【スタッフコラム】蚤の市で、これまでの価値観をまるっとリセット。
編集スタッフ 二本柳
なんで蚤の市がたのしいんだろう?
全国のあちらこちらで開かれている蚤の市や骨董市。
週末に、神社の境内で催されることも多いですよね。
私もなにか特別なきっかけがあったわけでもないですが、学生の頃からいつのまにか蚤の市や骨董市の開催情報を気にかけるようになっていました。
先日、写真整理をしていたらあまりにたくさんの写真が出てきたので、「そういえば、どうして好きになったんだっけ?」と、ふと疑問に。
そして気がついたのが、これまでの価値観がくつがえされていく感覚が楽しいからじゃないかな、ということでした。
蚤の市では、繊細な装飾のほどこされた花器が300円だったり、その横にある汚れた湯のみが5万円だったり… と隣同士に置かれているものがバラバラ。
素人の私には、どんな基準で値付けがされているのか、まったく分かりません。
これは可愛い!と手に取ったそばから、売っているご主人本人に「そんなガラス買って、何につかうの?」と逆質問を受けたり(笑)なんてこともあるから、余計に自分の価値観が曖昧になってきます。
でもそんな風に、モノの背景も情報もわからないまっさらな状態で物色するからこそ、既成概念でカチコチになっていた頭がいったんリセットされる。
これまでの価値観がどんどん迷子になっていく、その感覚がもしかしたら蚤の市が楽しいと思う理由なのではないかなと思います。
旅先でも蚤の市に立ち寄りたい。
午前中に盛り上がりをみせる蚤の市や骨董市は、ちょっと頑張って早起きしなければならないことが多いですよね。
そんなわけで私にとっては、ふらりと行く場所というよりも前々から「この日!」と決めて意気込んで行くような存在。
だからか、都内で開催されているものよりも旅先で行く場合がほとんどです。
そこでのたのしみは、やはり、売っている人との会話にあるような気がします。
特にそれが海外だったりすると、「なぜ外国から来て、わざわざこれを買うのか?」と不思議に思うのか、積極的に話しかけてきてくれます。
何を言われているのかさっぱり分からなくても、オススメしてくれているのか、渋い反応なのかは表情でなんとなく分かる。
そんな風に顔色をうかがいながら選ぶのも、普段のショッピングにはない楽しみではないでしょうか。
蚤の市での感覚は
日々の生活に通じるかも?
今回、ふと浮かんだ疑問から、蚤の市のたのしみについて思いをめぐらせてみましたが、もしかしたら普段の生活にも必要な要素が詰まっていたのではないだろうか?などと大袈裟なことを考えています。
蚤の市に行くと、情報というものがほとんどありませんよね。
モノそのものを見つめることと、それを売る人との会話をたよりに「これを買おう!」と決めるわけですが、私にはそれがなかなか難しく感じます。そして、だからこそ楽しいというのもあります。
日頃、たくさんの情報でいっぱいになっている頭を一旦リセットして、シンプルにモノと向きあう。
そんなふうにして、モノだけでなくコトにも向き合うことを意識していたら、価値観はどんどん多様なものになるかもしれないです。
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