【我がままな晩酌】熱々の餃子をほおばれば
ツレヅレハナコ
仕事が忙しくなってくると、いつも頼りにしているのが自家製の冷凍餃子。
外食する時間も料理をつくる気力もないけれど、おなかがすいた。でも、絶対においしいものしか食べたくない。そんな食いしん坊の願いをかなえてくれるのが冷凍餃子なのです。
まず自家製なので、自分好みの味わいなのがうれしいところ。皮も餡も包み方も、その組み合わせによって餃子の仕上がりは千差万別ですもんね。そして、水餃子なら、ただゆでるだけで食べられる! これって本当にありがたい……。そのときに食べたい量の数だけゆでられるのも、自分に寄り添ってくれている感があるものです。
だから、私の冷凍庫に冷凍餃子が入っていない日はないと言っても過言ではないかも。「そろそろ少なくなってきたな」と思ったら、「餃子仕込みデー」を開催するのです。だいたい2種類を30個ずつで合計60個。そういえば子供の頃は、良く食べる兄と私のため、一度に100個以上は作っていたなあ。家族でせっせと包んで食べる普通の餃子は、どの店のものよりおいしかった。
無事にできあがったら、くっつかないよう間を少し離してバットに並べて冷凍庫へ。そうそう、だから数日前から冷凍庫に餃子用のスペースを空ける準備をしておくのがポイントです。冷凍できたらバットからはずしてバラバラにし、チャック付きの保存袋に入れれば完成。
そんな仕込みデーの晩酌は、もちろん包みたての餃子。冷凍は便利だと言っても、やはりこのおいしさにはかなわない! もう頭は完全に餃子モードなので、餃子以外のメニューは一切なし。ただし、焼き餃子と水餃子の両方ともいただきます。まずは冷たいビールをプシュッと開けて、ゴクリとひと口。熱々の餃子をほおばれば、「がんばってつくってよかった~」とひとりしみじみしてしまうほど。
スタンダードな餃子も良いけれど、せっかくつくるならひとひねりしたアレンジ餃子も楽しいものです。私のオススメは、塩もみして水分を搾ったセロリやなすなどの野菜をたっぷり加える肉餡。この場合、定番のキャベツや白菜などは入れません。材料がシンプルだから作りやすいし、いつもと違う風味や食感が新鮮! つけだれも、しょうゆ+酢+ラー油ではなく、酢とこしょうだけが私の定番。素材の味が感じられて、いくつでもさっぱりといただけるのが困ったところかな。
「セロリと鶏ひき肉の水餃子」の作り方
〔材料 30個分〕
・鶏ひき肉(もも肉)…300g
・セロリの茎…1/2本
・塩…少々
・長ねぎ…10cm
・しょうがのすりおろし…1かけ分
・酒、しょうゆ、片栗粉…各大さじ2
・餃子の皮(大判)…30枚
・酢、こしょう…各適量
〔作り方〕
1.セロリはみじん切りにして塩をまぶし、10分ほど置いて水気を搾る。長ねぎはみじん切りにする。
2.ボウルに鶏ひき肉を入れて、しょうがのすりおろし、酒、しょうゆ、片栗粉を加えてねばりが出るまでよくねる。全体が白っぽくなったらセロリ、長ねぎを加えてさっと混ぜる(混ぜすぎると野菜から水分が出てしまう)。
3.餃子の皮を並べて具をのせ、ひだをつけずに半分に折って端を水(分量外)でとめる。
4.鍋に湯(分量外)を沸かして餃子を入れて、2~3分ゆで、浮いてきたらゆで汁ごと器に盛る。好みで酢とこしょうにつけていただく。
「豚ひき肉となすの焼き餃子」の作り方
〔材料 30個分〕
・豚ひき肉…400g
・なす…1本
・長ねぎ…10cm
・にんにくのすりおろし…1かけ分
・酒、みそ、片栗粉…各大さじ2
・ごま油…大さじ1
・サラダ油…大さじ2
・餃子の皮(大判)…30枚
・酢、こしょう…各適量
〔作り方〕
1.なすは薄い半月切りにして塩水(分量外)に漬け、10分ほど置いて水気を搾る。長ねぎはみじん切りにする。
2.ボウルに豚ひき肉を入れて、にんにくのすりおろし、酒、みそ、片栗粉、ごま油を加えてねばりが出るまでよくねる。全体が白っぽくなったらなす、長ねぎを加えてさっと混ぜる(混ぜすぎると野菜から水分が出てしまう)。
3.餃子の皮を並べて具をのせ、ひだをつけて包み、端を水(分量外)でとめる。
4.冷たいフライパンにサラダ油を入れ、餃子を並べ入れる。中火にかけて餃子の底面が少し乾いてきたら、餃子の高さの1/3くらいまで水(分量外)を加えてふたをする。弱火にして水分がなくなるまで蒸し焼きにしたら、中火に戻して焼き目をつける。好みで酢とこしょうにつけていただく。
食と酒と旅を愛する文筆家。東京都中野区生まれ。お酒とつまみと台所道具がある場所なら、日本各地から世界各国まで旅をし続ける。著書に『女ひとりの夜つまみ』『まいにち酒ごはん日記』(幻冬舎)、最新刊は『ツレヅレハナコの愛してやまないたまご料理』(サンマーク出版)。食や日常を綴るSNSも人気。
Instagram:@turehana1
大阪生まれ。東京を拠点に書籍、雑誌、WEBなどで、人、食、旅など幅広いジャンルの写真を手がけている。食いしん坊がゆえに、旅先では必ず市場に行き、働く人や、美味しいごはんの写真を撮り続けている。
Instagram:@etokiyoko HP:http://www.etokiyoko.com/
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