【スタッフコラム】1歳8ヶ月、息子の心遣い
編集スタッフ 岡本
「ごきげん」でいられない日もある。
あのページのあのカット、もっとうまく撮りたかったな。
昼間の言い方、ちょっとまずかっただろうか。
仕事から帰ったあと、こんなことをぐるぐると考えてしまいスイッチを切り替えられない日がたまにあります。ご飯を作ったり洗濯物を畳んだりとせわしなく過ごすその一瞬をついて、私の “気にしい” の一面が顔を出し、むくむくと心を支配してしまうのです。
そうして生まれたマイナスな気持ちが態度にも出てしまいそうになるけれど、目の前にいる家族にとっては関係のないこと。
だからできるだけ、顔に出さずにいよう!と思うのですが、これがなかなか難しいです。
ひとまず夫には伝わってしまっても仕方ない。むしろ共有したら楽天家の発想で思いもよらない価値観に出合えるかもと思うのですが(心配性の私とは真逆で夫は根っからのポジティブ思考)、1歳8ヶ月の息子ならきっと気付かれることはないはず。
そう思っていたある日のこと。息子のふいの言葉に涙することになったのです。
たった2単語で泣かされるなんて
「ママ」「ワンワン」と単語だけだったおしゃべりが、ここ最近急に「ブーブ、はやい」「まめ、ちょうだい」など、2単語つづけて話すようになりました。
大人では予想だにしない主語と動詞の組み合わせに笑ってしまうこともしばしば。
その日は仕事も家事も思うようにいかず、心に “気にしい” のモヤがかかっていたのですが、おどけながらご飯を食べる彼の言動に対していつもと同じように笑っていました。
すると息子が急に真剣な顔になって、私の頬をツンと指差し「ママ、ニコって」と言ったのです。
まるで、「元気ないけどどうしたの?いつもみたいに笑って」と言われているように感じました。
あれっ、もしかしていつもの表情と違うように見えたのかな?と少しドキッとした私。
そのあとお風呂で湯船に浸かっていると。
遊んでいたおもちゃを手放し私の前に来て、「あったかいね~」と一言。「そうだね、お風呂あったかいね」と答えると、違う違うと首を振り「ママ、あったかい」と私の肩をポンポンと叩きながら言うのです。
「ん?ママもお風呂あったかいよ」と答えると「ママ、あったかい」「ママ、あったかい」と距離をぐんぐん詰めつつ連呼。
「わ、分かったよ~!!」と言いつつも、自分の話せる言葉で精一杯励まそうとしている気がして、お湯に紛れて涙がこぼれてしまいました。
こんな日もあったね、と思い出すときは
仕事も育児も家事も、人生うまくいかないなあと感じる出来事をあげるとキリがありません。
そんな弱音をぽろっと母に話すと、「生きてると本当にいろいろ大変なことがあるよね。でもこんな日もあったなってきっと思うんだよ」と言われました。
(懐かしむ日が来るのは分かってるけど、その瞬間が辛いんだよ~)とも思いましたが、確かに「あのときはこんなことがあって、大変だったね」と話す時間は、想像しているよりもずっと早くやってきている気がします。
大変だと言いつつも、どうにかこうにか乗り越えていく。その過程で、笑いに変えられるしなやかさが備わっていくのかなと思いました。
作ったご飯を一口も食べずに払いのけたり、主語と述語がちぐはぐな文章に笑わされたり、思わぬ励ましの言葉に泣きそうになったり。
少し先の未来でおしゃべりが上手になった息子と、こんな日もあったねと話せることを楽しみに、この日々を乗り越えていきたいと思います。
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