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【柳沢小実の家づくり】第8話:こんな後悔も、ありました。

【柳沢小実の家づくり】第8話:こんな後悔も、ありました。

柳沢 小実

こんにちは。柳沢小実です。

42歳になるまでずっと「賃貸派」だった私が、昨年ついに家を建てることになりました。

こちらの連載では、「暮らしやすさ」を第一に考えた、私なりの家づくりについて全10話で綴っていきたいと思います。

 


第8話
こんな後悔も、ありました。


およそ一年間、無我夢中で駆け抜けた家づくり。予算の関係で諦めたことは、山ほどあります。そして、初めての経験で右も左もわからず、後から後悔したこともいくつかありました。

・天窓をつけ忘れる

最大の後悔はこれ。洗面所に天窓を付け忘れたため自然光が入らず、朝でも照明をつけないといけません。気づいたときにはもう遅く、変更できませんでした。

・もう少し壁紙に凝ってもよかった

壁紙を選ぶ頃は疲れ果てて、カタログを見る気力さえないほど放心していました。もう少し凝った壁紙も値段が同じだったと後から聞いて、ちょっと勿体なかったかなと思ったり。でも、ごくシンプルな白い壁紙も気に入っています。

・建具の色が好みではない

ドアや巾木(はばき)など、建具の色が真っ白ではなく微妙なクリーム色で、ずっと嫌で仕方ありませんでした。でも、家具が入ったら気にならなくなって、一安心。アンティークっぽくていいですねと褒められることもあり、結果オーライです。

・仕事部屋が暑い

室内の温度を一定に保つとはいえ、場所によって温度のばらつきがあると説明されていた全館空調。一日のほとんどをすごす仕事部屋だけ暑かった! サーキュレーターなどを置いて対策するつもりです。

このように、後悔したことは大小さまざまありますが、「ま、いいか」と、もやもやが持続しないのが私の性格。

そもそも完璧な家などないし、住めば都と思っているからでしょう。自分をいれものに合わせるのが得意なのは、賃貸に住んできて鍛えられた部分かもしれません。

そして、今だから言える後日談。

・夫とやる気のタイミングが食い違う

私はせっかちで、どちらかというと心配症。対する夫は超マイペースな性格。スイッチが入るタイミングがずれて、途方に暮れたこともありましたが、途中で夫のスイッチも入って二人三脚で取り組めました。

・夫と好みが合わない

夫が「これがいい」と譲らなかったのが、ダイニングとキッチンの照明器具。私は華奢なものやアンティークが好きで、夫は有名デザイナーやメーカーものが好き。好みが重なる部分もあるし、違うところもあります。

▲夫の好みで買った大阪『flame』のライト。私も気に入っています

二人の空間なので、自分だけの好みを通しすぎず、夫の意志も尊重しました。違いを楽しもうと思えたから、すれ違わずに乗り切れました。

多くを望まず、完璧を目指さない家づくり。だからこそ、今こうして満足できているのかもしれません。

(つづく)

【撮影】上原未嗣

 


もくじ


柳沢小実

衣・食・住・旅にまつわる著書多数。収納好きが高じて、整理収納アドバイザー1級を取得。ラクチンですっきりな収納法を日々研究している。著書に『これからは、がんばりすぎない 40歳からの暮らし替え』 『土曜の朝だけ! “きちんと” が続く週末家事』(大和書房)など。9月に「収納と家づくり」をテーマにした新著が発売予定。 http://www.furarifurari.com

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