【ラジオ|チャポンと行こう!】第172夜:カゴ愛、再燃中! シルバニアや赤毛のアンなど、カゴ好きのルーツも紐解いてみました
【スタッフコラム】すいませんより、ありがとう
商品プランナー 緑川
「お母さん、そういうときは “ありがとう” って言うんだよ!」
先日、恥ずかしながら6歳の息子に注意されてしまいました。
それは、最近日課である夕方のお散歩から帰ってきた日のこと。自宅マンションのエレベーターに乗ろうとしたとき、娘を抱っこしていて両手がふさがった私を見て、私たちよりも前にエレベーターを待っていた男性が「お先にどうぞ」と開くボタンを押してくれました。
私は「あ、すいません!」とペコっと頭を下げました。隣にいた息子はその男性に「ありがとう!」と言い、そして私に注意したんです。突然のことにびっくりし、恥ずかしさと気まずさで赤面しながら、私は「ありがとうございます」とお礼を言いました。
息子によると「なんで謝るの? お母さんは別に悪いことしてないでしょ」とのこと。はい、ごもっともです。
私の中では謝罪というより感謝の気持ちで発した “すいません” という言葉。それは息子にはおかしく聞こえたようです。
調べてみると、“すいません” には謝罪・感謝・依頼(呼びかけ)の意味があるそう。とても便利な言葉なんです。でも子どものときに感謝を伝える言葉として教わるのって、まず “ありがとう” ですよね。思い返してみれば大人になるにつれ、ちょっとした感謝を伝えるとき、つい気軽に使える“すいません”に頼っていた気がします。それは職場や身近な人に対しても……。
このことをきっかけに、感謝の気持ちはちゃんと分かりやすい言葉で伝えよう!と思うようになりました。
それでも、口癖のように染み付いたその便利な言葉は咄嗟に出てしまうことが多く、そんなときは「すいません!……あ、ありがとうございます!」と、あとから付け加えるようにしました。“すいません” で終わるより気持ちがだいぶ変わる気がして。
意識するようになって改めてわかったことは、“ありがとう” ってもちろん言われると嬉しい言葉であるけれど、伝えた側もじわっと心があたたかくなる。そんな当たり前のことを、息子が思い出させてくれました。
子どものように、素直になれたら
子どもたちを観察していると、その小さな背中から学ぶことが多いです。
兄妹でおもちゃの取り合いや、リモコンの争奪戦で毎日のように大ゲンカ。2人でわぁーっと大声で泣き「もうやだ!」「もう知らない!」とお互いにそっぽ向いて、しばらく個人活動。そしてまたいつの間にかキャッキャッと大笑いして仲良く遊び始めます。
ケンカをしてもすぐに仲直りできるのはどうしてなんだろう? その切り替えの早さをいつも羨ましいと感じていました。大人になった今ではそれって結構難しい事で、私は小さなことでうまれたイライラやモヤモヤを長く引きずって、勝手にどんどん大きくしてしまいがちで。意地やプライドが邪魔することも……。
本人たちに仲直りの秘訣を聞いてみると、答えは簡単。「だってケンカしてるより、一緒に遊ぶ方が楽しいでしょ」と。うん、確かにその通りだ。その考え、実は私よりもはるかに大人なんじゃないかとさえ思えました。
ときには子どものようにもっと素直に、そしてちょっと単純に物事を考えることができたら、きっともっと毎日の生活がラクに楽しくなる。暮らしのヒントを教えてもらった気がしました。
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