【ノルウェー日記】物価は高くても、買い物上手になれる?移住して知った買い物のたのしみ。
ライター 桒原さやか
物価が高いノルウェーでは、スーパーの買い物だって真剣です。
「けっこう高くなってしまったなぁ……」
物価が高いノルウェーでは、スーパーでの買い物はまさに真剣勝負。ちょっと油断すると、けっこうなお値段になってしまいます。
そんなわけで、ここに住んでからというもの、きもちよかった〜という買い物体験は残念ながらそんなに多くありません。
でも、そんなノルウェーで、わたしが楽しみに足を運んでいる場所があるのです。
掘り出しモノをみつけるべく、歩きまわってます。
わたしが住んでいるトロムソはちいさな街ですが、4・5店ほど古道具屋さんがあります。
店内に入るとそこに並ぶのは、花柄がかわいいティーカップやガラスの繊細なキャンドルホルダー。さすが北欧のデザインだな〜と思うアイテムがずらりと並び、店内を歩くだけでワクワクします。
そして何といってもうれしいのが、そのお値段。よくよく探してみると数百円くらいから手に入るものもたくさんあり、掘り出しモノが見つかるのです。
そんなわけで、いつも宝探しをしているような気分で、お店の中をウロウロ。店内を歩きまわっています。
子供用の洋服も豊富で、ママたちが真剣な表情でえらんでいるのをよく見かけます。
手作りのアイテムが人気商品?
ネズミのパペット人形。手作りとは思えないほどの腕前に、毎回ビックリさせられます。
店内を歩いていて、ふと目にとまるのが手作りのアイテムたち。てぶくろや刺繍のクロス、風景を描いたデッサンから粘土でつくったオブジェまで並んでいます。
こんなモノまで売っているの?と驚きつつも、その繊細なつくりと、手先の器用さに毎回感心するのです。
手作りのアイテムが多いのは、きっと北欧の長い冬が関係しているんでしょうね。
冬は家のなかで過ごすじかんが長いので、女性は編みものや刺繍。男性なら木の工作など、家で楽しめる趣味をみんなが持っています。
お店に来ているお客さんたちは、手にとって商品をじっくり眺めたり、誰が作ったのかしら……と想像しつつ、買い物を楽しんでいます。
赤いボックスにヒミツがありました。
ある日お店の人と話をしていたときのこと。こんなことを教えてくれました。
「ここに並んでいる商品は、どこからくるか知ってる? 赤いボックスから来ているのよ」
ノルウェーでは、スーパーの横や広場など、街のいたるところに赤いボックスが設置されています。これは使わなくなった洋服や雑貨や本を入れるためのもの。
わたしも赤いボックスの存在は知っていましたが、いつも楽しみに足を運んでいた古道具屋さんとつながりがあったとは知りませんでした!
このボックスに寄付されたモノたちが、お店に並んでいる商品だったのです。(売り上げの一部は教育や福祉に寄付されるそう)
スーパーの横に設置されているので、気軽に立ち寄ることができます。
環境にもやさしくて、みんなも気分よく過ごせる。
使わなくなったモノは、次のひとへ。そして、必要なひとが安く手にすることができる。
この習慣が自然とできているのはすごいなぁと思います。無理なくリサイクルが続けられる環境がきちんと整っているからなんでしょうね。
そんなことを知ってからは、使わなくなったモノはすぐに捨てず、ストックするようになりました。
捨てるときに感じていたちいさな罪悪感もなく、誰かがまた使ってくれるのもうれしくて、まさに一石二鳥!得した気分です。
赤いボックスのことを知ってからは、いっそうお店に通うのが楽しみになりました。
家の近くを散歩していたら、ホロムイイチゴを発見!北欧は今、ベリーの季節です。
ライター 桑原さやか
『北欧、暮らしの道具店』で、お客さま係として6年間働いていた元スタッフ。旅が好きで、冬の旅行で訪れたノルウェーの北極圏にある町、トロムソに一目惚れ。スウェーデン人の夫と共に、2016年6月より移住をはじめている。
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