【スタッフコラム】新しいお買いもの様式、研究中です。
商品プランナー 斉木
この自粛期間、生活の何もかもの見直しが求められるなか、個人的にもっとも本腰を入れて考えたのは「装う」ことをどれだけ貪欲に楽しめるか、ということでした。
もともと毎日卵かけご飯でいいから、気に入った服を1着でも多く買いたい、というタイプ。
気に入ったお店数軒は、電車を1時間乗り継ぐのもなんのその、定期的に巡礼するのがルーティーン。その空間にいるだけで細胞が喜んでいるのがわかるような、何者にも代えがたいパワースポットでした。
そんなお店にも、もう何ヶ月も行っていません。といっても、気合いを入れてオシャレしたくなるような予定もないんだから、新しい服を買わなくても特段問題はない、と思っていたんです。はじめのうちは。
毎日同じようなトップスにウエストゴムのパンツを合わせること数日。なんというか……日に日に生気がシュルシュルと抜けて、自分が萎んでいくのが手に取るように分かりました(怖かった)。
このままではいかん! こんなときだからこそ、装うことを今まで同様、いや今まで以上に楽しむ方法を見つけてやるぞと、謎の反骨心がメラメラ。
今日は、そんな私がここ数ヶ月で試行錯誤した「極私的・新しいお買いもの様式」をご紹介します。
ネットショッピングに試行錯誤
「お店に行く」ということ自体がエンタメだった私にとって、ここだけの話、通販で服を買うというのは数えるほどしかしたことのない、未知の領域でした。
スカートもパンツもマキシ丈が好きだけどヒールは履かないから引きずるのはイヤとか、ちょっとくすんだニュアンスカラーが好きだけど顔映りは気になるとか、「実際に着ないとわからない」と思ってどうしても勇気が出なかったのです。そんな自分でも安心してポチッとできるように試行錯誤し、ひとまず見つけたふたつの法則がこちら。
その1、実寸は嘘をつかない
きっとネットショッピング玄人の方には常識なのでしょうが、クローゼットにある好きな丈のワンピースやパンツの丈を測る。これだけで画面越しの服への解像度はグッと上がります。
ちなみに身長164cmのわたしは、ワンピースなら着丈132cmが個人的どストライクゾーンと知りました。
その2、写真はスタジオ&自然光、両方で色味をチェック
私の好きなニュアンスカラーは環境によって色が異なって見えやすいです(そういえば実際のお店でも照明の色を加味しないと失敗することが多かった)。
そこでできるだけ、スタジオで撮られた商品写真と、そのお店のSNSで店員さんが自然光で着用されてるもの、両方を見るようにしています。万が一に備え、返品規約を調べておくのも忘れずに!
柄、柄、柄がほしい!!
基本的に洋服はベーシックで派手じゃないものにばかり手が伸びます。それが、このところ何かが爆発したように「柄物」や「色物」を求めていました。
なかでも、伸びきった髪の毛をなんとかしたいと頭に巻いた、母から譲り受けたウン十年もののスカーフは、気分をガラッと変えてくれました(会社につけていくには勇気が必要だけど、画面越しならいっかな、と思えたのもポイント)。
なんてことない無地のTシャツの日にこそ、柄ものの効能を実感できます。
大好きな洋服が並んだ空間に身を浸すことができなくて寂しかったのは本音だけれど、代わりにちいさな冒険を繰り返したここ数ヶ月。振り返れば、それはそれで好奇心が刺激されたし、お店に行く以外にも楽しむ方法はたくさんあるじゃん!という発見にもなりました。
最近はもっぱら、より陽気な気持ちで過ごせるよう「東欧チックな柄のガウン」をスマホ片手にリサーチする日々。ネットという大海原で、運命の1着と出合える日を、今か今かと待っています。
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