【特集|お母さんにまつわるエピソード】第2話:わたしたちが思い出す、母とのエピソード。
編集スタッフ 齋藤
– わたしたちが思い出す、母とのこと。
全2話でお届けしている「母の日にまつわるエピソード集」。
エッセイスト・作家の大平一枝さんに書き下ろしていただいたエピソードに続き、今回は当店スタッフ3名にお母さんにまつわる話を教えてもらいました。
そこには、いつの間にか出来上がった、離れて暮らすお母さんとの習慣や、子どものころには気づいていなかった、自分と同じように紡がれている“お母さん”という女性の物語がありました。
どうぞじっくりとお読みいただけたら嬉しいです。
他愛のない、毎朝の3行メール。
実家が北海道にあり、頻繁に里帰りができない距離に暮らしている私は、母と毎朝メールをすることが習慣になっています。
朝、通勤電車の中で、昨日あった出来事、家庭のこと、体調はどうか、東京は今こんな季節だよなどなど、他愛のない3行ほどのメールを送っています。
母からは、父や親戚の近況や北海道の旬の出来事などが数分後に返信されてきます。
ガラケー使いの母は、はじめこそ、誤字脱字だらけのメールをながーい時間かけて返信してきたのですが、今やメールのスキルが格段にアップしていて、短時間で返信してくるだけではなく、絵文字使いもなかなかの腕前になっていて驚くばかりです。
(スタッフ上山)
母が「人生の先輩」に変わった夏。
母について思いを馳せるとき、必ず思い出すのは、私にとって母が「お母さん」から「人生の先輩」に変わった瞬間のことです。
今から10年ほど前の夏、こっぴどく振られた私はこの世の終わりか(苦笑)というくらいに落ち込んでいました。
そんな様子に、これは失恋だなとすぐに母は気がついたのでしょう。「別れたの?」の一言に涙があふれでました。
しかしそんな私に向かって、母はものすごい気迫で一言。
「振った男にしがみつくような真似だけはしてはいけない。女がすたる」と。
母の過去に一体何があったのだ!?と色々想像せずにはいられない真実味が、そのときの真剣な表情にはありました。正直言って、この時ほど母の忠告を真摯に受け止めたことはなかったかもしれません。(と言ったら怒られそうですが…)
そしてこの瞬間、母にも自分の知らない少女時代があり、自分の知らない物語を生きているのだなあという思いが私の頭をよぎりました。
このイタイ失恋をきっかけに、私にとって母はずっと「人生の先輩」という存在で、ここぞというときにまず1番に母の意見を求めている自分がいます。
(スタッフ二本柳)
揺るぎない「のんき」を見せ続けてくれる母
子供のころから見てきた母は、ずーっと忙しくしている人です。好きで忙しいというよりは、必要があって忙しい毎日を送っているようでした。
だいぶ前になりますが、自分の時間なんて皆無のように見える母に、こんな質問をしたことがあります。
「時間ができたらどんなことしたい?どんな毎日がお母さんにとっての贅沢?」
この問いに母は
「今日は何食べようかな〜なんて考えながらスーパーの中をゆっくりと見て、今日の分の食材だけを買って、今食べたいなと思ったものを食べるっていう毎日がいいな。食べ物は例えだけど、その日の気分を大事にしたり、気分に忠実に行動できたらすごく贅沢に感じると思う。」
え!?お母さんそんなに忙しいの?と驚く私に
「時間のやりくりがヘタなのかな。不器用な、女ですから。へへへ(笑)」なんて高倉健さんの言葉をかりてとぼける始末。
気分を大事にする毎日を望むほど忙しい割に、今も昔も一貫してのんきな雰囲気が漂っている母。
なんというか、かなわないなーと思ったのでした。
のんきな姿のおかげで安心したり、勇気づけられたり、逆に不安になったりすることもありますが、揺るぎない「のんき」を見せ続けてくれる母のことを、素直にすごいなと思いました。
(スタッフ青木)
“お母さん”って、不思議。
2話にわたって「お母さんにまつわるエピソード」をお届けしました。
幼いころから一緒に暮らしてきているなかで、たくさんの山を乗り越えて、時に励まされ、時に本気で怒られ、いつの間にか仲直りをし、大人になってからはいつでも頭のどこかで気になる存在の、お母さん。
いろいろなことがあっても、巡り巡ってやっぱりお母さんのことって、大好きなんじゃないでしょうか。お母さんって、不思議です。
みなさんにとっての母の日が、あたたかなものになりますように。
お読みいただきありがとうございました。
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