【わが家の朝支度】フィンランドに移住して15年。すっきり目覚める工夫をちりばめた、働く母の朝時間(COMMON・中村雅子さん)

編集スタッフ 塩川

1日を気持ち良くはじめるための朝の習慣を、さまざまなかたに伺う連載「わが家の朝支度」では、その人らしく朝の時間を過ごす工夫や、こだわりについてお聞きしています。

今回はフィンランドのヘルシンキに暮らす、中村雅子さんにお話を伺いました。

中村さんはご主人と8歳・2歳の息子さんの4人家族。日本のデザインやクラフトを扱う、インテリアショップ「COMMON(コモン)」を2007年にオープンし、ご夫婦で経営しています。

冬と夏で日照時間が大きく変わるフィンランド。そんな中でも自然に寄り添い、工夫を取り入れながら暮らす、北欧の朝時間を覗いてみましょう。

 


寒くて暗い、フィンランドの冬
すっきり目覚めるための朝の工夫


 

7:00   起床
7:05   お湯を沸かし、お茶を淹れる準備をする
7:15   お茶を飲む、ビタミンDを摂る
7:20   朝ごはんの準備
7:30   子供たちを起こす
7:50   朝ごはん
8:30   上の子供を送り出す
8:45   洗濯機をまわす、下の子の保育園準備
9:30   保育園へ出発
9:50   家に戻り洗濯を干したり、朝食の片付けなど
10:00 出勤

 

フィンランド式のおにぎりと
食洗機対応の器で、かわいく時短の朝ごはん

中村さん:
「朝食に限らずですが、なるべく家族揃って食事をすることを心がけています。

フィンランド名物の『karjalanpiirakka(カルヤランピーラッカ)』は、朝の食卓にのぼる機会が多いです。

小麦粉とライ麦粉の生地にミルク粥(マッシュポテトや人参が入ったものもあります)を包み、オーブンで焼いたもので、日本のおにぎりに近い感覚があります。

現地のかたは、この上にゆで卵とバターを合わせた “Munavoi(ムナヴォイ=卵バター)” をのせて食べますが、我が家は好みでバターのみ、または何もつけずにそのままいただきます」

中村さん:
朝は特に忙しいので、食器を手洗いしなくても良いよう、なるべく食器洗浄機対応の器を使うようにしています。

時短のために、食品ストック(冷凍しておいたご飯やパンなど)に頼ることも多々ありますね。

写真の『karjalanpiirakka』も、いちから作るとなると手間がかかりますが、我が家は冷凍のものをよく選んでいます。

これならオーブンで温めるだけ。手軽で美味しい朝ごはんの完成です」

 

朝起きたら、窓の外を見る
太陽の光を感じて、1日をスタート!

中村さん:
朝起きて窓の外を見たとき、太陽が顔を出して東の空が明るくなっていると、ちょっと嬉しくなり、1日を気持ち良く過ごせそうな気がします。

フィンランドの冬の朝は暗く、体内時計を調整するために人工的な太陽光ライトを浴びて、体を目覚めさせるかたもいるくらいなんです。

逆に夏の白夜のころは真夜中でも、夕方くらいの明るさが続きます。アイマスクや遮光カーテンをしないと熟睡できず、寝不足な感じがします。

冬の寒さは慣れましたが、暗さはいつまでたっても慣れないですね。冬場は太陽が出ているだけで気分が上向きます。太陽の光がありがたいです

 

少し熱めの日本茶で
起きがけの体をキリリと覚ます

中村さん:
日本にいるときは、急須でお茶を淹れて飲むということはほとんどありませんでした。

けれど、フィンランドで暮らすようになってから日本茶の美味しさに目覚め、習慣になっています。こちらの水はわりと軟らかいので、煎茶も美味しくいただけます。

COMMONでも販売している『うおがし銘茶』の “にゅう” が大好きで、毎朝起きがけに飲むようにしています。

これを飲むと、シャキッと体が目覚める感じがします。朝は少し熱めに淹れるのが好きです

 

1日を元気に過ごすために欠かせない
「ビタミンD」

中村さん:
「お茶の次に飲むのが、ビタミンDです。子供用と大人用を常備しています。

北欧の冬は日照時間が短く、太陽の光を浴びる機会が少ないので、ビタミンDは欠かせません。(フィンランドでは、赤ちゃんが生まれてから18歳になるまで、毎日規定の量のビタミンDを摂取することが推奨されています)

日照時間による体の不調やだるさなどを緩和し、風邪もひきにくくしてくれます。即効性はないですが、これを飲むと1日を元気に過ごせる感じがします」

 

支度完了!お出かけバッグの中身は?

【バッグと持ち物】
・バック(Johanna Gullichsen)
・PC(MacBook Air)
・PCケース(SIWA)
・メモパッド(POSTALCO)
・ボールペン(OHTO)
・財布(CINQ)
・ハンドクリーム(Kiehl’s)
・リップグロス(THREE)
・iPhone

中村さん:
「お店をオープンした当初からお世話になっているJohanna Gullichsen(ヨハンナグリクセン)のバッグは、デザインはもちろん、色もサイズもお気に入りです。

仕事でもプライベートでも使えるので、重宝しています」

 

慌ただしい朝は、頼れるものに頼る!

▲COMMONの店内。気になる雑貨がたくさんあります。

寒くて暗い、北欧の冬の朝。2歳になる息子さんはイヤイヤ期真っ只中のようで、保育園に連れて行くのも一苦労だと中村さんは話します。

そんなときでも、日照時間が少ないなら日本茶やビタミンDに。朝の時短は、食洗機や食材のストックに。

中村さんは頼れるものに頼りながら、すっきりと気持ち良く、1日のスタートを切っているようです。

慌ただしい朝だからこそ、肩の力を少し抜いて「何かに頼ること」を上手に取り入れたいなと思いました。

(つづく)

【写真】中村雅子

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中村雅子(COMMON 店主)

フィンランドのデザインや自然、人々に惹かれ2004年からフィンランドに移住。2007年に、日本のデザイン・クラフトなどを扱う『COMMON』をヘルシンキにオープン。
https://common-helsinki.com
insragram:@commonhelsinki

COMMON(コモン)
住所:PURSIMIEHENKATU 1 00120 HELSINKI
営業時間:11:00 – 18:00(月〜金) / 11:00 – 16:00(土)
定休日:日曜・祝日

 


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