなり、印象が変わる。
▲あのころ念願だった、「じわっとリップ」をセルフで。SHIROの深紅とNARSのマット深紫を重ねた。じわっとがお好みな方は「んまっと」は控えめで「リップポンポン」「指先ポンポン」中心が◎
この1年2年で軽い付け心地のリップアイテムがぐぐぐっと増えた。発色が良く、かつシアーな色付き。
とくに、YSLの「ルージュ ピュールクチュール ザ スリム シアーマット」やNARSの「リップスティックシアー」、このふたつは透けるように色が乗るので、一見難しそうな色も、あれ、イケるね!ってなる。セルヴォークの「ディグニファイドリップス」なんかはほどよく透けつつもニュアンス発色で、こちらも肌馴染みは抜群。
▲今回イラストにおこした私の手持ちの「パキッと&シアー」リップス、日本未上陸のものも含めて。UZUは色によって質感が違ってその中で-4はシアー。先ほど挙げたNARSはマットもおすすめ、パウダーのような質感のおかげで濃淡調節自在
それでも自分的にトゥーマッチに感じるとき、手持ちでもてあましているリップなんかも、上に挙げた方法でちょっぴり調節してみて。
年末のご褒美に、1本新たな自分に出会えるリップ、なんてのもよいかもしれないです。
あると、うれしいもの。
✔︎NARSのリップスティック
✔︎YSLの「ルージュ ピュールクチュール ザ スリム シアーマット」
✔︎セルヴォークの「ディグニファイドリップス」
よしいちひろ
イラストレーター。1979年生まれ。女性のなにげない日常や憧れを独自の視点とリラックスしたタッチでみずみずしく描く。ファッションやメイク、子育てなど、クリエイティビティに満ちたライフスタイルも注目を集めている。http://chihiroyoshii.com
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