【スタッフコラム】読書と私のちょうどいい距離
編集スタッフ 石川
読書が好きだと自信を持って言えていたのは、いったいいつまでだったのだろう?
たしか、小学生の頃はそんな風に思っていたはず。
学校の図書室で先生にすすめられた本も、卒業までにあらかた読みつくすほどだったし、長期休みになると地域の図書館から、毎週きっかり7冊(それが一度に借りられる最大の冊数だったのです)を借りてきて、延滞することもなく翌週には返しに行っていたような記憶があります。
けれど、そこでどうやら燃え尽きたのか、あるいは別の楽しみに気を取られるようになっていったのか、中学校に上がり、高校に上がり……と成長するにしたがって、だんだんと「本を読む」という習慣が自分の生活の中からすっぽり抜け落ちてしまったのでした。
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今の私もまた、特別、読書家だとは言えないような気がします。
ただ、本屋に立ち寄ることだけは大好きで、特に目当てのものがなくてもふらりと入ってしまうことが、しばしば。
どうも、まだ見ぬ知識や物語にあふれる空間に足を踏み入れると、ワクワクしてしまう性格のようで、気づくと本来買う予定のなかった本を連れて帰っていることも、しばしば。
そうやって勢いで購入した本の「積ん読」に埋もれているのが、今の私の姿です。
子どもの頃の読書経験のたまものか、活字を追うこと自体は苦ではないものの、この「積ん読」の山の高さがいっこうに低くならないのは、やはりそれを読む時間をつくるのが苦手だからなのでしょう。
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「『読書』と言うからには、集中を妨げるものをなるべく遠ざけて、最低1時間はしっかりと机の前に腰を下ろして、できればゆったりと美味しい飲みものを片手に……」
これが私の理想の「読書」。けれど、やはり現実は思うようにはいかず、そんなシチュエーションを整える前に、ベッドにダイブしてしまう毎日。
ところがある日、ふとした瞬間に妙案が生まれたのです。
どうにもマスクで顔が荒れ放題になっているこの頃、お風呂上がりに特に荒れやすいところだけ部分パックをするようになったのですが、大きく顔を動かすとパックが取れてしまうので、浸透するまでの15分ほどの間、手持ちぶさたな時間が生まれることに。
1日のなかに、意図せずぽっかりとできた空白の時間。ならば、と、すぐそばに置いてあった本を手にとってみたのです。
1日15分弱、フェイスケアの片手間に。それは理想の読書とはまるで違う本への向き合い方だけど、毎日少しずつでもきっちり時間が取れる。この習慣のおかげで、「なんだ、読書って、そんなに気構えなくてよかったんだ」と、急に読書への距離感が縮まったこの頃。
最近は、なんと古代ローマの歴史長編にチャレンジし始めました。とても1日15分ずつ片手間に読むものではないような自覚はあるのですが、本当にゆっくりなペースでも、読み進められることに満足感が得られるのがうれしいんです。
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「久しぶりだね、またのんびり付き合っていこうよ」。読書と私の関係は、今ちょうどそんな距離感です。
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