【スタッフコラム】父の庭しごと。あれから1年
父が庭しごとをはじめました。というコラムを書いてから約1年。
1年経った今も、朝に晩にと水遣りが日課の父。続いています、庭しごと。
昨年は一輪咲くのがようやくだったあじさいが、今年は沢山咲いていて。私だったらこんなに咲かせられないので、ひそかに感心しています。
父と娘の葛藤
カメラロールに入っている庭の写真を眺めながら、母がいなくなってからの1年を思い起こしました。
長かったような、それともあっという間だったような。私の人生で一度も見たことがなかった父の涙。それを何度も見たのも、この1年でした。
ある日のこと。
庭の花を少し整理したいと父から相談を受けました。植物が多すぎて世話が追いつかず、手入れをしやすいようにしたいとのこと。
母が残した大切な庭を守っていこうとして、変わろうとしていた父。
一方の私は、現状のままを守りたくて、なかなか首を縦に振ることができずにいたんです。
大切なものが忘れられてしまうのではないかと危機感を抱き、父のことを疑う気持ちすらわいていました。
同じ目的を持っているはずの二人。お互いの譲れない想いがぶつかりました。
若い頃に父と会話をする機会が少なかった私は、父と議論を交わすなんてもちろん初めてのこと。考えを理解しようとしてもうまくいかず複雑な気持ちを抱えたまま、疲れてしまった時期もありました。
家族だからこそ、相手の変化に敏感に反応して戸惑ったり、何でも分かりたいと思いすぎてしまう気持ちもあるように思うのです。
最終的には少しずつという前提で庭の整理をする方向に。後日、父仕様に変化した庭を見たとき、私の中に案外ほっとした気持ちが芽生えていました。そして思ったんです。
何かを「守りたいという気持ち」と、「変わらないでいること」はイコールではないんだということ。
大切なものを守っていくために変化していくことは、とても自然なことなんだっていうこと。
今年も、父と庭の花たちに教えてもらったような気がします。
ところで最近の父は、料理にも興味津々。
「にんじん嫌い」として我が家で名を馳せていた父(母は一度もにんじん料理を父に出さなかった)ですが、先日はじめて食べた「にんじんしりしり」のとりこになってしまった様子。
この1年であっさりにんじん嫌いを克服し、今では自分で作れるように練習する日々です。
来年には、庭しごとだけじゃなく料理名人になっているかもしれないので、そっと陰から見守ります。
父がにんじんが食べれるようになった、なんて聞いたら母はすごく驚くだろうな。
お母さん。今日の庭の花も、とても綺麗です。
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