【BRAND NOTE】第2話:「無印良品」の壁に付けられる家具、誕生ストーリー。
編集スタッフ 二本柳
(この記事は、クライアント企業さまのご依頼で製作する「BRAND NOTE」という記事広告コンテンツです)
全3話で、「無印良品」の知られざるものづくりの裏側をお届けしています。
第2話となる本日は、当店のスタッフも愛用者多数!あの「壁に付けられる家具」の誕生ストーリーに迫ります。
なにかと制限のある賃貸住宅でも、壁に家具を付けられる。その発想で、わたしたちの暮らしに自由をもたらしてくれたこのシリーズ。
いったいどのように生まれ、どんなところにこだわって作られてきたのでしょうか?
壁に付けられる家具の、「ココが知りたい!」
【1】 どんな発想から生まれたの?
【2】 こだわった部分はどこ?
【3】 開発中の苦戦話、おしえてください!
お話を伺ったのは、「壁に付けられる家具」のものづくりにまさしく携わってきた中心人物、生活雑貨部の依田(よだ)さんと大伴(おおとも)さんです。
知られざる、人気商品の誕生秘話。
わたしたちが一愛用者として気になっていたアレコレを聞いてきました。
【1】「壁に付けられる家具」はどんな発想から生まれたの?
「壁」のスペースがもったいない… そのモヤモヤがカタチに。
良品計画(依田さん):
「家をつくっている面というのは、床に天井、それから壁の3つがあります。そのなかで1番広いのが “壁”。
そこをうまく活用できないものか… と、ずっと考えていました」
(依田さん:生活雑貨部 ファニチャー担当)
オブザベーション(※)をする中で、あるいは依田さん自身が生活を送るなかで、最も気になっていたテーマが、スペースの有効活用でした。
※オブザベーションの詳しい内容については第1話へ。
大きな家具や家電製品が、貴重な床のスペースを大きく占領し、そこへ鎮座している。
その現状を「このままで良いものか?」と、ずっと違和感を抱きながら見つめていたのだそうです。
暮らしの場で生まれる違和感を見逃さない。
それは、オブザベーションに限らず、自分自身が生活を送るなかでも常に ”観察者” の視点を光らせているからこそ成せること。
そんなプロフェッショナルとしての姿勢から生まれた “モヤモヤ” がカタチとなって、「壁に付けられる家具」という商品に生まれ変わったのでした。
【2】こだわった部分ってどこですか?
“壁” を有効活用したい、という想いから生まれたこのシリーズ。
多くの人に愛される、今のカタチに込められたこだわりが大きく3つありました。
1. 自由な組み合わせでたのしめる。
2. 美しさと安心感のバランスがとれた板の厚さ。
3. 「壁に付けられる家具」というネーミング。
1. 自由な組み合わせでたのしめること。
・壁に付けられる家具
(上の商品名をクリックすると「無印良品」のネットストアをご覧いただけます)
良品計画(大伴さん):
「まずこだわったのは、モジュール(基準寸法)を統一し、アイテムの種類も最小限のもので展開することでした。
そうすることで、お客さまに自由なアレンジで組み合わせをたのしんでもらおうと思ったんです」
たとえば、こちら。
ハンガーとフック、ミラーを組み合わせることで、玄関先にバッグやコートをかけておける上に、お出かけ前の身だしなみも一緒にチェックできるという嬉しいスペースに仕上がっています。
・壁に付けられる家具
(上の商品名をクリックすると「無印良品」のネットストアをご覧いただけます)
あるいは棚をいくつも並べて付けることで、壁のコーナー部分を上手に活用することだってできる。
・壁に付けられる家具
(上の商品名をクリックすると「無印良品」のネットストアをご覧いただけます)
部屋作りは自分色にカスタマイズして、自由にたのしみたいという気持ち。なんだかわたしも分かるような気がします。
2. 美しさと安心感のバランスがとれた、板の厚さ。
良品計画(依田さん):
「何度も検証を重ねた部分は板の厚さです。今のカタチに決まるまでに、実はとても長い時間を要しました。
板が薄い方が見た目の美しさはありますが、薄ければ良いというものでもない。お客さまがモノを並べるときに不安にならないよう、健全な厚みは必要だったんです。
そのバランスにはとてもこだわりましたね」
3. 「壁に付けられる家具」というネーミング。
この「壁に付けられる家具」という商品名を初めて目にしたとき、それは新しいアイデアであったにもかかわらず、商品のイメージがすんなりと思い浮かんだのを覚えています。
賃貸マンションに住んでいた私にも、「あ、これなら私も使えるのかもしれない」という予感を与えてくれました。
良品計画(依田さん):
「当時はまだ、『壁に家具を付ける』という発想がまったく新しいものでした。だから、商品名を見ただけでお客様が『これはどんな商品なのか』を判断できるかどうかが重要だったんです。
さらに最初は『壁に付けられる収納』などという案もあったのですが、“収納” と言い切るのはやめようと。
もっと広義な “家具” とすることで、お客さまが使い方を自分なりに考えることができる。自由に解釈していただくような余白の部分を残しておこうということになりました」
「それがどんな商品なのか」ということを瞬時にイメージさせながらも、一方で、わたしたちに商品の意味や使い方を自由に解釈させてくれる。
この余白の残し具合、「無印良品」らしさがにじみ出たネーミングですよね。
【3】開発中の苦戦話、おしえてください!
ホチキスに挑みつづけた1年間。
さて、壁に付けられる家具シリーズの開発ストーリーがだんだんと見えてきました。
このお話を伺っているなかで、もうひとつ、「無印良品」のものづくりに対する熱い思いが伝わってくるようなエピソードがありました。
それは何かというと、このシリーズの画期的な部分とも言える “留め具” にまつわる裏話。
良品計画(依田さん):
「壁に付けられる、という仕様の時点で避けられないリスク。それが『落ちるかもしれない』ということでした。
賃貸住まいでも安心して取り付けられるようにと、壁に残る穴を最小限にするということは当初から決まっていました。そこで生まれる最大の課題が、『じゃあ、何で留めようか』と。
そこで最初に思いついたのが、ホチキスなんです」
「冗談でやっていたわけじゃないんです(笑)本気で、ホチキスで留めようと思っていたんですよ。
でもなかなかうまくいかなくて…。このシリーズが完成するまで2年かかったのですが、そのうちの半分はホチキスへの挑戦に費やしてしまったくらいです」
当時を思い返しながら笑い話をしてくれた依田さん。石膏ボードの壁があるエレベーターホールに1日中こもりきりでホチキス留めを試みて、総務課に叱られたこともあるのだとか。
今の石膏ボード用ピンが出来上がるまでに、そんな苦労の積み重ねがあったのですね。
その開発者としての想いに、なんだかじんわりと胸が熱くなってくるわたしたちなのでした。
「壁に付けられる家具」のこぼれ話。
「壁に付けられる家具」が、実はシリーズの異なる別の商品にも意外な影響を与えていたというお話を聞くことができました。
「CDプレーヤーもピンにしてほしい」の一言。
・壁掛式CDプレーヤー
(上の商品名をクリックすると「無印良品」のネットストアをご覧いただけます)
その商品とは、きっとご存知の方も多いであろう「壁掛式CDプレーヤー」。
もともと付属品に木ネジがつけられていた商品でしたが、現在、「壁に付けられる家具」と同じ石膏ボード用ピンに変わっているんです。
これは、壁に付けられる家具を購入したお客さまからの「CDプレーヤーも同じような仕様にしてほしい」という声が反映された結果。
オブザベーションに限らず、こうしてお客さまの声も積極的に取り入れるという柔軟なものづくりも、「無印良品」らしさと言えるのではないでしょうか?
本日の「欲しい!使いたい!」
01.壁に付けられる家具・アルミ・ミラー(2,900円)
02.壁に付けられる家具・アルミ・ポケット(2,500円)
03.壁に付けられる家具・アルミ・棚・44cm(3,900円)
04.壁に付けられる家具・アルミ・箱・44cm(6,500円)
(上の商品名をクリックすると「無印良品」のネットストアをご覧いただけます)
今回の座談会でわたしたちの熱い視線を集めていたのが、アルミ製の壁に付けられる家具。
なにせわたしたち、この存在をそれまで知らなかったのです…。
アルミ製は洗面台などの水回りに適しているとのことで、木材に加えて新しいラインナップとして作られたのだとか。
なかでも、座談会に同席していた店長の佐藤が釘付けになっていたのが、こちらの「丸リング・トレーセット」。
・丸リング・トレーセット
(上の商品名をクリックすると「無印良品」のネットストアをご覧いただけます)
同じく「無印良品」のアロマディフューザーをちょうどぴったり載せられるとあって、その愛用者である佐藤は目を離せない様子でした。
01.壁に付けられる家具・長押・幅88cm・タモ材/ナチュラル(2,800円)
02.壁に付けられる家具・棚・幅44cm・タモ材/ナチュラル(1,900円)
03.壁に付けられる家具・コーナー棚・タモ材/ナチュラル(1,900円)
04.壁に付けられる家具・棚・幅44cm・タモ材/ナチュラル(1,900円)
(上の商品名をクリックすると「無印良品」のネットストアをご覧いただけます)
今回の話題にもあがった「自由にカスタマイズする」という使い方。
とくに、いくつか並べて角を利用する組み合せは是非マネしてみたいアイデアでした。
01.壁掛式CDプレーヤー(12,800円)
(上の商品名をクリックすると「無印良品」のネットストアをご覧いただけます)
実は今回の座談会まで、壁掛式CDプレーヤーの留め具が変わっていることを知らなかったわたしたち。
特に音楽好きなスタッフ齋藤は、壁に大きな穴を開けたくなくて諦めていたということもあり、座談会でこの事実を知り大興奮でした。
・下の画像をクリックいただくと「無印良品」のネットストアをご覧いただけます。
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『BRAND NOTE』をはじめるにあたり、まず最初に当店のスタッフ全員から「無印良品」の愛用リストを提出してもらいました。
そこで1番多く挙げられたのが、本日ご紹介した「壁に付けられる家具」だったんです。
愛される商品には、理由がある。
今回その理由が、「無印良品」のものづくりに対する熱い思いにあるということが実感できたような気がします。
さて、明日の第3話は、昨日からお届けしてきた「PET詰替ボトル」から「壁に付けられる家具」まで、当店スタッフの愛用シーンをお届けしたいと思います。
どうぞお楽しみに!
(聞き手・文 スタッフ二本柳)
※ご紹介している商品の金額は、2015年8月現在の内容となります。
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