【バイヤーのコラム】座右の銘ならぬ、座右の体験がひとつ増えました。

バイヤー 山根

「座右の銘」とは、心に留めておいて、ときどき自分をいましめたり励ましたりする言葉のことをいいます。

それに似ているのですが、僕は言葉の代わりに自分の「体験」を覚えておくという自分流の励まし方法を持っています。

いわば「座右の体験」とでもいいましょうか。

先日もその座右の体験がひとつ増えました。

こちらはベンガレンシス(観葉植物)の鉢。

うちには人の背丈ほどのベンガレンシスがありまして、以前その木を選定したとき切り落とした小枝を鉢に植え直したものです。

2枚の葉っぱがパカっと開いている、そのたたずまいがなんとも可愛くて。かわいいな〜と愛でていました。

小さいベンガレンシスちゃん、植え替えてからは新芽が出ることもなく、1年間このかわいい姿を保っていたんですね。

それが突然、急に枯れたんです。

ついつい植物を枯らしてしまう僕とはいえ、特にかわいがったやつだったのでこれには意気消沈。「やっぱりだめだったか…」と凹んでしまいました。

枯れてしまったベンガレンシスの鉢は、片付ける気も起きずしばらくそのまま放置しておくことに……。

すると数日後、突然に新芽が生えてきたんです。

「お前、生きてたんか!」と思わず声をかけました。

1年間もじーっとしていて、急に葉を落としたかと思えば、新しい芽を生やす。そんな一連の出来事をみて、僕は以下のように思ったのです。

新しい環境で芽を出すには、土の中でしっかり根を生やす時間が必要なのかも知れないな!

 

こうしてまた新たな座右の体験が増えました。

「新しい環境で目に見える成果を出すには、目に見えない努力も1年くらいは必要よ」
「そして新しい成果が出るときは、古い葉が自然と落ちたりするものよ」

こんな戒めとともに、このエピソードは僕の座右の体験となりました。

戒めといっても、実際は植物から芽が出てきただけのこと。それを幅広いものごとに当てはめるエピソードとするには勝手なこじつけも含まれてしまうとは思うのですが……自分ひとりを励ましていくくらいならちょうどいい体験だと思っています。

奇しくも僕もバイヤーチームに異動して1年です。これまでは根を伸ばす期間、そしてこれからは新芽が出てくる期間?などと、自分を振り返る良いチャンスにもなったのでした。


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