【スタッフコラム】ていねいに「今」と向き合いたいけれど。
編集スタッフ 二本柳
ときどき自分でも驚くほど上の空で食事をしていることがあります。
せっかくお気に入りのカフェへランチに来たのに、何をどの順番で食べたか自覚がないくらい。心ここに在らずのまま、気づけばお皿だけが空になっている……なんてこと。
そういうときは、たいてい「今」ではない先のことで頭がいっぱいになっているとき。目先3時間のことで頭がいっぱいで、せかせかした心で食事に向き合っていると、つい味わうことを忘れがちです。
そのたびに、食い意地のはった私はガッカリするんです。はぁ、イチから食べ直したい、と。。
▲寒い日も花は健気に咲いてくれます。
先週、東京にも積もるほどの雪が降った日、いつもの道路はツルツル滑るスケート状態。車が通ったタイヤの跡をたよりにペンギン歩きで帰宅しました。
さすがに私も、この時ばかりは目の前の状況に神経を集中。
そんなとき、目の前でツルッ、ツルッと今にも転びそうに歩いてくるスーツ姿の男性が。いかにも真面目そうな風貌で、でもダンスするみたいに歩いているので、それがちょっと不恰好で……可笑しくも見えました。
よりによってそんな場所を歩かなくても、、そう思いながら男性とすれ違ったとき、はじめて気がつきました。
彼は、もっと遠くから私の存在が見えていて、雪の溶けた道を譲ってくれていたんだと。
だから自分はわざわざ雪の積もった危うい道を選んで、不器用に滑りながら歩いていたんだ……。
「すみません、ありがとうございます」
せめてお礼を言えばよかった!すれ違った後に後悔しました。体の芯まで凍えるような寒い夜には、その生真面目なやさしさが沁みたんです。
こういうことって、時々あります。見ず知らずの人の行動にハッとさせられること。
雪のおかげで「今ここ」にていねいに向き合って、やっと気づけた一瞬の出来事。
こういうことを毎日どれほど見逃しているかな、と思います。
時間までにあれとこれをやらなくちゃ、帰ったらあの人にメールしよう、なんて考えていると頭はいつも「今」ではないどこかにあって、全然ていねいに時間を過ごせていない。
いけない、いけない。そう反省したそばから、今日の昼もまた上の空でパスタをたいらげてしまいましたが。
ていねいって難しいですね。でもまずはランチタイムから、「今ここ」に真摯に、誠実に向き合える時間の過ごしかたを練習したいと思うのでした。
▲そうそう、同じ雪でも蓼科で見た景色は吸い込まれそうに美しかったです。
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