【スタッフコラム】世のおじさんたちが気になる。
お客様係 上山
私の興味と思考は常日頃どこに向かっているのかと言うと、「自分以外の誰か」なんだと思っています。
目の前に新しい人物が現れると、つい人となりを観察しちゃって、その人の内に秘められたこれまでの人生まで勝手に想像しています。
今までに出会ったことのないような強烈なキャラクターに出会ったとき。
自分の内側からは出てこない言葉を用いて、巧みな話術を繰り広げる人を目の当たりにしたとき。
そんなときは居ても立っても居られなくなります。
なんて面白いのだ人間は、興味深くてたまらない。
ここ最近、私の興味範囲になっている人物カテゴリは、どちらかというと自分よりやや年上と思わしき年配の男性、いわゆるおじさんたち。
世の中ではどうも煙たがれたり、疎まれたりする対象になってしまいがち。おもしろおかしく取り上げられるネタにもなってしまいがちな世のおじさんたち。
本当にそうなのかしら?
私より少しだけ先を生きていて…。
女性ではなく、男性でいて…。
避けられがちなその存在の中にある本質をちらりと見てみたい。
何か興味をそそられるのは、私の未知の領域で生存しているからかもしれません。
背中に哀愁ただようおじさんのフィルム
▲フランスの写真家、映画作家であるレイモン・ドゥパルドン氏のドキュメンタリーをみました。
年初にみたドキュメンタリーフィルム。
その主人公は、おじさんというよりもおじいさんに近い年頃の男性です。
フォーカス定めた被写体を頑なまでに写真や映像で追い続ける後ろ姿は、無骨なのに粋にみえ、自分の思いを淡々と語る声は、緩急をつけているわけでもないのにその口調に情熱や哀愁が自然と含まれています。
実直に歳を重ねてきた人だから表現できる情感なのでしょうか。佇まいと撮り続けた写真や映像の記録で、生き様をみせてくれます。
とても魅了されてしまい、映画だけにおさまらず、その後彼の著書まで手に入れて、人生を追ってみているところです。
どこまでも明るいおじさんたちのストーリー
▲パリの街でふつうに暮らしているおじさんたちとの会話、挿絵もステキ。
チャーミングでウイットに富んだおじさんたちの語らいが文章からも伝わって来る本。
これも最近気に入っていて、電車の中で少しずつ読んでいる一冊です。
様々な事情やバックグラウンドを抱えて生き抜いてきたおじさんたち。差別、別離、不条理なできごとなども含め、あらためて言葉にしたくないこともあっけらかんと明るく、自分の人生について語っています。
みんなそれぞれ、その人にしか発することのできない格言のような言葉をもっていて、会話の中にちりばめられているのが魅力的。
おじさんたちが話してくれる個々の生き様というのが、フィクションのストーリーより興味深くて。
作り物ではない分、泥臭さや人間味がおじさんたちの話の端々に見えて、ぐっと心をつかまれます。
パンダすらおじさんに見えてきた…
▲昼休みにベンチで考え事をしている「おじさん」のように見えるのは、私だけ?
たまたまなのか、気にしているからなのか…。
何をみてもおじさんに見える!というのは言い過ぎですが、最近私のところには、ちょいちょいおじさんコンテンツが寄ってくるようです。
私の興味と思考は今のところ(今回はフランスに偏ってしまいましたが)、年配と思わしきおじさんたちに向かっており、この状況はもう少し続いていきそう。
私も例外なく、年配カテゴリーに足を踏み入れているから、きっと寄り添えるところがあるんだろうなと思いながら。
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