【夏靴マスター】後編:プロにきく。夏の大人スニーカーや、冷え対策の靴下選びのコツ
編集スタッフ 糸井
夏のおしゃれがたのしくなってきた季節に。サンダルやスニーカー、靴下のおすすめのコツを知れたら、昨年よりも夏のおしゃれ欲を満たせそうです。
特集『夏靴マスター』では、スタイリストの植村美智子(うえむらみちこ)さんに、夏の足元の悩み事をお伝えし、解決策やそのコツを学びます。
後編では、夏におすすめのカラーサンダルやスニーカー、靴下選びについてききました。
01.
色で夏を感じるなら、おすすめは?
「合わせやすさを考えるうち、手持ちのサンダルが黒ばかりに。欲張りですが、夏をたのしみつつ、子どもっぽくならずに垢抜けるなら、どんな色のサンダルがおすすめでしょう」
蛍光カラーか、
王道のホワイトはどうでしょう
▲フェミニン寄りにしたいなら、ストラップが細めなサンダルを選ぶと◎。ポイント使いしたいなら、ストラップが太めのスポーツサンダルもおすすめとのこと
植村さん:
「夏ならではの色を楽しむなら、いちおしは蛍光カラーです。蛍光は、子どもが履くと子どもらしく、大人が履くと大人に見える不思議な色なんです。
コーデの色を選ばず、白いTシャツやシャツワンピのようにシンプルな装いでも、これだけでもおしゃれに。
なかでも緑や黄色のような中性色が合わせやすいですよ」
植村さん:
「白も、夏らしいサンダルの王道。
とくに真っ白ではなくややベージュやグレーがかった白を選ぶとハードルが下がります。それだけでも、足元が明るく、素肌も綺麗に見え、差し色としてちょうどいいんです。
さらにソールが黒いものなどを選ぶと、履き慣れた黒サンダルに近い感覚で履けると思います」
▲ややベージュがかった白ストラップに、黒のソールが特徴のサンダル
02.
夏コーデに合わせやすい
大人スニーカーは?
「ボリュームのあるスニーカーに挑戦したいものの、ハードルも感じます。夏に一足新調するなら、どんなスニーカーが履きやすく、おしゃれで万能でしょうか?」
素足と好相性のスニーカーで
軽やかに
植村さん:
「基本として、ボリュームの少ないスニーカーはすっきり落ち着いた印象になり、大人が着こなしやすいバランスが作れます。
個人的におすすめしたいのは、素足と相性がいい『victoria(ヴィクトリア)』の白いスリッポン。スポーティさが弱く、力感のない、余裕のある大人のスタイルを作ることができます。パンツやスカートなど、コーデを選ばないので私もしょっちゅう履いていて、より快適にするために中敷きを足しています」
03.
靴下のおしゃれな
取り入れ方を知りたくて
「夏は冷え対策によく靴下を履きますが、選ぶのは白や黒ばかり。カラー靴下でおすすめの色はありますか?また、黒いサンダルに合わせるときの白以外の選択肢も知りたいです」
色はニュアンスを、丈は長めを
植村さん:
「夏の靴下の悩みには『色』と『丈』がありますが、まずは色から。
軽い印象にするなら、靴下は黒以外を選ぶと◎。個人的に白はコントラストが強く、印象も強くなるため初心者さんによくおすすめしてるのは、淡い黄色や、水色などのやさしい色味のカラーソックス。
強く効きすぎないので、大人の着こなしを作ることができますよ」
植村さん:
「黒いサンダルの場合は、透け感のあるシアーソックスを選んでみてはいかがでしょう。軽やかに、おしゃれ見えしますよ。
透け感があるとはいえ、守られている感はしっかりあるので冷え対策も叶います」
植村さん:
「ちなみにサンダルは、カラーソックスを合わせやすいよう、色はベーシックなものを選ぶとチャレンジしやすいと思います。
そして華奢なサンダルより、フォルムのしっかりしたサンダルの方が、難しく考えずバランスの良いソックスコーディネートをつくれますよ」
▲ソックスの色をしっかり効かせたいなら、同色を合わせるとおしゃれにまとまります。たとえば緑のサンダルには、同じ緑の靴下を。
植村さん:
「靴下の丈は、靴下の履き口が見えない長さが大人っぽくベスト。靴下と肌との境界線が見えないことで、幼くならず、一層カラフルな靴下も楽しみやすくなります。
長いと暑さが気になる場合は、シアー素材のものがやはりおすすめです」
▲おすすめの、くるぶし丈ソックス(COTTON TOUCH SHORT SOCKS/FALKE)
植村さん:
「もし短めの丈が好みなら、シルク素材のものを選ぶと、生地に抜け感がほんのりと出て、大人な印象に。スポーツサンダルにも大人っぽく合わせられ、暑さも和らぐ素材です。
また、
番外編:植村さん愛用のサンダルは?
▲左から『REMME(レメ)』の華奢サンダル、『melissa(メリッサ)』の透明サンダルに、今年新調した『Teva』の蛍光色。どれも全身が黒くてもコーデを軽やかにしてくれます
最後に、植村さん愛用のサンダルも聞いてみました。
植村さん:
「全身ブラックコーデになりがちなのと、夏は快活なロゴTシャツもよく着るので、足元は大人っぽくするようにしています。この3足は、特にパンツスタイルのときに履くサンダルですね」
植村さん:
「反対に、足首が覗くような丈の少し短いスカートやワンピースは、肌が見える分、足元に重さをつくると大人なおしゃれになることも。そんなときは、このボリュームのあるサンダルを選ぶようにしています」
そんな植村さんの、夏の足元のおしゃれ講座でした。
自分の普段着にはどんなコーデが多いかを改めて把握することで、そこにぴったりなサンダルを選びやすいこと。また、おしゃれで履きやすさも満たすコツを知れたことで、今年はちょっと軽やかに足元のおしゃれにチャレンジできる気がします。
(おわり)
photo:滝沢育絵
styling:植村美智子
もくじ
スタイリスト。雑誌や広告などで活躍し、2010年より個人向けファッションコーディネートサービス「Liltin’(リルティン)」もスタート。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、『「今の自分」に似合う服』(天然生活ブックス)などがある。
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