【我がままな晩酌】買ってきた焼売でも、こんなに楽しい

ツレヅレハナコ

蒸気で蒸されたむちむちの皮に、ジューシーな挽き肉餡……、もう何杯でもビールが飲めちゃいます。自分でも作るけれど、お店で買ってくるのも大好き。皮も餡も千差万別な味わいが楽しくて、私の冷凍庫にはいつも2~3軒のお店の焼売が入っているほどです。

「今日は焼売で晩酌しようかな」と思ったら、まずはたっぷりの水を入れた鍋とせいろをコンロにスタンバイ。

1人分だとしても、焼売と一緒にほかの食材も蒸せるよう、やや大きめのせいろがオススメです。私の定番は、焼売と野菜のセット蒸し。ただ切って並べて蒸すだけで、おいしくて栄養バランスも良い晩酌セットができるなんてうれしすぎる……!

せいろのふたを開ければ、立ち上がる湯気の中で焼売はふわっふわ。硬かった野菜はほっくり蒸しあがり、葉物はしっとりと濡れて濃い緑色に。あー、この仕上がりは、やっぱり電子レンジにはないんだよなあ。辛子じょうゆやマヨネーズで食べても良いけれど、野菜につける簡単なディップやドレッシングを添えると更においしくいただけます。

「焼売+野菜」以外にもせいろ蒸しのセットは無限大。

私がよくやるのは「ソーセージ+卵+トマト+パン」。まるで朝食のような組み合わせですが、意外とワインによく合うつまみになるのです。

そうそう、パンを蒸したことがない人は、ぜひやってみてほしい。焼くのとはまた違う、むちむち食感がやみつきになるはず。ちょっと硬くなったパンも、びっくりするほどおいしくなりますよ。

「豆腐+きのこ類」も大定番。蒸すことで水分をたっぷり蓄えた豆腐は、湯豆腐とも違うぶるんとした食感に。ポイントは、中心が熱々になるまでしっかり蒸すこと。お好みの薬味をかけて、フーフーしながらどうぞ。

ちなみに私の台所には、大中小さまざまな大きさのせいろが並んでいます。

一番よく使うものは、中華調理器具の専門店「照宝」で買った桧製の27cm。最初は手ごろな値段の杉製を使っていましたが、中華街にある「照宝」の直営店で店員さんに話を聞くうち、せいろの巻き(枠)が分厚くて耐久性も高いという桧製に惹かれて買い替えました。

「えいやっ」と買った少々高級なせいろですが、これが本当に良かった! ガンガン使ってもびくともしないし、何より見た目が凛として美しい。

そのほか台湾や香港など各国へ行くたび、気に入ったせいろを買って帰ります。「蒸し板」と呼ばれる中心に穴が開いたステンレスの専用板を使えば、手持ちの鍋にのせて使用できるので、ぜひ探してみてください。

せいろがコンロにかかっている間、静かに吹き出る湯気をうっとり眺めるのは本当に楽しいひととき。ビール片手に、「なんだか私、心にいいことしてるわあ」といつも思います。

もしかしたら、その時間こそが、せいろを使い続ける一番の理由なのかもしれないな。

 

「焼売と野菜のせいろ蒸し」の作り方

材料(1人分)
・焼売、好みの野菜(カリフラワー、にんじん、小松菜など)…各食べたいだけ
・好みのたれ(からし+しょうゆ、マヨネーズ+みそ+豆板醤、酢+オリーブオイル+塩+こしょう)…各食べたいだけ

作り方
1.野菜は、ひと口大に切る。鍋に湯を沸かし、オーブンシートを敷いたせいろをのせる。
2.硬い野菜から時間差で並べ入れていき、竹串が刺さるようになったら焼売を加える。焼売が十分に温まったら、葉物を入れて1~2分さっと蒸す。好みのたれをつけていただく。

 

「朝食セット蒸し」の作り方

材料(1人分)
・ソーセージ、卵、プチトマト、パン、塩、オリーブオイル…各食べたいだけ

作り方
1.卵は耐熱容器に入れ塩をふる。プチトマトは耐熱容器に入れる。鍋に湯を沸かす。
2.オーブンシートを敷いたせいろにソーセージ、卵、プチトマトを並べ入れて鍋の上にのせる。
3.卵が好みの半熟状になる手前でパンを加え、1~2分蒸す。プチトマトにオリーブオイル、塩をかけて、くずしながらいただく。

 

「豆腐ときのこ蒸し」の作り方

材料(1人分)
・豆腐、きのこ類(舞茸、しめじ、えのきなど)…各食べたいだけ
・好みの薬味(かつおぶし、万能ねぎ、おろししょうがなど)、しょうゆ、オリーブオイル…各食べたいだけ

作り方
1.器に、大きめに切った豆腐と裂いたきのこ類を盛り合わせる。鍋に湯を沸かす。
2.せいろに豆腐ときのこの器をのせ、5分ほど蒸す。好みの薬味とたれをかけていただく。


食と酒と旅を愛する文筆家。東京都中野区生まれ。お酒とつまみと台所道具がある場所なら、日本各地から世界各国まで旅をし続ける。著書に『女ひとりの夜つまみ』(幻冬舎)、『食いしん坊な台所』(河出文庫)。最新刊は『ツレヅレハナコの旨いもの閻魔帳』(扶桑社)。食や日常を綴るSNSも人気。

Instagram:@turehana1

 

大阪生まれ。東京を拠点に書籍、雑誌、WEBなどで、人、食、旅など幅広いジャンルの写真を手がけている。食いしん坊がゆえに、旅先では必ず市場に行き、働く人や、美味しいごはんの写真を撮り続けている。

Instagram:@etokiyoko HP:http://www.etokiyoko.com/

 

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