【スタッフコラム】寄り道ができない自分に。
編集スタッフ 松田
つい先日のこと、娘の保育園へのお迎えから寝かしつけまで、夫に託せる日がありました。
ここしばらく夫は忙しく、仕事帰りに自由な時間ができるのは久しぶり。もう少しで2歳になる娘と、2人きりで過ごす日々が続いていて、自我が出てあらゆることに「いや!」と言う娘に対し、私自身もイライラしてしまう場面が増えていました。大人気なく振る舞ってしまう自分に嫌気がさしていたこともあり、せっかく時間ができるんだから気分転換しよう!と思い立ちました。
「今日は夜ちょっと遅くなるね。よろしく!」と夫と娘に伝え、朝の通勤電車の中で、束の間のひとり時間をいかに充実させようか、ぐるぐると考えました。
映画が1000円の日だし、レイトショーにでも行こうかな。検索。うーん、でもあまり観たい映画が上映していない……
喫茶店へ行って、静かに読書をするのもいいかも。あ、でも読みかけの本、家に忘れてバッグに入っていない……
じゃあ、同僚を誘ってお酒でも飲みに行こう!
しかしオフィスに着くと同僚は忙しそう。「急に誘ったら悪いかな」と遠慮してしまい、最後まで誰にも声をかけられず……。ひとり家の最寄りの駅に着いて、一杯だけでもビールをと入ったお店も、なんと「ごめんなさい、今満席なんです」と断られてしまいました。
結局、立ち寄ったのはスーパーマーケット。食材を詰め込んだレジ袋を手に、トボトボと家路につく私。
せっかく夫と娘に時間をもらったのに、楽しく寄り道もできない自分がすごく情けなく思えて、漫画のように「はぁー」と大きなため息をつきながら家に入ろうとしたその時。
ふと見上げた空の夕焼けが、あまりにも綺麗に見えて、胸がぎゅっとなりました。
それは決して特別な色の夕焼けではなく、電柱や家の屋根に囲まれた狭い空から見える、ただただごく普通の夕焼け。でも本当に綺麗で、ぼーっと見つめてしまいました。
そして、単に「夕焼けがきれい」と感じただけなのに、寄り道できずに空回りした自分にも、不思議と「まぁ、いっか」と思えたのです。
また、昨日のこと。いつも通り「いらない、いらない」と準備した夕食のお皿を突き返す娘。「もーう!」とピリリとした口調で言いそうになった時、窓の向こうの空が目に入りました。
「ちょっとさ、お空が綺麗だから一緒に見よっか」と言うと、珍しく素直に「うん」と返事をしたので、抱っこをして、一緒にベランダへ。
月がのぼり、ほんのりとピンク色になりはじめた空を2人で見つめ、「きれいだねー」「お月さまが出ているねー」と言い合うと、また不思議と気持ちが軽くなりました。
そのあと娘が素直にご飯を食べてくれたわけでも、何か悩みごとが解決したわけでもないけれど。でも、スマートフォンのカメラロールに残った空の写真を見返しながら、「空を見上げているときのあの気持ち、覚えていたいな」と心から願うのでした。
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