【店長コラム】あたらしい扉をあけて出会えた香水。
店長 佐藤
「アロマオイルやパフュームのような”香り系”のものはお店で扱わないのですか?」
ある日、面接にこられた方から質問され、わたしは咄嗟にこう答えました。
「ネットショップで”香り系”のものを扱うのはハードル高いかなと思っているんです。香りって人によって生理的なレベルで好みが分かれるものだから、どこかのお店に行って好きな匂いかどうか確かめないと決められないんじゃないかと思っていて」
実はこれと似た会話をここ数ヶ月の間に、何人かの方としたんです。どの方からも同じような質問をされて、どの方にも同じように答えた。
でも、本心からそう思っているんだろうか。だって、自分にとっても”香り”はなくてはならないものなのに。
考えてみたら、とてもシンプルな答えに行き着きました。それは「わたしが”香り系”のものをネットショッピングしてこなかったんだ」という事実。
自分の経験と重ね合わせて、”香り系”のものは難しいとどこかで決めつけていたのかもしれません。
ならば!と、以前から気になっていたブランドの香水をネットショッピングしてみることに。(日本人の肌や感性と向き合いながら日本国内でつくられているというブランドストーリーに惹かれていたんです)
セレクトした香りはシトロン。ベルガモット・レモン、オレンジなどの柑橘系のエッセンシャルオイルが使われているという説明を読みながら、今まさにその香りを嗅いでいるようなリアリティのある不思議な感覚を味わいました。
想像のなかだけで香りを体験すると今度は早くこの手にとって嗅いでみたいというふうになる。「今か、今か」と荷物が届くのが待ち遠しくてしょうがない買い物は本当に久しぶりでした。
さてさて、届いた後の肝心な部分「で、香りはどうだった?」ですが、想像していたのと実は少しばかり違いました。素朴な香りをイメージしていたけれど、もうちょっとレディな香りだったとでも言いましょうか。
でも好きな香りの範疇だし「そろそろ素朴な香りを卒業せよ」というメッセージだと前向きに捉えて絶賛愛用中です。
この香水を、朝の身支度中に手首のあたりにシュッとひと吹き。
(白のブラウス:manonノースリーブシャツ)
すると「オトナの背伸び」が後押しとなって、大事な会議や食事がある日などは洋服えらびもはかどるようになりました。
一度気に入った香水ですから、リピートするときは安心してネットショッピングできるでしょう。もちろん、未知の香りとの出会いも引きつづき探してみようと思っています。
「経験する」「自分の実感を蓄える」ということがどれほど大事か、あらためて思い知らされました。まだまだ「難しい」「論外」と決めつけて過ごしていることがありそうです。いや、あるな。
「北欧、暮らしの道具店」で”香り系”のものを取り扱う予定はまだないけれど、いつかそんな新しい扉を開くこともあるかもしれません。
自分でしてみた経験がそういう心境にまで導いてくれました。
Data:
AUX PARADIS(オゥパラディ) オードパルファム
#002 Citron(シトロン)
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