【スタッフコラム】「当たり前」を味わった散歩道。
お客様係 今野
関東は瞬く間に梅雨が明けて、真夏のような暑さの日々が続いています。
夏の訪れが嬉しい反面、急な気候の変化に身体も慣れず、すでに夏バテ気味。
そんな中、いつもとすこし違った過ごし方をした休日で、いくつもの巡り合わせがありました。
美しい空、やさしい歌声。
この日は、たまった洗濯や掃除、平日にやりそびれたことをあれこれと済ませていたら、外出することもなく、あっという間に一日が終わりかけていました。
やるべきことをやる、というたしかに必要な時間。(と、自分に言い聞かせました)
けれど、せっかく夫婦そろって過ごせる休日にそれだけじゃあ、とやっぱりすこし寂しい気持ちが。
そんな私の目に飛び込んできたのが、窓の外の明るさでした。
時計の針は18時を指していましたが、「まだ一日は終わってないよ」と空から言われたような気がして、二人で散歩にでかけることにしたんです。
どこまで歩くか何時までに帰るか、なにも決めずに歩き始めて、ふと空を見上げたら、一瞬で惹きこまれました。
▲ぐっと惹きこまれた夕暮れの空。
さっきまでは明るかった空が、数十分後には見事な茜色。
目を離したら、一番美しい瞬間を逃してしまうかもしれないと、先行く夫を止めて、一緒に空をただただ見つめていました。
こんな綺麗な空、いつぶりに見ただろう。
▲夕暮れの空の下で、色濃く映る紫陽花。
空が少しずつ闇に包まれ出したところで再び歩き出し、近くの大きな公園に到着すると、なにやら遠くから聞き覚えのあるやさしいメロディが。
耳を澄ませながら、引き寄せられるようにして音のする方へ近づくと、なんと、夫婦そろってよく聴いていたミュージシャンが野外ライブを行なっていたのでした…!
イヤホンを通して聴いていた歌も、改めてライブで聴くと、迫力というか、全身に感じるものがまるで違いました。
思わぬ幸運に今日の雑務の疲れも、どこへやら。
美味しそうな匂いに誘われて。
すっかり日も暮れたころ、街を歩いているとあちこちから、美味しそうな匂いが漂ってきます。
休日は家ご飯が定番の我が家ですが、この日は匂いに誘われるがままレストランへ。この日見たこと、聴いたことについて話しながら、美味しい料理に舌鼓を打ちました。
いつもの休日、で終わるところでしたが、思い切って散歩に出かけたことで、その日がとっても愛おしく感じられるような場面に、出会うことができました。
そしてそれは、決して豪華絢爛なものではなくて、日常の中に転がっているささやかなこと。
日常の忙しさの中で、空の美しさや歌声、料理の匂いを「当たり前」って思ってしまいがちだけど、その「当たり前」を大切にしていきたいな。
そう思い直せた散歩道での巡り合わせに感謝しながら、帰路につくのでした。
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