【スタッフコラム】ポジティブの正体
バイヤー 石谷
昔からなにをするにも、「良いこと」と同じくくらい「悪いこと」が起こることを、想像してしまうクセがあります。
なぜだか決断だけは早い方なので、そのせいで迷って何も動けない、ということは少ないのですが。
その代わり逆に、「あ〜もしこんなこと起きたらどうしようか(汗)」なんて思いながら、行動してしまうことが日常茶飯事。
なんだか自ら悪いほうに突っ走っているようで、ついつい後ろ向きなことを想像してしまうこのクセを、どうにかやめたいのですが……
でも一体、ポジティブってどうやったらなれるものなんでしょう?
スーパーマンになれない自分
そもそもなぜ後ろ向きな考えが多いのかというと、わたしは「変化に迅速に対応する」というのが大の苦手。
なにが起きても状況を察して、すぐにアイディアを出したり対応できる、スーパーマンのようになれたらと思うけど、わたしにはそれができません。
今から起こるかもしれない「悪い状況」に丸腰で挑むなんて怖い、と思ってしまう。だから事前に色々考えたり、ひとつひとつ案を探っておくことで、予防しておきたくなるんです。
それに、もう1つ怖いのが、悪いことが起きたときに必要以上に記憶に残してしまうこと。
ふいに突然、それこそ10年も前の記憶を未だにまだ思い出すことがあるのですが、その多くはやっぱり自分にとってインパクトが大きかったり、予想していなかった出来事のように思います。
失敗は次に活かせばいいと思うのですが、怖いのは、そのとき後悔した記憶が、何度も自分にやってくること。
すっと次に進めるように。苦い記憶を少し薄めて残すために。「こんな失敗がありそうと思っていたけど、やっぱりそうだったか!」と言えるよう、あらかじめ想像しておきたくなるのです。
もちろん日々起こることは、予想していたことを簡単に超えてくることばかりだけれど。
ポジティブって一体なに?
さあ、そんな訳で、憧れを隠しきれない「ポジティブ」という言葉。
一歩近づいてみたいと、まずは辞書をひいたのですが、そこに思いがけない言葉が書かれていました。
これまで、わたしの中の勝手なイメージでは、ポジティブはどちらかというと楽観的でプラス思考。ネガティブは悲観的でマイナス思考。そんな感じ。
でも、実際に辞書に書かれていたのは、
「ポジティブ」とは、積極的。肯定的。
「ネガティブ」とは、消極的。否定的。
これを見て、ちょっと気持ちが楽になりました。だって「積極的」もポジティブだと言うのだから。
言葉の解釈は人によってそれぞれだと思うのですが、わたしが安心した理由はこう。
良いことでも悪いことでも、それについて考えるだけで明らかに「積極的」だし、逆を言えば何も考えないのは「消極的」だということ。
こんなことが起きるかも?と考えることは「肯定的」だし、逆を言えばそんなこと起こるはずがないと信じるのは、「否定的」なのかもしれない。
時に後ろ向きな考えが止まらなくても、またこんなことを考えてしまって……と落ち込む必要もきっとない。
とにかく、「考え続けること」がポジティブ。
そんな新しい解釈が自分のなかに追加されただけで、世界がいつもより眩しく見えたのでした。
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