【等身大の花くらし】後編:週末のとっておきの楽しみに。1000円以内でつくる「3本ブーケ」のすすめ
編集スタッフ 藤波
新緑がまぶしく、植物が生き生きしている季節。今年こそは花との距離を縮めたくて、花のある暮らしをめいいっぱい楽しんでいる方にお話を聞きました。
訪れたのは、作業療法士として働きながら休日にお花屋さんをしているkomo(コモ)さんのご自宅。花屋さんのようにたくさんの植物に囲まれた空間で迎えてくれました。
前編では、花との暮らしの最初の一歩で気になるあれこれについて教えてもらいました。続く後編では、花を選ぶ楽しみを気軽に味わえる「3本ブーケ」をご紹介します。前編から読む
もっと自由に、気楽に。
3本ブーケをつくってみよう
花屋さんに並ぶ、色とりどりのお花。その中から自分好みのブーケをしつらえて家に飾ったり友人にプレゼントできたら、どんなに嬉しいだろうなと思います。
だけど気になるバランスや、お値段のこと。初心者の自分にはハードルが高いような気がしていました。
komoさん:
「そんな方にぜひおすすめしたいのが、『3本ブーケ』です。切り花3本なら大抵の花屋さんでおよそ1000円以内で済みますし、その組み合わせは無限大。
今日は別々のタイプの花びんに合わせて3通りの『3本ブーケ』を作ってみようと思います。もちろん、用途や予算によって本数を増やしてもOKですよ」
個性ゆたかな3本、ぜんぶが主役。
チューリップ × エリンジウム × フリージア
▲ピッチャーは『IKEA』のもの
komoさん:
「すっとした形の透明のピッチャーには、色も形も違う3本を選びました。
主役になるようなパキッとした色を複数選んでも意外にケンカしないのは、透明の花びんだからこそ。
はじめは全体的に長めにカットすることで『水揚げ』をする余地がたくさん生まれて、より長く楽しめるメリットもありますよ」
komoさん:
「同じくらいの高さに切り揃えてもいいけれど、あえて段々になるよう長さの違いをつけてあげると、より一層個々の力強さを感じられる気がします」
迷ったら「お花2本・枝物1本」がおすすめ
ラナンキュラス × レースフラワー × ライスフラワー
komoさん:
「淡いブルーのピッチャー型の花びんには花と枝物を両方合わせました。枝物が支柱のような役割を果たしてくれるので、3本ブーケのうち1本に枝物を選ぶのが個人的な一押しです。
存在感抜群のレースフラワーは全体的にほかの2本と絡ませると馴染んでくれますよ。このブーケも全然違う3本ですが、枝物であるライスフラワーの小さな白い花のおかげで一体感が出ました。
余談ですがピッチャー型の花びんは水量の調整がしやすく、花を生けていなくても絵になるので、初心者の方でも扱いやすいと思います」
アンティークの器にはシックなお花を
キンセンカ × ユーカリ × リューカデンドロ
komoさん:
「最後に、ピューター製のアンティークの花びんに合わせたブーケを作りました。古道具の無骨な雰囲気に負けないように、インパクトのある野草のような花を選んだのがポイントです。
キンセンカの長い葉は切らずに外に向けて勢いよく垂らすことで、より花びんとマッチしてくれます。
この3本はどれもドライフラワーになるもの。飾っているうちに水分が抜けてドライになったら、そのまま飾ることができます」
番外編:ブーケに対して花びんが大きかったら?
▲1本のリューカデンドロも、この通り。ちょっとの工夫で、すっと立ち上がりました
komoさん:
「せっかく作ったブーケに対して手持ちの花びんが大きすぎた、なんてこともあると思います。
そんなときは、剪定した残りの枝や割り箸で花びんの口径につっかえ棒を作ってあげるといいです。写真のように1本でも十分ですし、2本で十字のつっかえ棒を作るとより花の立てかけ具合を固定できます」
3本ブーケをプレゼントしたい!
家にあるものだけでできる、簡単ラッピング
あっという間に完成した「3本ブーケ」たち。どれも不思議と生き生きしていますね。
最後に「これを誰かにプレゼントしたいと思ったら家にあるものだけでラッピングできますか?」というちょっぴり無茶な質問をしてみました。
ブーケの束ね方
▲「これは花屋さんも実際にやっているやり方で本当に外れないですよ」とkomoさん
輪ゴムを1本の枝(茎)に通し、全体に2〜3周させて再び1本に引っ掛ける。
簡単ラッピングのやり方
1. 湿らせたキッチンペーパーで包む
2. 上からアルミホイルで包む
3. きれいな紙袋をブーケの大きさに合わせて切る
4. ブーケを包んでリボンを巻いたら完成
komoさん:
「気のおけない友人宅にちょっと花を持っていきたい、なんてシーンにはこんなやり方はどうでしょう。
厚みがしっかりした紙袋はしっかりブーケを守ってくれますし、空いたスペースにメッセージを書いたらきっと喜ばれますよ」
正解はないから、好きに楽しむのが一番です
komoさん:
「僕自身、花を好きな気持ちだったり、花を贈って喜んでもらえた経験を糧にお花屋さんをしています。
いつも考えているのが、別にルールにとらわれなくてもいいんだ、ということ。色や形がバラバラの組み合わせでも、だからこそ花が生き生き見えると思うんです。
楽しみ方は、まさに十人十色。今回紹介したこともひとつの考え方なので、細かな部分は気にせずにまずは好きなお花を手に取ってくださいね」
komoさんとお話ししていると、それを組み合わせていいんだ! そんなふうに飾れるんだ!と驚くことばかり。
おしゃれに飾ることを意識するあまり、知らず知らずのうちに自分で “こうあるべき” と縛っていたんだなあと思います。
そんな思い込みに気づいたら、もっと自由にお花と付き合えそう。週末に3本ブーケを作るべく花屋さんに行くことが、当分の楽しみになりました。
【写真】上原朋也
もくじ
komo
花屋と作業療法士のダブルワーカー。comons(コモンス)として、さいたま市にある古着と植物を扱うショップ「tokiwa」に定期出店するほか、自宅の「和室アトリエ」でスワッグ作りのワークショップを開催。音楽とキャンプのイベント「OTO camp」の主催も。Instagramは@komo1220から。
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