【今年ベストな本&映画】前編:年末年始にこれ読みたい。スタッフのおすすめ本13冊、集めました

ライター 瀬谷薫子

心にも時間にも、ちょっぴりゆとりのできる年末年始。読もうと思っていた本や、観ようと思っていた映画に手を伸ばしてみるチャンスかもしれません。

今回の特集では、スタッフが今年心に残った本&映画をずらりとご紹介。今日から2日間でお届けします。

最初は本。漫画からビジネス書、小説に料理本まで、ジャンルもさまざまなスタッフおすすめの13冊を集めました。年末年始のすきま時間にぜひいかがですか?

 

『町田くんの世界』(安藤ゆき・集英社)※現在デジタル版のみ販売中

「勉強も運動も苦手で、機械に弱く、不器用。だけど周りの人間から愛される男子高校生の日常を描き周りの人間から愛される男子高校生の日常を描いた作品。なにかに癒やされたいなという気持ちでいた時、クラシコム内でも話題になって、試しに読んだら見事にハマってしまい、その日のうちに電子書籍で全巻読んでしまいました。年末年始に読めたら、きっと温かい気持ちになれると思います」(スタッフ糸井)

 

『環と周』(よしながふみ・集英社)

「家族、恋、友情……さまざまな関係性で綴られる“好きのかたち”を描いたオムニバス連載。いろいろな時代に生きる、環(たまき)と周(あまね)という名前の人物を描いた作品です。 いろいろな設定があるので、どこかに自分と近しい人物が出てきて、重ね合わせて読むのも楽しい。私はとくに、一話目の現代の夫婦と娘のお話は、夫婦共働きで家事も折半&娘がいるという点でも、自分と共通する部分も多く、設定自体から自分と似ているなと、照らし合わせて読んでました。最近ドラマにもなった「大奥」や「きのう何食べた?」を観ている方、好きな方もたくさんいらっしゃると思うので、よしながふみさんの漫画を未読の方にぜひ!」(スタッフ市原)

 

『まず、ちゃんと聴く。 コミュニケーションの質が変わる「聴く」と「伝える」の黄金比』(櫻井将・日本能率協会マネジメントセンター)

「年間約3万件のオンライン1on1サービスを提供する会社の代表である著者が、『聴く技術』の高め方、『聴く』と『伝える』の黄金比について解説する本です。聴くことの難しさと大事さを元々感じていて、興味があって手に取りました。『聴く』ことの構造を図解しながら説明してくれて、わかりやすかったです。仕事でチームマネジメントをする立場の人にもおすすめしたいですし、たとえば学校で悩みを抱える子どもの話にどう耳を傾けるべきなのか。家族間でのコミュニケーションをとる上でも、個人的にはとても参考になった一冊です」(スタッフ高尾)

 

『ライオンのおやつ』(小川糸・ポプラ社)

「瀬戸内海にあるホスピスで、ガン患者の主人公が穏やかに最期を迎えるお話です。ホスピスでは毎週日曜におやつの時間があり、 それぞれの人が最後のおやつにリクエストするものは、すべて大事な思い出と結びついていて……死が近づいたとき、人は肩書きや所属からも離れて、本来の自分に戻るんだと感じます。後悔や辛かったことも受け入れていく主人公の最期は、自分が想像している死よりもずっと安らかなものだったことが印象に残っています」(スタッフ菅野)

 

『五月 その他の短編』(アリ・スミス著 / 岸本佐知子訳・河出書房新社)

「近所の木に身も世もなく恋をする『五月』、地下鉄駅構内で死神とすれちがう『生きるということ』など12の短編が詰まった1冊で、表題になっている『五月』はこんなふうに始まります。 『あのね。わたし、木に恋してしまった。どうしようもなかった。花がいっぱいに咲いていて。』どの短編も書き出しがすごく良くて、物語にずるりと引き摺り込まれていく。そして、書き出しから想定していたような流れや結末には全くならなくて、そこも最高なんです。アリ・スミスの小説は一筋縄ではいかないので、わかりやすさよりもわかりにくさやあいまいなものを味わいたい、という人におすすめしたいです」(スタッフ津田)

 

『私の生活改善運動 THIS IS MY LIFE』(安達 茉莉子・三輪舎)

「著者が日常において、とても些細だけれど気にかかっていること。タオルやシーツ、ゴミ箱、セーター、靴、本棚……。これでいいやで選んできたけれど本当は好きじゃないものを見直して、幸せに生活していくための具体的な行動をとっていく経緯が綴られたエッセイ。安達さんがこれでもか!というくらい真摯に『生活』と向き合い、衣食住をDIYしていく姿にとても励まされました。ちょうど私自身も引っ越しや仕事での変化があり、暮らしを組み立て直さねばと思っていたタイミングだったので、こんなにも自分に正直になってもいいんだなあ、と勇気をもらったことを覚えています」(スタッフ斉木)

 

『新版 いっぱしの女』(氷室 冴子・筑摩書房)

「当時三十歳だった著者が、女性として社会を生きる上で抱いた違和感を綴ったエッセイ。ちょうど私も同じ年齢だったこともあり、手に取りました。30年以上前に書かれた作品なのですが、全く古びていず、生きる上での苛立ちや悲しみ、憧れなど、さまざまな感情が鋭い観察力と表現力で描かれていて、勇気づけられる部分がたくさんありました」(スタッフ鈴木)

 

『夫婦間における愛の適温』(向坂くじら・百万年書房)

「詩人である著者が、夫との暮らしを観察し、考察しながら綴ったエッセイ。率直に描かれた内容への共感もそうですが、軽快でロジカルな文章がとても心地よく、テンポよく読み進められて、そんな読書体験も含めて印象に残りました。自分の中でさらりと流してしまっていた心情を丁寧に言語化してもらえて、ああそうだった、と自分自身の気持ちと向き合えたような気分に。読後は思考がすっきりと整理されていました」(スタッフ一瀬)

 

『手の倫理』(伊藤亜紗・講談社)

「知人がおすすめしてくれて読んだ一冊。一方的な『さわる』という行為と、『ふれる』という行為の違いなど、普段あまり考えてこなかった体の感覚を通じたコミュニケーションのありかたについて書かれていて、新鮮な気づきがあり面白かったです。人とのコミュニケーションに興味がある方にはぜひおすすめしたいですし、繰り返し読む中で響く箇所が変わりそうなので、私も折りを見て読み返したいなと思います」(スタッフ金)

 

『ふつうの相談』(東畑開人・金剛出版)

「最近、家族間でのケアする関係ってどう作れるんだろうなということを考えていて、そんな時に手に取った1冊。人が人を支えるとはどういうことか。心はどうすれば回復するのかを、臨床心理士である著者が、『ふつうの相談』というテーマから説いています。一見専門性の高い内容なのですが、本の帯に『ケアする人たち、すべてへ。』と書かれていて、あ、きっと僕も読者として想定されているな、と安心して読み進められました。内容も、とても読みやすく書かれていてよかったです。家族のあり方について考えさせられるきっかけになりました」(スタッフ高尾)

 

『ウーウェンのごちそうおかず92』(ウー・ウェン・家の光協会)

「料理上手な友人におすすめしてもらった、ウー・ウェンさんのレシピ本。中でも表紙に書いてあった『少ない材料で手早く作れる』のコメントに惹かれて、これなら料理があまり得意じゃない自分でも作れるかも、と手に取りました。実際に作ってみると、本当に少ない材料、かつ少ない工程で短時間で作れるものばかり!そしておかずだけでなく、付け合わせのスープのレシピが豊富なのも嬉しいポイント!一緒に作れば、定食の出来上がりです」(スタッフ鈴木)

 

『クタクタな心と体をおいしく満たす いたわりごはん』(長谷川あかり・KADOKAWA)

「すごく久しぶりに買った料理本です。長谷川さんはSNSで料理のレシピを公開されているので、いくつか作ってみたところ、どれも簡単なのにおいしくて、想像もつかない組み合わせが楽しくて、もっと知りたくなって手に取りました。味付けに使う調味料の種類が少なく、基本的なものばかりなので、新たなものを買い足すことなく作れるところがお気に入りです。タイトルの通り、収録されているレシピはまさに『いたわりごはん』で、短時間でパッと作れるのに、素材自体の旨味がするような優しい味付けが多く、ちゃんと身体に良いものを食べられているな、と思えるところにも惹かれます」(スタッフ野村)

 

自家製の米粉ミックスでつくるお菓子』(中川たま・家の光協会)

「子どもに作るおやつのアイデアを探していたとき、手に取りました。一番最初に『米粉ミックス』の配合が記されていて、ベーキングパウダーとお砂糖と塩で基本のミックスを作れば、どのお菓子にも展開できるようになっています。普段はお菓子を作らないので、思い立った時にいちから計量スプーンを取り出して、というのが億劫で……だけどこれは、混ぜておけば2ヶ月保存OKというのも嬉しかったです。それと、中川さんの料理本は、レシピ集を買った感じがしなくて、生活の中のワンシーンを切り取ったかのようなゆるやかな写真と文体も好き。眺めているだけで楽しめます」(スタッフ田中)

 

スタッフの熱い感想につられて、読書欲も増してきました。気になったものがあれば、この機会にぜひお手にとってみてくださいね。

明日はスタッフが選んだ今年の「おすすめ映画」をお届けします。

 

【撮影】上原朋也

 


もくじ


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